いざ新大陸!!
アルテアはナノカーボンとバイオ燃料で大陸一の経済大国に。俺、ユート・フォン・アルテア、元社畜の転生王子は、【物質交換】の後遺症でボロボロだが、国民の笑顔とメイドのリアの「ユート様、最高です!」って笑顔でなんとか生きてる。ゼルディアの第一王女レオナとも同盟を結び、ガルディアの魔術師リゼットは一時退散。平和……かと思いきや、新たな危機だ。
「王子殿下! 緊急です!」
宰相のジジイが汗だくで飛び込む。
「大陸の資源が枯渇し始めてます! ナノカーボンの原料もあと半年で底をつく!」
「マジかよ!? じゃあ新素材が必要だ!」
噂に聞いた新大陸「エリュシオン」。未開の秘境で、伝説の鉱石「エーテルクリスタル」が眠ってるらしい。エネルギー効率はバイオ燃料の10倍、魔導兵器を一撃で動かせるチート資源だ。
「よし、エリュシオンに行くぜ!」
リアが目を輝かせる。「ユート様、私も行きます!」
ゼルディアのレオナもニヤリ。「ユート、面白そうね。私も行くわよ。」
こうして、俺、リア、レオナ、選りすぐりの騎士団で新大陸へ船出だ。けど、頭の片隅でリゼットの「また会うわよ」って笑みがチラつく。やべえ予感しかしねえ!
新大陸エリュシオンに上陸。ジャングルは魔力に満ち、キラキラ光る鉱石がゴロゴロ。だが、でっかいドラゴンみたいな魔物「クリプトビースト」がウヨウヨ!
「うわっ、でけえ!」
ナノブレードで斬り込むが、魔物の鱗は鋼の200倍硬え! 騎士団がピンチの中、レオナが魔術で炎をぶっ放す。
「ユート、援護するわ! けど、これヤバいわよ!」
そこへ、原住民の少女が現れた。褐色の肌、羽飾りの戦士服、槍を構えた15歳くらいの美少女。名前はミラ、部族「エリュート」の戦士だ。
「よそ者! エーテルクリスタルは我々の聖宝だ! 出て行け!」
「待て、ミラ! 俺たちは取引に来た! クリスタルでアルテアを、そんでお前らの部族も豊かにするぜ!」
ミラが目を細める。「取引? なら、クリプトビーストの王を倒してみせな!」
王!? さらにデカい魔物だと!? リアが震えながら俺の手を握る。
「ユート様、危険です! でも、信じてます!」
レオナがウィンク。「ユート、死なないでね。私、負けず嫌いよ。」
くそっ、姫も戦士も頼もしいけど、俺の体は後遺症でガタガタだ。どうする!?
【物質交換】は封印中。けど、現代知識ならまだイケる! エリュシオンの土壌を分析すると、ナノカーボンの強化版「エーテルナノ」が作れそう。超軽量で魔力を増幅するチート素材だ。
「ミラ、これで取引だ! エーテルナノで武器作る。クリプトビーストの王をぶっ倒して、部族も守るぜ!」
ミラが半信半疑で頷く。鍛冶屋スキルを持つ騎士団とエリュートの職人に、俺の現代知識を叩き込む。結果、エーテルナノ製の「魔力増幅ランス」が完成! 一撃で魔導兵器を上回る威力だ。
だが、作業中に後遺症が再発。頭が割れるような痛み、鼻血がドバっと。リアが泣きながら抱きつく。
「ユート様、無理しないで! 私が戦います!」
「リア、無茶言うな! けど、ありがと。絶対勝つぜ。」
ジャングルの奥、クリプトビーストの王が咆哮。体長30メートル、鱗は輝く要塞だ。ミラがランスを構え、レオナが魔術で援護。俺はナノ馬車で動きを誘導。
「今だ、ミラ! ぶち込め!」
エーテルナノのランスが王の鱗を貫き、一撃で仕留めた! エリュートの部族が歓声。ミラが目を輝かせる。
「ユート、すごい! 取引、認めるよ!」
だが、その瞬間、黒い霧が広がる。リゼットだ!
「ふふ、ユート王子、エーテルクリスタルをいただくわ!」
リゼットが魔術でクリスタルの鉱脈を奪おうとする。くそっ、ガルディアの魔導艦が海上に! レオナが叫ぶ。
「ユート、リゼットはゼルディアも騙した! 私が戦うわ!」
「レオナ、待て! 交渉でいく!」
俺は後遺症でフラフラだが、現代知識でブラフをぶちかます。
「リゼット、エーテルナノはクリスタルの100倍のエネルギーだ。クリスタル盗んでも、ガルディアの兵器は時代遅れになるぜ!」
リゼットが動揺。「100倍!? 嘘よ!」
「試してみな。けど、アルテアとエリュート、ゼルディアの連合がガルディアを経済で潰すぞ!」
ミラとレオナが頷く。リゼットが悔しそうに霧で消える。「次は負けないわ!」
エリュート部族と取引成立。エーテルクリスタルとエーテルナノで、アルテアの経済はさらに跳ね上がる。ミラが笑う。
「ユート、部族の仲間だ! また来なよ!」
レオナがウィンク。「ユート、ゼルディアも負けないわよ。次は私がリードね。」
リアがそっと手を握る。「ユート様、帰りましょう。国民が待ってます。」
船で帰還中、俺は星を見る。
「ブラザーたち、新大陸も制したぜ。次は大陸全部、ボロ儲けだ!」
リゼットの魔導艦が遠くで光る。まだ終わらねえ!
続く
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