シーン55フェルノの力。
私達はイシスの街へと向かう。
恋人のマースさんを背負っていたキャメルさんが口をひらく。
『私の恋人のマースは実はこの街の長でもある『ノース』さんの一人娘なのです。』
『なんと!!あのノース殿の娘でしたか……。』
その言葉にどうやらノースさんという人もドエルゴ………そしておそらくパパも知っているのだろう。
『この状況では街の中もまともではなさそうですな。』
『うん…………気をつけなきゃ………。』
そういいながら街の中へと足を進めた私達。
街の入り口に立ったけど。
風が砂埃を巻き上げ…………倒れている人々………まるで荒廃した街の様な状態だった。
すると目の前で倒れていた一人の老人が震えていた。
『おじいちゃん!!???』
そう言い放ち慌て駆け寄っていく私。
その時怒号が街中に響き渡る!!!
『お嬢おおおーーーーーーーーーーーっ!?』
『フェルノ!!!????』
そして地面の砂の中から巨大な針がついた機械ボディーのサソリが姿を現したのだった。
『魔神フレア……………………その炎で敵を焼いちゃえ!!!!!』
ボウッと剣先から巻き上がる炎は一気に燃え上がりサソリの巨大な武器であるシッポの針を燃やしていく!!!
だがその巨大な針は勢い収まらず私目掛け飛んでくる!!!
『ちょっと………私油断………したかも!!!』
思わず目を閉じてしまう私。
『うおおおおーーーーーーーーーーーっ!!させない!!!魔神シルフ!!!僕を加速させてくれ!!!!!』
ギュンっと超加速し私に向かってくるサーベルさん。
すると私を抱えて飛んでくれた。
『サーベルさん。』
『フェルノどの………んあああっ!!!!!』
次の瞬間。
サーベルさんの身体が落下を始める。
『えっ!?これは!!???』
私を抱き抱え衝突から身を守ってくれようとしているサーベルさん。
『サーベルさん!!???』
『動かずに…………フェルノどのは…………守る…………魔神シルフ!!!』
シルフちゃんが飛びだし腕を振り上げていく。
『もお………バカな相棒なんだから。』
涙目の私にそう言って微笑んでくれるシルフちゃん。
『エアーシールド……………………。』
ゴオオオーーーーーーーーーッと拭きあげる風は私達を巻き込み地面への衝突を柔らかくしてくれる。
そしてドサッと地面に転がる私達。
『ぐあっ!!』
『うくっ!!』
『フェルノ!?サーベルさんっ!?』
キャリッシュちゃんの声に私もすかさず身体を起こしサーベルさんの様子を見る。
するとサーベルさんが腕を痛めたのだろう、押さえていた。
だけどどうにも様子がおかしかった。
その間、ドエルゴがサンドゴーレムで巨大な機械ボディーのサソリと戦ってくれていた。
『ぐぬぬぅぅぅ……………この砂の大地の戦いが有利なのはお主だけではないのだ!!!』
そういうとドエルゴは何かを詠唱を始める。
『大地の精霊ノームよ………呼び出しに応えよ!!』
『サンドウオーム!!!』
ドドドっとドエルゴの呼びかけに応えたのは地中から這い出した巨大な昆虫だった。
それは巨大なサソリを相手にする。
『お嬢!!サーベル殿は!?』
『きっと毒なのかも。』
様子がおかしく、キャリッシュちゃんの氷で毒の進行を食い止めていたのだけれどサソリにも猛毒があるのです。
そんな状況に焦ってしまう私。
するとそこへ来たのはキャメルさんだった。
『ドエルゴ殿………ならば私の水でサーベル殿の毒を浄化しましょう。』
『あの………………よろしくお願いします…………。』
自分の彼女をあんなにも必死になって助けようとしているキャメルさん。
見たところ彼女を一度寝かせてくれたようで今はキャリッシュちゃんがマースさんの様子を見ていた。
『もちろんです………必ず………………………。』
マースさんは笑顔でそう返してくれる。
すると鉄のサソリがサンドウオームの隙をつきこちらに向かって来ようとしていた。
私は立ち上がる。
『あなた達………ヒューマンに作られ命令された鉄の生き物なのは分かる………けどね………私にだってね…………どうしても許せないものがあるの…………………私は………私の大切な人達を傷つけるなら…………。』
私は激しい炎を全身に纏っていた。
迫りくる巨大な鉄のサソリ!!!
そして私の全身が赤く輝く。
『フェルノ………………あなた………………………。』
フレアちゃんの声が聞こえた。
『えっ!?』
『ううん……………なんでもないわ…………………ただあなたの炎………私は好きだわ。』
私とフレアちゃんの身体が同化していく。
そして。
一瞬で炎の槍と化した私達。
『フレアーズスピアーーーーー!!!!!』
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