突然の爆破予告
突然の爆破予告。一体誰の仕業なんだー
ガルディアの貿易港を制圧し、リゼットの最終兵器をぶち抜いたアルテア。俺、ユート・フォン・アルテアは、ゼルディアのレオナ、エリュート部族のミラと連携し、経済も盤石。メイドのリアの笑顔に毎日癒されるけど、正直、リゼットの「次は負けない!」ってセリフにはうんざりだ。
朝、執務室に怪しい封筒が届いた。
「『王城に爆弾を仕掛けた。3時間以内にナノカーボンの技術を公開しろ』だと!?」
宰相が真っ青。「王子殿下、リゼットです! またガルディアの仕業に違いありません!」
リアが目を潤ませる。「ユート様、城が……!」
レオナが髪をかき上げる。「ユート、リゼットのやつしつこいわね。燃やしてやるわ!」
ミラが槍を握る。「ユート、部族の戦士で爆弾を捜すぞ!」
「みんな、落ち着け! リゼットっぽいけど、なんか怪しいぞ……」
手紙の文字、子供っぽい筆跡だ。現代知識でピンときた。脅迫文の紙、市場の安い羊皮紙だ。リゼットならもっと凝るはず。こりゃ、別の奴の仕業だ!
城を捜索中、地下倉庫で怪しい物音。騎士団が突入すると、10歳くらいのガキ大将、トビーって少年が! 王都の市場で有名なイタズラ番長だ。
「うわっ、捕まった! やべっ!」
トビーが持ってるのは、エーテルクリスタルの欠片を詰めた手作り「爆弾」……いや、ただの花火爆竹だ!
「トビー、てめえ、これか!?」
トビーがニヤニヤ。「ユート王子、ビビっただろ? ナノカーボンの秘密、教えてほしかっただけだぜ!」
リアがホッと胸を撫で下ろす。「よかった、爆弾じゃない……でも、ユート様、怖かったです!」
レオナが呆れ顔。「ユート、子供に振り回されるなんて、王子として情けないわね。」
ミラが爆笑。「ハハ! ユート、部族ならこんな小僧、ケーキで懐柔だ!」
「ケーキ!? それだ!」
現代知識で閃いた。トビーを懐柔しつつ、国民を安心させるチャンスだ!
トビーを連れて広場へ。現代知識で「チョコケーキ」を即席開発! エーテルクリスタルの微量エネルギーでオーブンを超高速化、ナノカーボンの軽量鍋でふわっふわのケーキを量産。
「トビー、これ食べて落ち着け。で、なんでイタズラした?」
トビーがケーキをガツガツ食いながら白状。「市場でナノカーボンの噂聞いて、すげえって思っただけ! リゼットって名前、かっこいいからパクった!」
「リゼットのパクリ!? ハハ、ガキのくせにセンスあるな!」
リアがケーキを頬張りつつ頬を膨らませる。「ユート様、トビー君、許しちゃダメです! でも、このケーキ、美味しすぎます……!」
レオナがニヤリ。「ユート、子供まで魅了するなんて、罪な男ね。」
ミラがケーキを手に豪笑。「ユート、部族にこの甘いヤツ持ってくぞ!」
国民も広場に集まり、「ユート様のケーキ!」「爆弾は嘘かよ!心配して損したぜ!」と大盛り上がり。トビーが頭を下げる。「王子、悪かった! 仲間にしてくれ!」
「ハハ、トビー、騎士団の見習いからな!」
夜、広場でミニ花火大会。トビーがエーテルクリスタルの爆竹で花火を打ち上げ、国民が「すげえ!」と歓声。リアが俺の隣で微笑む。「ユート様、トビー君も改心して、よかったです。」
レオナがウィンク。「ユート、子供まで味方にするなんて、さすがね。」
ミラが肩を叩く。「ユート、部族ならお前、子供の王だな!」
けど、遠くの空に黒い霧。リゼットの声がチラリ。「ユート、楽しそうね。次は私が遊んであげる。」
「リゼット、またかよ……まぁ、今日は楽しかったからいいや!」
国民の笑顔、リアの温かい手。俺は笑う。
「ブラザーたち、アルテアは今日も平和だ。次も、ぶちかますぜ!」
最後まで読んでいただきありがとうございます。まさかのリゼットの仕業じゃないという。次の話も楽しみにお待ちください。