シーン34精霊シルフ。
私達の元へ帰ってきたサーベルさん。
『いやあ……皆様お待たせ致しました。』
『どうだったの!?何かいたの?』
キャリッシュちゃんが勢いのまま問いかける。
すると笑みを浮かべるサーベルさん。
『いやいや………これが何もなかった………というより……あの場所はどうにも禁断の場所だとか……僕も入ろうとしたのですが………拒絶を受けましてな……そして何故か風車が沢山並んだ街並みが見え……そこで偶然精霊シルフと出会ったのですが………。』
考えるサーベルさんは続ける。
『追い返され、気がつくといつの間にか空へ放り出された……といったところなのです。』
『ほお………風の精霊シルフとはまた中々貴重な精霊に出会いましたなあ。』
髭を触りながらドエルゴが話しに口を添える。
『ドエルゴ…そうなの!?』
『はい……………精霊族でも中々他のものとは一線をひく精霊で兎に角気分屋なのですよ……なので誰の目にも一切顔を出さず、見るとすれば気が向いた時だけらしいのです。』
『へえ………まあ…あくあちゃんの時の水の精霊とは違って友好的じゃない精霊もいるってことなのねえ。』
『ええ、そうですぞキャリッシュ殿………世の中には確かに精霊達は数多に存在しております………ですが全てが友好的などではないのです。』
それを聞いたサーベルさんがしみじみ声にする。
『ならば僕はよほど運が良かったのですねえ………』
『そうなのかもしれませんなあ……そしてもしかすれば………』
ドエルゴの声に私達もある事を思い浮かべていた。
『魔神………かな?私の時のように。』
『そうかもしれないよね。』
そう呟いたキャリッシュちゃん………私もその事に同感していた。
『魔神かあ…………もしかして僕も憧れのマジェストにっ!?』
恍惚な表情で口を明け目を潤ませていたサーベルさん。
すると突然何かがサーベルさんの口目掛け飛んできた物体があった!!
『ぎょえええーーーーーーーーーーーーっぎょ!?』
サーベルさんは叫び……そしてその衝撃で倒れていく。
そのままバタっと倒れ………気絶してしまうサーベルさん。
『サーベルさん!?』
『誰っ!!!???』
倒れたサーベルさんに駆け寄ろうとした私……次の瞬間、何かの力を感じた私達は構える。
すると彼の開いた口からポンっと何かが飛び出しパタパタと宙を舞う。
『せ…………精霊…………シルフ!!???』
驚き……声を上げたのはドエルゴだった。
『んんっ!?お前は…………おお………ドワーフじゃないか。』
『このワシをみてすぐ気がつくとは流石ですなシルフ殿。』
『当然だ……私くらいの精霊になるとこれくらい分かって当たり前なのだ。』
サーベルさんで遊び……偉そうにそう語ったこの精霊さんがなんとあの精霊シルフだったみたい。
『そうですな……ですが………………………んんっ!?お!?』
『んんっ!?どしたドワーフ!?』
『おおっ!?あなたは!!???』
驚きの声を上げたドエルゴ。
『どうしたと聞いてるのに!?なんだお前!?』
『おお………お久しゅうございます……ワシはいつぞや貴女とお会いした事のある冒険王レイオール殿のパーティーメンバーのドエルゴと申します……こちらの方に見覚えがありませんか?』
そう……ドエルゴが精霊シルフに問いかけながら私を指す。
『んんっ!?ん………………あ!……んん……………あ!!!!!おおっ!?思い出した!!うんうん!この髪の色と目の色は……あの時の。』
私をジロジロ見ている精霊さんはニコニコしながらも興奮しているようだ。
そんなシルフに声をかけてみる。
『あの……あなたが精霊シルフさんですか?』
『おお……そうだぞ?』
『私はあの冒険王レイオールの娘で『フェルノ』って言います!パパとあった事があるんですか?』
『おお……やはりな……どこかで見た事のあるやつだと思ったのだ!』
自慢気にそう言い放つ精霊シルフ。
すると、サーベルさんが目を覚ます。
『うーーーーーーーーーーん…………お!?おおっ!?そなたはあの風の谷であった……精霊シルフ殿…………。』
『ああ………魚かあ……目が覚めたか?』
中々……正直な言葉を吐き捨てる精霊シルフ………ドエルゴの『気まぐれ』という言葉になるほどと納得した私達。
『ぼ、僕が……さ……魚ですとおおおーーーーーーっ!?』
あまりの衝撃を受け叫んだサーベルさん……するとシルフは告げる。
『まあいいや……なんか君が面白そうと思って着いてきたらあの冒険王の関係者だったみたいだね……そして魚くん……君はどうやら私と波長が合うようだ……だからこの私は君のその槍を寝床に着いていけば面白そうだから着いてくことにするよ……ねえ……炎さん……氷さん……土さんも……。』
シルフがそう微笑んだ……すると、フレア、アイスちゃんそしてアースも姿を見せ……微笑んでいた。
『さあ……これから私も共に冒険しよう。』
『気まぐれな精霊だね。』
『ホントに……………。』
シルフさんの声にそう返した私達の魔神さん達……こうしてシルフさんはなんとサーベルさんの魔神となる事になったのでした。
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