表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

133/508

第133話 めっちゃええこと

「超機動伝説ダイナギガ」がなんと25周年とのこと。四半世紀です。時の流れの恐るべき速さに呆然としてしまいます。そんなわけで、当時色々と書き溜めていたプロットや設定を元に、小説化してみようと思い立ちました。四半世紀前にこんなものがあった、そんな記録になれば良いなあなどと考えています。とりあえずのんびり書き進めますので、よろしかったらのんびりお付き合いくださるとありがたいです。なお、当時の作品をご存知無い方も楽しめるよう、お話の最初から進めていきたいと思います。更新情報は旧TwitterのXで。Xアカウントは「@dinagiga」です。

「ボク、めっちゃええこと思いついたんやけど、聞いてくれへん?」

 両津は立ち上がり、いつもの面々にそう言った。

 陸奥と南郷まで出かけてしまい、授業の再会は不可能だ。そう判断した雄物川は、今日の授業を全て休講とし、自習さえとりやめにした。そこでひかりたちは、学食でお茶の時間を楽しんでいた。

「なんですかぁ?おもしろいことですかぁ?」

 愛理が目を輝かせている。

「もしかして、おいしいこと?!」

 ひかりの目もキラキラだ。

「いや、食べ物の話しやないねん」

「ざんね〜ん」

 ひかりがちょっとガッカリする。

「どういうお話ですの?」

 奈央の質問に、両津は不敵な笑顔になった。

「それはやなぁ」

 一同が両津を見つめる。

「この教習所に部活をつくるってのはどうや?」

「部活ですって? 両津くんは何の部活をつくりたいの?」

 菜々が小首をかしげた。

「その前に、部活ってなんですかぁ?」

「それはね愛理ちゃん、うっかりしていてミスをしてしまうことだよ」

 ひかりが右手の人差指を立てて、自信ありげにそう言った。

「それはうかつ!両津くんが言ったのは部活!」

「泉崎くん、君は起こると眉毛が怖いぜ」

 正雄の突っこみがあまりにも久しぶりだったため、菜々はうっかりその言葉を止めるのを忘れてしまった。

「うかつなのは君だぜ!」

 正雄がビシッと菜々を指差す。

「確かにうかつだったわ」

 奈々が悔しそうに歯噛みした。

「部活と言うのは、部活動の略ですわ、愛理ちゃん。簡単に言うとクラブ活動のことです」

「クラブ活動なら分かるですぅ!」

「なるほろ〜」

 奈央の説明に、愛理もひかりも納得したようだ。

「ボクらいっつも同じメンバーで集まってるやん」

 この場の全員がうなづく。

「ほんなら、この集まりを部活にして部費もろたらええねん!そーしたらそのお金でアイスとか食べれるで!」

「アイス〜!」

「あいす〜」

 はしゃぐひかりに、マリエが声を合わせた。

「ただ、何のクラブにしたらええのか、サッパリ思いつかへんねん。ほんでみんなからもアイデアを募集したいんや!」

「補習〜!」

「それはひかりだけじゃない」

「トホホのホ〜」

「ひとりずつ、何の部活がええか聞かせてくれへんか?」

 両津が全員を見るように、顔を巡らせた。

「私は特撮部がいいですわ」

 奈央がうなづきながらそう言う。

「そうね。どうせなら警察部とかはどうかしら」

 さすが奈々だ。彼女の家は警察一家なのである。

「私はかわいいものナデナデ部がいいですぅ」

 そんな愛理に、ひかりが乗っかった。

「私はおいしいもの食べ食べ部がいいな」

「俺はプラモ作る作る部がいいぜ」

 正雄の部活はゴロが悪かった。

「ロボット部」

 マリエのひと言に、全員が顔を見合わせる。

 確かに、ここにいる全員の共通点と言えばロボットだ。

「それだ〜!」

 一同声を揃えて叫んでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ