表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/83

第二章「黄金の鈴・漆黒の鎌」・13

第二章も中盤です。このまま一気に行っちゃいます(笑)

 翼がエレベーターホールに入ると、真咲はすでにエレベーターの昇りボタンを押していた。

「真咲ッ、ここのエレベーターはなかなか来ねえぞ!」

 エレベーターホールを通過しながら翼が叫ぶ。真咲もそれに続く。目指すのは地上十二階の上にある屋上。手段は非常階段。

「うおおおおおらあぁぁぁぁぁぁぁ――――――!」

 気合のかけ声とともに一気に五階まで駆け上がる。そこまで来ればさすがに翼は息を切らしていた。

「ぜぇ……ぅへ……はぁ、翼! ナイスタイミング!」

 真咲は非常階段の扉を開けた。エレベーターホールにちょうどエレベーターが到着していた。先ほどから真咲はこのタイミングを狙っていたのだ(かもしれない)。

 滑り込みで入る。中には誰もいない。最上階のボタンを押すと窓から外を見た。ちなみに最上階はレストラン街だ。

「梓は大丈夫か?」

 独り言のように翼がつぶやく。

「心配しなくても大丈夫よ。彼女なら」

「何でそう言い切れるんだ?」

「あの子も……魔と関係する力を持っているわ」

 真咲がガラスに手をつきながら、翼に向き直る。翼は一瞬戸惑ったような表情を浮かべたが、

「そうなのか?」

「ええ。どうやら、あなたの周りには特殊な人が多くいるようね」

「確かに、そうかもな」

 苦笑して応えた。

「お前も……その一人だろ?」

「そうね」

 真咲は微苦笑した。

「それで? 『化け物』ってのは何者なんだ?」

 翼の問いかけに真咲はゆっくりと口を開いた。

「この世の生と死を司る者。『死神』と称される者よ」

「漠然とし過ぎてないか?」

 翼の死神のイメージはローブをかぶった骸骨で大きな鎌を持っている、といったところだ。

「仕方ないじゃない。真実なんだから」

 仕方なくない、と言おうと翼はしたが、ちょうど十二階に到着した。軽い衝撃とともにエレベーターが停止する。屋上には再び非常階段を使う。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ