シーン53キャメルさん。
『キャメル殿………それを指示している者の名は分かりますか?』
ドエルゴの言葉にキャメルさんは目を伏せる。
そして目を見開く。
『ええ………話でしかありませんが………奴らの主というのが最近このアフリエイトで悪い意味で名を馳せている者……………男の名は『ボルドー』という大富豪だとか。』
私達はその名に驚き顔を見合せてしまう。
『そうか……どうやら我々はその男を何とかせねばならないようですな。』
ドエルゴの言葉に私達も頷く。
するとドエルゴが問いかける。
『そうでした………それで今もあのオアシスの街『イシス』は脅威に晒されたままなのだろうか?』
『ええ………私は逃がしてもらえましたがきっと………』
悲しげな表情をするキャメルさん。
『お嬢………では…わたくしごとの私情も挟むことになるかもしれませんが……まずはキャメル殿のオアシスの街に行って様子を見に行きたいのですが…………よろしいですか?』
『それいい提案ですねドエルゴさん!』
『うんうん!僕もその提案には賛成ですぞ!』
もちろん私もにっこり微笑む。
『当たり前じゃない!!ドエルゴがダメって言っても私が行くもん!!』
『皆さん!!………ありがとう……ございます。』
そう言い放ち涙したキャメルさん。
私達はイシスへと向かう事になったのです。
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『それにしても………暑いわね……………。』
キャリッシュちゃんがそう呟いた。
確かにこの砂漠の暑さにはこたえる気がした。
『はあ………はあ………暑すぎますな………我が魔神とキャリッシュ殿の魔神で冷却を試みてはいかがでしょう。』
『それはいいですな………では何かが起こったらお嬢………お願いしますぞ。』
『分かった!!この暑さを凌ぐ為には頑張るよーーー!!』
『魔神アイス!!』
『魔神シルフ殿!!』
二人の魔神が姿を現す……………。
『分かりました…………キャリッシュちゃん。』
『じゃあやっちゃうけど………敵が現れたら私達はすぐに動けないからねぇ!!』
やはり魔神によっても個性がありありだ。
そして。
シューーーーーーーーーーーーッと二人の魔神が動くと同時に冷たい風が送風されてくる。
『おお…………これはまさに奇跡のようですなあ。』
歓喜の声をあげるキャメルさん………私達も涼しげになり快適に進めるのだった。
元気になってきたキャメルさんを乗せ私達の馬車は彼の出身であるイシスへと向かう。
するとキャメルさんが目を輝かせていた。
だけどその時!!!!!
『さすがはドエルゴ殿………はっ!?……この辺りは……………………………もしかしたら……………。』
なにかに気がついたように叫ぶキャメルさん。
『ドエルゴ殿ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!???』
するとぐらりと馬車が揺れ…私達の身体も同じく激しくグラついた!!!!!
『これは………………アリジゴク!!???』
砂の中から巨大な二本の角が飛び出し姿を見せたのは巨大なアリジゴク………砂の中より獲物………つまり私達を狩りに現れたのだ。
『くっ!?このままでは砂の中に埋もれてしまう!!サンドゴーレム!!!』
サンドゴーレムが巨体を現し………そして私達の馬車の落下を食い止める!!
だがその瞬間。
アリジゴクが数奇な音を立てていた事に耳が奪われてしまう。
『なっ!?まさかこの音は…………………』
そう告げたサーベルさん。
すると目の前でガシャンガシャンっと二本の角を噛ませるアリジゴク。
それはやがて砂がこぼれ落ちていく………そして顕になったその姿はなんと鉄のボディーを持つアリジゴクだったのです!!!
『なあっ!?こんな魔物まであのヒューマン達が作り上げた怪物だと言うのか!?』
サーベルさんの驚きの声に私達も驚愕してしまう。
『そうなんです………ヒューマンたちは今ではこの様な兵器を沢山この地に侵入させているのです!!』
そんな訴えをするキャメルさんは続ける。
『そうでなければ……………この私だとて………そう易々と奴らに屈したりはしないのです。』
そう告げたキャメルさんは獣人化をしていくと……人と獣の間………つまり半獣化する。
『先程は大量の水をありがとうございます……………この砂漠の戦士である私は『水』があれば戦えるのです…………。』
そう言い放ったキャメルさんの肉体が変化していく。
『ヒトコブ……………………………………』
水を体内で片腕の筋肉に集中させるキャメルさん………………。
『フタコブ……………………………….…』
もう片腕にも水を集中させキャメルさんの両腕が水の力で巨大化させた剛腕へと変化する。
そして巨大なアリジゴクへと飛びかかっていくキャメルさん。
『はあああああーーーーーーーーーーーっ。』
『キャメルクラーーーーーーーーーッシュ!!』
ズドンッッと激しい音を立てアリジゴクのボディーをメシャッと潰すキャメルさん。
私達はその光景に見入ってしまったのでした。
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