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つかみなさい!!

「苦味の多い薬草しか入ってなけりゃニガいわ」


よく効く薬は苦い。特に長命草なんかまともに食べたら舌がバカになるレベルで苦い。

魔法薬の作り方はわからんけど、体感をしたい御方は灰汁抜きしないゴーヤを生でスムージーにして、ガーゼなどで濾過した透明な汁をいただいて下さい。

イッキした後、軽く悶えます。

「味のしない薬草は高くて手が出せないからポーションはみんなこんなもんだよ」


「そうなんだ、混ぜものとかはしてる?」


「完成した後で混ぜると量が増えるから戦闘中は回復が辛くなるんだよ」


「ふーん、普段なら問題ないんだ?」


「色々混ぜてもえぐみが消えないからやめたほうがマシ」


マシときたか…。


「…まあ、サランが協力してくれればなんとかなるかもしんないけど、髪の毛何本か貰えるかな?」


「髪の毛色が変わっても味かわらないんだろ?」


前に、お風呂で話していたよね?


「う~ん、この髪の毛の作用が解れば大丈夫かも?」


人の口に自分の髪の毛が溶け出した物が入るのは微妙な感じだけど品質が落ちないなら構わないし。


「必要なら切るけど?」


「え、切るまでしなくてかまわないんだけど…」


一房摘まんで指でチョキチョキしてたけどライズがあんまいい反応しないね。


「クシで削った後に残ったヤツくらいでいいよ」


「…ゴメン明日ちょっとクシ買ってくるよ」


「サラン櫛使ってないの!?」


「髪なんて手櫛だけで十分でしょ?」


だって、普段は人に見せなかったし、バイト中も外に出してると、掴まれたりお酒の匂いが染みちゃうから束ねて服の中でおっぱいの代わりにしてたから問題なかったんだよ。


「いや、流石にそれはないよ」

「今日時分、男でも身嗜みにクシは使うぞ。サランもモテたいと思ったら今のうちから覚えとけ」


「クシも持たないのは、僕ら田舎もんくらいしかいないみたいで困ったもんだよ」


マイトは髪の毛短いから尚更要らないよね。


「とにかく、切らなくていいよ。手櫛でも何でも櫛ずった後の抜け毛に三本もあればいいから」

理解。


―でだ。


二週間も前に、オレの倉庫に来たのがアランだったって話になるわけだ。


オレは顔を見ずに断ったし解らないのも無理はないけど、アランはギルド職位に名前を聞いていた訳だ。


猿みたいに山に詳しい冒険者サランを―。


でも今更な話なので割愛。


「アランは前衛職みたいな立ち位置になるんだ?」


「重装で動けるのは私だけだし、金属製の鎧は揃えるだけで相当金がかかるからな」


アランは鍛冶貴族で、その辺りは困らなかったんだって、槍だって家族から特注品が渡され、一人前になるまで帰るなよ?と言われたけど、王都に婚約者いるから、早く一人前のラインCにまであげたいんだそうだ。


なんか、貴族の子弟でCランクBランクになれば騎士の叙勲が貰えるらしいっす。


つまり、一番のアンパイはアランであると。


いや、なんで乗り込んできたかが解らないな。


「呪いを受けた奴は大概逃亡したりするらしいから完徹してたらあのテンションになっていたんだが…」


「特に意味はなかった?」


「そうだ」


監視役としてギルドから出られないしポーション飲まされたりしたからストレスたまってたんだって。

人間どうにもならないことはどうにもならないものだよね。苦い薬しかり、お金然り出来ることは限られてるんだから諦めも肝心だよ。



「さて、飯食ったら材料買いに出掛けてくるよ」


「「りょ」」


―マイトとハモった。


そして、昼飯を食べた後ライズがアランを連れて出掛けていってマイトとオレの二人だけテーブルからクナイで的当てしたりしつつまったり。


「二人してどこ行くんだろ」


「…いや、ただの買い付けだって言ってたから魔法雑貨店でしょ」


「…エロ本くらい頼めばよかったね?」


「そこ、いきなりソッチに行かないで?」


マイトは微妙なお年頃〆


「いやね。サランみたいな美少女に言われると、もう恥ずかしいだけだから勘弁して」


下ネタとか猥談嫌いじゃないんだけどなー。

バイトしてた時には、普通に聞き流せてたから話してても気にしないんだけど真面目だよな。

「アランとライズってエッチぃな話しても聞き流すだけじゃん」

あ、でもライズが覗きやったのって隙間があったからっ気になって覗きしたのが発端か。


隙間が好きと、スキマニアンライズはジャンルが違いすぎて意味が分からない。


アランは、普段から冗談もいわないからちょっと分からない。

マイトは、割と付き合ってくれるんだよね。



「その顔見ながら堂々と下ネタ連発出来る奴はいないよ」


「そんなに意識しなくてもいいと思うんだけどなー」


「とにかく、今みたいに二人きりの時はホントに危険だから下ネタは禁止」


えー?


「下手したら“僕に”われるからね!?」


―りょ!!


他人にじゃなくてマイトに襲われるとか勘弁。


ちょっとだけ距離を開ける。


「注意したあと露骨にそれやられると傷つくからやめて」


「マイトが自制できないなら距離ををを」


「距離をををって、変な事言われる位ならこうしちゃうよ」


近付いて来て真横に座る。


「ならば、逃げの一手」


「逃がさない!」


席を移動しようかと腰を浮かしたらマイトに腰を抱きかかえられた。


「スケベか!!」


「エロくない!てか、わらかい…」


お前はどこの濱〇だ。

スケベだからエロくはないが、直接的接触は許されないよ!


下ネタ禁止っつっといて無理やり触るのはどうなの?

次回から動きますよー

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