シーン12アイスちゃん。
『やった…………………………』
私はブロッコを倒す事ができた。
すると。
パチパチパチパチ………………………………。
『おおっ!!さすが………………………………。』
拍手をしながら近づいてくるアイスちゃん。
私…………そしてキャリッシュちゃんはそんなアイスちゃんに目を向けていた。
『あなたは一体………………何者なの?』
キャリッシュちゃんの言葉に目の前まできたアイスちゃんは立ち止まり笑みを浮かべる。
『失礼しました……では……………私の事を説明させていただきます……私もまたそこのフレア様同様……魔族なのです。』
そして私達の驚きの表情を目にしたアイスちゃんは語り始めたのだった。
◇
私は魔族と言ってもフレア様やあの魔王様のような純粋な『個の魔族』ではなく大半の魔族同様……魔王様の力の元生み出された魔族でした。
そんな私は魔王様のお力の元に生きていられる存在…………魔王様の意思の元……この存在は有り得るのです……ですから魔王様にとっては私の存在を消す事は簡単なものなのです……その為に大半の魔族は魔王様の命令は絶対服従で存在し続けるのです。
私もそんな存在の魔族でした…………ところがある時……私はそこのフレア様の存在を目にする機会がありました。
フレア様は自由奔放で…………炎の魔神と呼ばれその力は圧倒的…………でも不思議なことに魔王様の命令には時折反する事をしている事があった事に私は違和感を覚えていました。
私達は魔王様の命令には絶対服従なのに……どうしてこの方は自由でいられるのか……魔王様に消される事に恐れないのか?と私は考えるようになり…………私はそんな疑問にかられました。
そして問う機会があり…………私はフレア様に問いかけると。
『私は魔王様と同じで魔族でも個の存在だから……』
そう笑いながら語ってくれたフレア様に私は固まり……そして。
私はいつしか憧れを持つようになっていったの。
そんなある時…………やはり意のままに行動をしないフレア様に魔王様は怒り…………そして魔王様は。
フレア様をその短剣に封じてしまったのです…………。
私は偶然その様子を目にしてしまいました。
そんな私に気が付いた魔王様。
魔王様は私の目の前に姿を現すと語りはじめました。
『お前は……しばらく前からフレアにすっかり魅了され…………追いかけるようになっていたなあ…………。』
恐怖で固まる私にそういい笑う魔王様。
『だが…………俺様の命令には絶対服従だ…………個の存在のフレアも俺様に逆らいこうなった…………お前は……我が意思で簡単に消す事ができるのだぞ?分かっている……よなあ?』
ニヤリと笑みを浮かべた魔王様。
私は思わず短剣になってしまっていたフレア様を抱え走り出していたの。
そして…………いつしかヒューマン族との狭間まで迷い込んでいた私。
息を荒らげ必死にここま逃げてきた私。
すると魔王様の意思が語りかけてきたの。
『クククッ…………貴様がどこへ逃げようと…………貴様の生命はこの俺様の手の中なのだ…………。』
その瞬間。
突然胸が締め付けられる感覚に私の身体は締め付けられる。
膝から崩れ……動けなくなってしまった私。
『ぐっ………………ぐううう…………………………。』
『クククッ……………愚かなヤツめ……………………。』
魔王様が私に語りかけている。
『苦しいであろう?貴様の心臓は我が手によりこのまま…………いつでも簡単に潰せるのだ…………そして貴様が頭に浮かべた意識すら俺様に伝わってくるのだ……フレアに余計な感情を抱きおった貴様など……もういらぬ。』
私はうめき声をあげることもままならなかった。
『しね…………きえるがいい…………………。』
『くっ……………フレア様……私はあなたを………………。』
その瞬間……意識が消えかけていくのを感じた。
『お慕い…………して…………おりま…………す。』
そして私は消されてしまったの。
◇
◇
◇
『そんな事があった私はふと意識を取り戻したのよ…………すると…………私はいつの間にか個の身体に同化していたようだった。』
『同化……………………』
そう聞き返していたキャリッシュちゃん。
そしてそれにこたえるアイスちゃん。
何故か私はこの二人に不思議な感覚を覚えていたの……。
『そう……私はこの身体で目覚めた……するとそれは私が倒れた場所に偶然来ていたこのヒューマンの身体と同化したのだと気がついたの…………同時にいつまでもこの身体と同化し続ける訳にはいかない事も……直感的に感じていた……それはこの子の意識も時……折姿を現すから……。』
悲しげにそう語ったアイスちゃん。
『なるほど…………じゃあアイスちゃんとその子に起こった何かを調べ……解決したい……そう考えていたのね……。』
するどいとも言えるキャリッシュちゃんの言葉にアイスちゃんは頷く。
『あなた…………私の意思がまるで手に取るように分かるのね……………。』
『そう…………みたいね…………。』
キャリッシュちゃんは不思議な表情でアイスちゃんを見ていた。
するとアイスちゃんが口を開く。
『あの……フレア様のお力を体現できる……そこのあなた……私をある場所まで連れて行って貰えないだろうか?』
私はその言葉に驚いてしまったけれど。
『うんっ!!いいよ……分かった!!』
そう笑顔で告げていた。
◇
◇
◇
お読みいただきありがとうございました。




