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風を纏いし乙女 第四章

作者: カイタマ


 「今後ともよろしく」

 さらにロボットのロイドは語る

 「この世界は、小さな誤解と、思い違いにより、滅んだ世界なんですよ」


 風を纏いし乙女も語る

 「アナタは、この廃墟の世界で一人で、過ごしたの?」


 ロイドは語る

「私は悠久の時間を一人で、思考を繰り返し、孤独と絶望を繰り返してきました、アナタに会えて、とても幸福です」


 風を纏いし乙女も語る

 「アナタは何歳なの?」


 ロイドも語る

 「私は精製された年数は不明です。 稼動記録では百年です」


 風を纏いし乙女も言う

 「私は最果ての世界からきたの、年齢はな・い・しょ・よ」

 「それでも、私に年齢を尋ねるおつもり?」


 ロイドは語る

 「失礼致しました。 女性に年齢を尋ねるのはマナー違反ですね、大変失礼致しました」


 ふたりは笑みたたえ、ヒトシキリ笑いあった。



 ロイドの質問

 「アナタは、この世界をどう思いますか?」

 「この廃墟と腐敗しない死体をどう思われますか?」


 風を纏いし乙女の疑問

 「とても寂しい世界ね、それに腐敗しない死体は、なんだかオゾマシイはね」

 

 ロイドの独白

 「確かに今は廃墟と、腐敗した死体しかありませんが、百年以上の昔には、華やいだ、素晴らしい世界と、記憶しています」


 風を纏いし乙女

 「それば百年以上前の人々は、どうされました?」


 ロイドの告白

 「私が知るかぎり、全滅致しました」

 「それでも、私はこの世界を救いたいのです」


 風を纏いし乙女の質問

 「この世界は終わるの? それとも救いはあるの?」


 ロイドの決意

 「この世界にも救いはありますよ。 この私が救いをもたらします、さあ、この世界を離れなさいな…」


 風を纏いし乙女の独白

 「この世界は、どうなってしまうの?」


 ロイドの独白

 「この世界は完全消滅します。 この世界を離れなさいな。」

 「そして、私のチカラで、この世界は完全消滅します」

 「さあ、行きなさいな… 世界の秘密を知るために…」


 風を纏いし乙女の質問

 「この世界には、完全浄化が必要なの? どうしても?」


 ロイドの別れ

 「さあ、虹の彼方に、希望を求めていきなさい…」

 「そして、風を纏いし乙女よ、このキューブを授けます」


 風を纏いし乙女の別れ

 「ありがとう、大事にするわね」

 そして、黒いキューブを受け取った


 二人は、それとなく距離をとり、別れの言葉を述べた

 そして、別れの会釈をした。

 そして、その瞬間に強烈な爆音を放つちつつ、閃光が乱舞した。


最後のロイドの言葉は、「ありがとう」だった

 

 


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