表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集3

春散歩

作者: 夏生

電車が通りすぎると

さくらが

キラリと舞い上がった


雪よりゆっくり

落ちてゆく

やさしい

()

しばし、黙る


つめたさを

わずかに含んだ

風に吹かれて

日差しの強さに

手をかざした


華やかなタオルの並んだ

ベランダを見上げる

干しているのか

飾っているのか

雨の日もそのまま

だったりして


羽毛布団は

ベランダの柵に

どっかりと

夜はフカフカだろう


ブーツをよして

スニーカーにして

コートをよして

フリースにして

薄くなる守り

守りすぎは

風邪をひく


立ち寄った喫茶店

マダムは

さくらの見事さを

語って

季節と花の話で

10分経過

コーヒーは

アメリカン

まったりの時間は

案外得難いものだと

思い知る


喫茶店をあとにして

本屋へ

いつの間にか

本の配置転換

豊富風な雰囲気

欲しい本はいつも

ない


電車、ひと駅

アンモニア臭と

電車の汗の臭いと

通勤ラッシュの名残強く


駅に着いて

さくらの舞い上がりに

しばし、ため息

ひとひら、頭にのらないかな?










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ