シーン5魔神フレアちゃん。
気がつくと私達は魔物を倒していたの……………。
でもこれは不思議すぎる体験。
私達の攻撃では全く歯が立たなかったあの巨大なゴブリンを何と倒せてしまったのだ。
『す………凄い………………何あれ?』
『私にも…………わかんないよ…………………。』
驚くキャリッシュちゃんの声に返す私。
『でも…………こんなになってえええ!!』
『わわっ!?そんなに思いっ切り抱きついたら痛いよおおーーーーーーーっキャリッシュちゃん!?』
『わあああーーーーーん!だってえーーー!!ありがとうフェルノーーーーーーーーっ!?』
そう言いながら私にすがりついてくるキャリッシュちゃん………いつもは強かってる彼女は本当はこんなに可愛いとこもある事は私は知ってるんだ!大事な親友だもん。
私は彼女の髪を撫でる。
すると私が地面に置いていた短剣が再び光り輝きだす。
そして光はやがて具現化し……人型になっていく。
それは先程の強そうな女騎士を小型化した姿だった………私達より小さい彼女……でもやはりさっきのおじさんの匂いをどこかに感じていた私。
『ふぅ………………何とかやれたわね。』
『えっ!?あ………………ああっ!!???さっきのおじさん!?』
『えっ!?あなた……ちょっ!何言ってるの?』
『力を貸してくれて………本当にありがとうございました!!!』
私は頭を深々と下げ礼を叫ぶ……そして恐る恐る頭をあげていくと………どう見てもおじさん………ではなく…………ちびっこい女の子が立っていたの。
『えっ!?あ……………あれ?おじさん………じゃない?』
『ふぅ………やっと目がまともに戻ってようね………。』
そうため息をついた女の子……彼女からはさっきのおじさんの匂いがしてる……いやこれはおじさん臭がしてるってワケではなくて………”。
『ちょっと!!あなた心の声が口に出てるんだけど!?失礼じゃない!!???』
『ひいいぃいいーーーーーーっ!?』
◇
◇
◇
私達は目の前のフレアという魔族の話を聞く事にしたの……。
『いい?私は魔族………その中でも魔神と呼ばれる稀な存在なの………元の私はあの魔王様の部下の一人でもあったわ…………………。』
『魔王様!?』
『魔王様っていうのは魔族の王様の事よフェルノ?』
『ほぇぇ……王様かあ………………』
フレアは頷き続ける。
◇
私は魔族の本能のままに……魔王様の元で働いていたの………私達魔族はね………魔王様によって生み出される事が多くて………そんな魔族達は魔王様にその生命も支配されているの………だからこそ魔王様に消されないように……魔王様から生み出された魔族は魔王様に絶対服従なのよ………。
そして魔族はその力が大きい方が上の立場になる事ができて、私は魔王様の部下になっていたの………これは異例な事だったの………理由はその中でも私一人だけが……魔王様から生み出された存在ではなかったから…………魔王様もその存在は魔族の中の一人だった……そして私もまた魔王様同様に………魔族の中の一人だったという異例の事だったから………なのよ………。
◇
『なるほど………フレアも魔王様みたいに純粋な魔族の一人だったという事なのか。』
『すごいね!さすがキャリッシュちゃん!良くわかるねえ………。』
私は目を輝かせ叫んでしまっていたの。
そんな私達をため息をつき言葉を続ける……最後まで聞けというその威圧感を見せるフレア。
いや………おじさん臭のする魔族………フレア。
いや魔族がおじさん臭するのか!?
いやいやフレアがおじさん臭してるだけなのかな!?
『お前………また心の声が漏れてるぞおおおーーーーーーーーーーー!!そして私はおじさんじゃなあああーーーーーーーーい!!!』
◇
叫び疲れた顔を見せるフレア……話が進まないとキャリッシュちゃんに怒られた私。
大人しく…………聞こう。
◇
『じゃあ続けるわ……………それでね。』
◇
魔王様の部下の一人になった私は……魔王様の部下として動いていたわ……結果を出すと魔王様はより私への待遇を良くしてくれて……そんな目立ってしまった私は、いつしか他の魔族達の恨みをかっていたのね……いつしか部下に命令する立場になっていた私は……ある時………直接魔王様からの命令をうけたの……それは私が現地に赴き………直接手をくだせとの命令………私が向かったのはとある村の教会だった………神聖な場所……私達魔族からすれば敵対する神への祈りを捧げる場所を殲滅せよとの命令だった。
私は迷う事なくそこへ向かい………そして……祈りを捧げていた者を手にかけようとしていた。
するとその者が私の気配を感じたのか……祈りを捧げていた手を止め……後ろを振り返り声をかけてきた。
美しい金色の長い髪…青い目の若き美しい女性だった。
『あら?どなたでしょう?』
『わ……私は………ま………………』
私がそう言いかけたその時……気がついた。
その女性は目が見えていないようだった。
『目が………見えないのか?』
『はい………私は生まれてから光が見えないのです………。』
『そうか………………。』
私の中で何かが動いた。
まあ……魔族ともあろう私が情けをかける訳にはいかない……このままこの女を殺し私は魔王様の命令をくださねば。
そう自分に言い聞かせた私。
だけど………だけど……………………………。
『この私が目の見えぬ者にまで手をかけるのは……なんとも……情けないであろうよ。』
『あなたに神の御加護を……………………。』
彼女の笑顔が私に何かを訴えた気がした。
気がつくと私はそこから逃げ出していた。
走る私…………でもそんな魔王様は………………………。
◇
◇
◇
『そんな私は魔王様の怒りに触れ………気がつくと………その短剣に封じられていたのさ……。』
◇
◇
◇
フレアの話を聞かされた私達は………………………。
『フレア!!じゃあさ………せっかく出てきたんだからさ………私達とお友達になろうよ!?』
キャリッシュちゃんとフレアが大声をあげたのでした。
『『はあああーーーーーーーーーーっ!?』』
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お読みくださりありがとうございました。




