シーン4魔神というお友達。
私の目の前で光っていく二本の短剣。
すると……私の脳裏に誰かの声が聞こえてくる。
◇
優しき者よ………。
優しきも…………いたっ!!!
『えっ!?なになに?なんで舌噛んだの?』
う、うるさいっ………………!!
『っていうか………えっ!?あなた……さっきのおじさんの声に似てる?』
………………………………こほんっ!優しきものよ……。
『言い直したーーーーーーーーーーーっ!!』
聞きなさい!!!!!
『う…………うん……………………………。』
◇
怪しい声と私は脳内で会話をしていた。
でもこの声………さっきのおじさんの声に似てる気がする。
ここでまた突っ込んでしまうと話がややこしくなりそうな気がするので私は大人しく聞くことにする。
そして彼女は続けた。
◇
いい?貴女は今……………とても危険な状態なの。
『うん………………それは分かる………色んなとこが痛すぎる。』
そうね…………。
『あっ!?でもこんな事してる場合じゃない!!!キャリッシュちゃんを助けなきゃ!!!』
そう………でも…今のあなたでは無理よ……。
『えっ!?どうして?』
敵は恐ろしい魔物………………魔族よ。
『う…………………うん……………………でも!!!このままじゃ大事なお友達のキャリッシュちゃんが!!!???』
そう言うと思ったわ…………いいわ……なら……私の力を使いなさい…………。
『えっ!?それってどういう……………こと?』
あなたが持ってきたその短剣………それはね………もう一つここにあった短剣と出会った事で…一つになって………今……本当の私は解放されたわ……………。
『えっ!?』
今のあなたは話している場合じゃないハズよ。
ハッと気がついた私は目が覚める。
目の前にはキャリッシュちゃんを苦しめながらも私へ迫ってきていたあの巨大な恐ろしいゴブリンが立ち尽くし、その手に大斧を持ち私に振り下ろそうとしていたの。
『わ………………私は…………負けない!!!!!』
その瞬間………私の手には一本の光る短剣が握られていた。
そして。
短剣からの光が目の前で何かの形へと変化していったの。
それは美しい美女だった……すると光の美女が口を開く。
『私は魔神…………………今貴女の持つ短剣……『ファリオス』に封じられていた……魔族よ。』
『えっ!!??ええっ!?魔族………!!??』
『ええ………そうよ………私は魔族……そして……名は『フレア』炎の魔神と呼ばれているの。』
魔神といったその美女は私の短剣に消えていく。
そして私の全身に力が湧き上がってくる。
『ぐあああああーーーーーーーーーーーっ!?』
私は…………………………。
ザンっと激しいゴブリンの振り下ろされた大斧。
瞬時に私はそれを躱していた。
大斧が足元の岩々を破壊する!!
飛散する破壊された石つぶて!そして光によりそれは消滅していく。
『ぐああああーーーーーーーーーーーーっ!?』
恐ろしい形相で再び大斧を振り上げるゴブリン。
私は目を見開く…………そして。
『たあああーーーーーーーーーっ!!!??』
私の身体が宙を舞いゴブリンの腕に。
私は着地すると…………ゴブリンの腕はグラリとその肉体から離れ落ちていく。
『ひっ!?いやああああーーーーーーーっ!?』
大声を上げたキャリッシュちゃんの身体が腕から離れ飛び上がると見事に着地する。
『ふぅ………………っていうか脅かさないでよフェルノ!!???』
『へへ…………ごめんねキャリッシュちゃん。』
すると切られた腕を押さえ立ち上がっていく巨大なゴブリン…………それは激しい怒りを覚えたみたい。
私への怒りはその激しい表情からも読み取れる。
私へ向けられたその大斧…………そして襲いかかってくるゴブリン。
『ぐああああーーーーーーーーーーーーーっ!?』
ドクンっと私は身体の中で鼓動を感じた。
力が溢れ………そしてそれは短剣から先程の魔族が具現化していく。
美しい魔族『フレア』はゴブリンを見据え立つ。
ゴブリンの大斧が彼女を切り裂こうと振り上げられる。
『この私に……………その様な物を向けるとは……………万死に値する……………………。』
『フレア』の手には青い光が見えた。
それは次第に大きくなり…………膨大な力を秘めたエネルギーの塊を生み出していた。
だがゴブリンは怯まず襲いかかってきていた。
『ぐああああーーーーーーーーーーーっ!?』
『フレア』がふっと笑みを浮かべる。
『聖なる………………………力をここに………………。』
『『ええっ!?どうして魔族が聖なる力を!?』』
私とキャリッシュちゃんが声を合わせ……つっこむ。
『うるさいっ!!』
魔神『フレア』が私達を制する。
『聖…………………ナイト!!!!!』
その瞬間…………………。
青い炎が剣士の姿に変化し………ゴブリンに斬りかかる。
ゴブリンの身体は引き裂かれ………そして光と共に消えていったのだった。
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




