表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/83

第二章「黄金の鈴・漆黒の鎌」・12

 

「……わかった? あなたも魔力がわかるはずよ」

 真咲がそう言い指差す先――――

 確かに翼の目にも魔力の強い場所がわかった。それは真咲と契約をしたせいか、もともと素質があるのかは定かではないが、ただ『何か』がその場所からはっきりと感じ取れた。

「やはり使徒……かしらね」

「使徒……?」

 聞き慣れない単語に翼は首を傾げる。

「ええ、魔魂を狙う『化け物』の使い魔よ。それも、もしかしたら本体かも……。これまでに強いなんて……とにかくあそこまで行って確認してみないといけないわね」

 真咲が駅ビルに入ろうと歩を進めた。

 

 ゴゥン―――――

 

 そのとき、突如頭上高くで輝いていたネオンが音をたてて落下してきた。

 落下先には梓がいる。

 絶対に避けられないタイミング、そして位置。

「――あぶねえ!」

 翼が叫ぶより早く、真咲が跳んだ。

「きゃあ!」

 状況を把握しきっていない梓は真咲に抱きかかえられる形でネオンの落下を回避した。

 

 ゴッッッッッ…………!!

 

 一拍おいて火花を散らすネオンが地上に叩きつけられる。

 すさまじい爆音に通行人も振り返る。

 真咲は手近な場所に梓を降ろす。

「梓、お前はそこにいてくれ」

 翼は、口元を押さえたまま近くの街灯に身を預ける梓にそう言い残すと駅ビルに駆け込んだ。微かに梓が頷いたのが確認できた。

 塊の周りには徐々に人が集まりつつあった。カメラつき携帯を取り出す者。顔を背ける者。反応はそれぞれだった。

 

 その中で梓は何かを確かめるように屋上を見詰めた。

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ