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逆転生勇者の再召喚  作者: 中崎実


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6/9

りあじゅうばくはつしろ。と言われた件。

「だから試験勉強くらいしとけって言っただろ」


 再試になってたら時間の無駄じゃん。

 そうツッコんだらオーバーなリアクションで突っ伏した馬鹿一名。


「留年するなよー寝てる暇ないぞーがんばれー」


 応援する気ゼロだけど、口先だけならタダだから慰めてはおく。


「山ちゃんはいいよなあ、全部通ってるからさあ」

「そりゃー最低限の労力で通過する努力は惜しみませんので?」


 再試の勉強もしたくないし、時間ももったいない。だから試験は一発通過するのがポリシーです。


「リア充のくせに余裕もあるとか不公平すぎじゃね?」

「自分の行いが悪いんだから諦めろ?」


 うなる馬鹿に同情してやる義理はないぞ~。


「リア充は否定しないのかよ」


 恨めしそうに睨まれましても。心当たりがないのでスルーしようとしてるだけなんですが。


「え、山ちゃん彼女できたの?」


 ギリギリ通過組の山崎がつっこんできた。


「なんの話」

「リア充ってことはさ、できたんだ」

「ザッキーって何気にコイバナ好きだよなー」

「嫌いな乙女はおらん」

「おとめ?どこにいるの?」


 身の安全を考えて口には出さないけど、俺も鈴木と同じ意見です。

 この場にいるのは野郎と漢気あふれる姐御です。乙女なんて謎生物はいません。


「しっつれーな。この!わたくしの!乙女心がわからないとは!」

「存在しないんだから理解するのも無理」


 あ、ヘッドロックかけられてる。放置放置。


「こないだ一緒に歩いてたじゃん、見たことないけどあれ彼女?」


 そしてヘッドロックかけられてる鈴木のことは完全に無視して、突っ伏したままの森が聞いてきた。


「いつ」

「先週の日曜。上野にいただろ」

「あ~、小動物のことか」


 そういや、小暮さんと科博に行ったっけ。


「おま、どこで見てたんだよ」

「たまたま?デート中に声かけたら悪いと思ってさー」


 あれはデートと言えるんだろうか。謎。


「てゆーか小動物って何?」


 鈴木にヘッドロックかけたままで聞く山崎。そろそろ可哀そうだから放してやってくれ。

 お前だって()()女なんだし、ささやかとは言えないレベルの胸はあるんだからな?鈴木の頭が埋まってて、別の意味で苦しそうなんだけど?


「こないだ一緒にいた子。なんとなく小動物っぽいから」


 面と向かっては呼ばないけど。


「付き合ってるんでしょ」

「どうなんだろ?」


 むしろ母さんになついてないか、あれ。


「どうみても彼女って感じだったけど。あれで付き合ってないとかありえねーって感じ?」

「うーん、どうなんだろなー。たまにうちにおやつ食いに来るけどさ」

「山ちゃん、実家通学だよな?親居ないときに連れ込んでんの」


 いやいやいやいや。


「むしろ親がいる時にしか来ない。あれはおやつ目当てだから、うちの母親が居ないときは来ない」


 俺が淹れるお茶はイマイチらしい。母さんの原稿手伝いがてら、おやつ食べてお茶飲んでいくのが小動物だ。

 もぐもぐしてる姿はまさに小動物。モフるのは控えてるので、せめて姿くらいは愛でていたいものである。


「姿を愛でる、とは」

「もはや嫁」

「うん、すでに嫁」

「だれが誰の嫁じゃ」

「おまえと彼女。いいよなーリア充は」

「フ~ハハハ」


 笑ってみせてからなんか(むな)しくなった。


「まだ彼女って感じしないけどなー」

「ヤってないわけ?」

「ザッキーも女だぞ」


 女性の前で出す話じゃないだろと。

 いやまあ()()()()()が無いわけじゃないけどね、慌てて手を出して逃げられるのは避けたい。


「しっかりタゲってんじゃん」

「やっぱ嫁」

「未来の嫁確定」

「決まってねーよ」


 確保できてないっつの。

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