シーン25騎士サーベル。
サーベルさんが勢いよく飛び出していく!!
私があくあちゃんをだき抱えている中………彼はその手に握る青く輝く槍を振り回しクラーケンの触手の猛攻を防ぎつつもその歩みを止めず走る!!!
『はあああーーーーーーーーーーーっ!!!』
彼の槍さばきは本当に見事で私はつい目で追ってしまう。
そして勢いよく飛び上がったサーベルさんは頭上で槍を回転させる!!!
『くらうがいいクラーケン!!!我が槍術を!!!』
叫んだサーベルさんが身体を捻っていく……そしてその勢いのままサーベルさんの身体が回転していく!!!
『ポセイドン蒼槍術』
そしてサーベルさんは槍と一体化するかのように回転し……そのままクラーケンのボディーへと突っ込んでいく!!!!!
『スピアーズスクリュー!!!!!』
ズドドドドーーーーーーーーーーーーーっと激しい音を立て巨大なクラーケンのボディーを貫いていくサーベルさん。
そしてクラーケンはグゴオオオーーーーーーーーーっと断末魔の叫び声を上げ……海に深く沈んでいったのでした。
『『おおおおおおおーーーーーーーっ!?』』
『すごいぞおおお!!!!!』
『ああっ!!!さすが冒険王の仲間達だ!!これなら我々も無事に『ウォルディ』まで辿りつけそうだ!!』
兵士達は口々にそう声をあげていたのです。
『おおおっ………これは凄いわね。』
『ええ………さすがはサーベル殿ですな………あくあ様の護衛という話は本物でしたな?』
そんな話をしていたキャリッシュちゃんとドエルゴ。
私もその光景に釘付けになっていた。
『うん…………本当に凄かった。』
すると私の横でその様子を呆然と見ていたあくあちゃんが口を開く。
『騎士サーベル………そうだ彼は私をずっとああやって守ってくれていたのでした。』
『そうなんですな?本当に頼りになる騎士ですな。』
『はいっ!!』
笑顔を見せるあくあちゃん。
すると………!パサーーーーーーーーーーーンっと海から飛び出してきたサーベルさん!!
スタっと着地を果たした彼だった。
本当にかっこいい………私もそう思っていた。
そして、ぺたぺたとこちらへ歩いてくるサーベルさん…………次の瞬間。
ステーーーーーーーーーーンっとなにかに足をとられ滑って転んでしまうサーベルさん。
『イタタターーーーーーーーーっ!?だ、誰ですか!?こんな所にぬるぬるのワカメを置いた人はあああーーーーーーーーーっ!?』
私達は笑いに包まれた。
その時……気がついた私は、こんな人と冒険が一緒にできたら楽しそう……なんて思ってしまっていたのでした。
でも今はそれどころじゃない。
そう……目指すはウォルディ皆がいるからきっとなんとかなる!!
そして………船はウォルディを目指したのでした。
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ところ変わり、ここはあくあちゃんの故郷であるウォルディ。
ここに今…………黒き何かが存在していた。
『クククッ………俺様は魔王軍の一人『オグディバス』………さあ………『ベルド』伯爵よ…………さっさと貴様の娘を我に差し出すが良い。』
『くっ!!?貴様………魔王軍の一人か。』
『ああ……そうだ………それを知っているという事は………我ら魔族の存在にも気がついていたという事よなあ?』
『ああ……もちろんだ……………貴様らがこの島を陥れようと……この島の周りの水を汚染している事もな。』
『んん?そんな事は知らんなあ………それにこの俺様オグディバスも魚人なんだぜえ……魚人の俺がそんな事をするものか。』
『くっ………嘘を申すな!!貴様がこの島を取り囲むように水を汚染させ………島民を苦しめていた事はもう調査済みだ!!』
『ほお…………おい………一体その証拠などどこにあるのだ!?我に証明して見せよ!!???』
『貴様……どこまでもシラを切りこの様な蛮行に至っておるのだ!!???』
『だーかーらーーーーー………知らねえなあ。』
『貴様………………島民だけに至らず………我が妻も水の汚染により……生命を落としたんだぞおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーっ!?』
すると恐るべき表情で『ベルド伯爵』を見ていたオグディバスが答える。
『俺様は…………………知らねえなあ……………。』
あくまでそうシラを切り通すオグディバスという男。
ベルド伯爵が声をあげようとしたその時。
奴がニヤリと笑う。
『クククッ………さあこのウォルディはこれより我オグディバス様のものだ………いいかお前達………この土地…………領土はこれより我『オグディバス様の物』だと……………そして異論を唱えるものは全員抹殺だと告げよ!!!!!!』
『『はっ!!『オグディバス』様の仰せのままに!!!!!』』
そしてその島国ウォルディはこの魔族オグディバスの手によって……………支配されてしまっていたのだった。
力なく牢獄へと投じられてしまったあくあの父であるこの領土を収めるベルド伯爵は、こうして牢獄で過ごさなければならなくなってしまいたのです。
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