シーン56スコーピオン。
ズガガガーーーーーーーーーーーーンっと激しい衝突音が響き渡る。
私とフレアちゃんの攻撃は巨大な鉄のサソリを破壊したのでした。
『おお……………お嬢………………………。』
『フェルノ…………………すごいわ………まるでサーベルさんと一緒に戦っているみたいだった。』
私はスタっと大地に着地する。
そしてサーベルさんに目を向けるとサーベルさんは冷や汗をかきながらも微笑んでくれていた。
『よし!!やったわ……………………。』
するとキャメルさんが口をひらく。
『ドエルゴ殿…………皆さん………本当にありがとうございます。』
嬉し涙だろうか………キャメルさんは涙目になっていた。
すると…………………………。
キャメルさんの彼女であるマースさんがその目を開いていく。
『おおっ!!マース!!マースーーーー!!』
マースさんを抱きしめるキャメルさん…………その姿は本当に素敵な恋人同士に見えた。
どうやらマースさんも無事のようだった。
『えっ??ああ………キャメルさんっ!?』
気がついたマースさんが目を見開きキャメルさんに抱きつく。
『おおっと!!』
『キャメルさん…………………………。』
顔を赤める二人…………そんな二人に私も思わず顔が赤くなる。
『ええっと………………ああ!!キャメルさん!マースさんが気がついて本当に良かったです。』
『えっ!?ああっ!!本当にありがとうございます!』
『いえいえ!私達もサーベルさんの解毒をしてもらったみたいで……ありがとうございます。』
私達はほっと胸を撫で下ろす。
するとマースさんが改めてお礼を述べる。
『皆様…………本当にありがとうございます……本来ならばこの街の長である私の父がご挨拶をしなければなりませんが……訳あって今は不在なのです。』
悲しげな表情で語るマースさん。
『それは一体……………………。』
私の声にマースさんに変わりキャメルさんが彼女の肩に手を添える。
『ここからは私がお話いたします…………この街周辺に突然現れそして砂の大地を掘り始めた者達の手により………この地は蹂躙され……そしてそんなボルドーという大富豪に反旗を翻した………マースの父『ノース』殿は…………奴らに捕まり投獄されているのです………偶然その場所から逃げおおせてきた者もその言葉を最後に力尽きてしまいましたが…………なんとこの大地の地下に奴らは油田工場を作り採掘しているのです………そして今では力のある男達のほとんどがそこで強制労働させられているのです。』
『そんな…………酷い………。』
『そして、僕はなんとか逃がされましたが………きっともうここには……男の姿は子供の姿しかないはずです。』
するとマースさんが悲しげに語る。
『私の父は…………この街の皆の代表として頑張っていたんです………元々水が少ないこの街は水の供給がなく大変だったのです……ところがケニージアの女王様が就任するようになり、水を掘り供給してもらえるようになったこの街……父は『ようやく自分達の水が確保できた』と言って喜んで……この街でも水には困らないようになっていたのです…………そんな頑張っていた父を………奴らは連行していったのです。』
身体を震わせ涙ながらに語ったマースさん。
『それなら………ここからは私がマースさん達の力になるよ!』
『お嬢…………………………………。』
『ドエルゴ…………こんな酷い事はないよ……この街のために頑張っていたマースさんのパパも私が助けて見せる!!だから…………マースさん。』
『私に任せてよ!!』
笑顔で私は彼らに語る。
『よし!!じゃあ私達もまた頑張っちゃおうか?』
『ふふ…………そうですな………僕も………………生命を救われましたのでな………力になりますぞ!!』
キャリッシュちゃんとサーベルさんもこれから敵の元に向かおうと思っていた事を察し、そう言ってくれる。
すると。
ドエルゴがにっこりと微笑んでいた。
『お嬢……………このドエルゴ……………父のレイオール殿との冒険にも心を震わせましたが………娘であるお嬢との旅に、ご同行できた事………年甲斐もなく心躍らせ出てきたこの旅…………これは一生の宝ですぞ…………………お嬢はいつか冒険王であるレイオール殿をも………………超えるかもしれませんなあ……………………。』
『ドエルゴ…………………………………。』
『今後もお嬢をこの生命をかけ………お守りしますぞ。』
私にはこんなに頼もしい仲間が。
私はキャメルさんに告げる。
『キャメルさん……………そいつらのアジトに案内してもらえますか!?』
そして私達は。
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