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第224話 100万馬力

「超機動伝説ダイナギガ」がなんと25周年とのこと。四半世紀です。時の流れの恐るべき速さに呆然としてしまいます。そんなわけで、当時色々と書き溜めていたプロットや設定を元に、小説化してみようと思い立ちました。四半世紀前にこんなものがあった、そんな記録になれば良いなあなどと考えています。とりあえずのんびり書き進めますので、よろしかったらのんびりお付き合いくださるとありがたいです。なお、当時の作品をご存知無い方も楽しめるよう、お話の最初から進めていきたいと思います。更新情報は旧TwitterのXで。Xアカウントは「@dinagiga」です。

【この作品は原作者による「超機動伝説ダイナギガ」25周年記念企画です】

 1ギガワットは1000メガワットであり1億ワットである。

 亮平は槇原チーフからダイナギガ技術についての説明を受けてから、ずっと頭の中で計算を続けていた。そして何らかの結果が得られたのか、ぱっと顔を上げて健太と久美子に視線を向けた。

「1ギガワットって馬力に換算したら、およそ134万馬力ってことになるよ」

「マジか?!」

 健太が驚きのあまり大声をあげた。

「134万馬力のロボットって、まるでアニメの世界だわ」

 久美子も呆れたように口を開けている。

「アニメでも100万馬力ぐらいが限界って表現が多いよね。それなのに134万馬力って、ちょっとびっくりだよ」

 もともと素朴でのんびりした性格の亮平が、珍しく驚愕に声が少し震えていた。

 アニメで有名なロボットと言えば、日本初のTVアニメに登場する「鉄腕アトム」だろう。アトムの出力は、その歌に登場する通り10万馬力だ。シーズンの途中、敵の強力なロボットに対抗するため、100万馬力にパワーアップするエピソードが出てくるが、あまりにも膨大なエネルギーのためにアトムは暴走、リセットが必要になる。100万馬力でさえそうであるのに、それ以上の出力を持つロボットなんて実現可能なのか?

 三人の胸に、大きな疑問が浮かんでいた。

「ギガとは言ったが、1ギガワットとは限らないぜ」

 三人の疑問に、チーフがニヤリと笑いつつ追い打ちをかける。

 何ということだ。もしもそのロボットの出力が2ギガワットなら286万馬力、3ギガワットなら400万馬力を超えてしまう。もうアニメやSFどころの話ではない。


 ちなみに有名なアニメに登場するロボットの馬力は以下である。

  ドラえもん : 129.3馬力

  ドラミ : 1万馬力

  ザブングル : 3万3千馬力

  初代ガンダム : 6万5千馬力

  鉄腕アトム : 10万馬力(100万馬力に強化可能)

  鉄人28号 : 60万馬力

  マジンガーZ : 50万馬力(後に95万馬力に強化)

  ジャイアントロボ : 108万馬力

  グレンダイザー : 180万馬力

 出力数百万馬力のロボットが、いかに現実離れしたものなのかが分かるだろう。


 健太が恐る恐る右手を小さく挙げる。

「あの、ダイナギガ技術を使ったロボットは、もう完成しているのですか?」

「いや、小型のものはいくつか完成しているが、我々が目指している大型タイプはまだ試作段階だ」

 完成している機体もあるのか。

 驚きである。

「君たちにはまず、その小型タイプの整備を担当してもらう。それで慣れたら、大型の開発にも携わってもらうつもりだ」

 健太たち三人は、今まさに自分たちの運命が大きな音を立てて動きつつあると感じていた。

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