シーン6おじさんなのか女の子なのか?
『『お友達!!!???』』
私へ向けてフレア………そしてキャリッシュちゃんもまた私に聞き返してくる。
『そうそう!!せっかくその小さな短剣から出てきたんだもん!いいじゃなあい?』
私が笑顔でそう問いかけるとキャリッシュちゃんが私に迫る勢いで掴みかかってくる。
『ちょっと!!アンタ!?自分が何を言ってるか分かってるの!?アイツは魔族だよ!?そんなのと友達になったら皆になんて言われると思うの!?』
『ええっ!?でもでも!あのフレアちゃんはとてもいい子だよ?それに強いし、きっと私達の冒険を手伝ってくれるよお!!』
『でもおじさん臭がするんでしょ!?おじさんかもしれないあの子を連れていくって……アンタ正気なの!?』
『うううぅぅ……………でもでもおじさんでもいいおじさんかもしれないじゃない!?』
気がつくとぷるぷるとその身体を震わせていた魔神フレア………………。
『あっ…………………………』
『いやこれは言葉のあやなの!?本当におじさんに見えてるワケでは…………………!?』
必死に弁明するキャリッシュちゃん。
『あんな達ーーーーーーーーーっ!!???』
真っ赤な顔で怒り震えるフレア……でもピタリとその動きを止める。
『ふぅ……………でも私も実はその短剣に封じられちゃってるのは事実………実際誰かに頼らないとここから移動もできないのよね。』
『そう…………なんだ………………』
私はそう呟くと考えてみる…………………。
私達はこれから世界へと冒険に行きたいのだ………それにはどうしても力が必要だった。
そんな私にはこのフレアちゃんの力も必要なんだという事を。
『じゃあさ……私達と一緒に冒険にいかないかな?』
『えっ!?冒険?』
『うんっ!!私の夢は冒険家になってこの世界を見て回る事……………今回この洞窟に入って思ったんだけど………やっぱり私達だけではどうしても怖い………でも私は…………私は世界を旅して……色々な事を経験して………そしていつかアキニー様みたいにキラキラ輝きたいの!!!』
気がつくと私は大声で叫んでいたの。
すると私の肩に手を添えてくれたのはキャリッシュちゃんだった。
『そう………この子……フェルノは私の妹のようで大親友なの………私は何があってもこの子に着いて行って守ってあげるの………あなたはどうする?フレア…………………………。』
フレアちゃんに目を向ける私達……するとフレアちゃんは意を決したのか……目を見開くと…………口を開く。
『分かった……………いいわ…………その冒険……私も一緒について行ってあげる………ただし………条件があるわ………』
『条件!?』
『それは………………………なに?』
するとゆっくり言葉にするフレアちゃん。
『それは………………私と……………お………お友達に……なって……………ほしい。』
『えっ!?』
『ええっ!?』
身体をぴくぴくと震わせるフレアちゃん。
私は…………………………………………。
『いいよ!!!』
私の声にフレアちゃんは…………目を潤ませ…………そして………………………。
『ありがと。』
照れるフレアちゃん。
そして私達は友達になった瞬間だった。
◇
◇
◇
私の脇差しには一本の短剣がさしてある。
フレアちゃんはふよふよ浮きながら私達と会話しながら着いてくる。
するとキャリッシュちゃんが問いかける。
『あ………そういえばさ…………フレアちゃんってどうしておじさんの姿になっていたの!?』
『そうそう!!私もそれ疑問だったんだよね?』
私達は彼女の言葉を待ちながら歩く。
『分からない…………きっと…………長い時間………ここに放置されてたから………おじさんになっていたのかも…………』
『えっ!?そうなの!?長い時間………って?』
『長い時間放置されてるとおじさんになっちゃうの!?』
『そんなわけないじゃない……』
溜息をつくキャリッシュちゃん。
そして……ギロリと睨んでくるフレアちゃん。
私は大分失礼な話をしていたのかもしれない……じっと静かに聞く事にする。
『初めは私はあの女の子の姿だったわ………でもそれを見たゴブリン達は私に襲いかかってくるようになったの…それを阻止する為に…剣になっていると誰かに使ってもらわないと私は魔力が溜まってしまって爆発しそうで苦しくなっちゃうの………だから人型になるとそれを溜め込む必要がなくて……息を吐くように溢れ出る魔力を吐き出せる事が分かったわ………でも元の姿だとゴブリン達が寄ってきちゃう……そんな私は偶然……ここに迷い込んできた人の姿を記憶していてその人の姿になっていたの……そう……それが………あのおじさんの姿なのよ………するとゴブリン達は私に一切見向きもしなくなったってワケなのよ……………。』
『………………そ………………そうなんだ。』
愕然とその話を聞いていたキャリッシュちゃん。
そして私は微笑む。
『そっかあ………大変だったね………でも私達はフレアちゃんがおじさんだったとしてもお友達だから大丈夫だよ!!』
『だーかーらーーーーー………………………。』
『私はおじさんじゃなあああーーーーーーーーい!!!!!』
こうして私達は洞窟を抜け出したのだった。
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