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崩れゆく王都と愛が刻む軌跡

夜空を裂く戦火の下、王都アストリアはかつての華やぎを失いつつあった。真斗と三人のヒロイン――アリシア、リリィ、セリスは、舞踏会場の大広間を飛び出し、混乱する王宮内へと走り込む。



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廊下に溢れる貴族の悲鳴と、金属がぶつかり合う甲高い音。重装騎士たちが迎撃に向かう中、真斗は声を張り上げる。


「アリシア、君は王都の民を安全区域へ誘導して! リリィ、魔法警報を鳴らして王宮衛士を増援させよう! セリス、伯爵派の動きを探って!」


三人は即座に役割を理解し、散開していく。真斗は一押しの脚力で最前線へと急ぎながら、自身の〈恋愛観察眼〉で仲間たちの心情を読み取り、的確な指示を飛ばす。



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王宮の西翼。アリシアは震える手で貴族の婦人たちを励ましながら、安全区域となる中庭へと誘導していた。幼い子どもを抱えた令嬢に優しく微笑みかけるその姿は、かつての「冷徹な姫君」の面影を消し去り、まさに「民を守るリーダー」そのものだった。


「怖がらないでください。私たちが必ず守りますから――真斗さんが示してくれた、『本当の愛』を、ここにいるすべての人に届けたいのです」


彼女の言葉は多くの者を勇気づけ、王都中庭には希望の列が生まれ始める。



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北塔の魔法陣室。リリィは咄嗟に講義で習った《防衛警報魔法》を詠唱し、塔の頂上に設置された鐘を震わせた。鐘の音色は瞬く間に王都全域に響き渡り、周辺の守備隊に緊急招集を促す。


「真斗くん…! これで衛士たちが戻ってくるよね?」


頬を汗で伝う涙をぬぐいながらも、その瞳には揺るがぬ決意が宿っていた。



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南翼の秘密通路。セリスは伯爵派の暗殺者と鉢合わせする。相手は闇の魔装具を纏い、セリスに襲いかかろうとするが、彼女は『王家の威容』を纏いながら一瞬で間合いを詰め、剣を交える。


「私が守るべきは――この国の未来も、そして愛する人々の命もです」


鋭い一閃で相手の武器を叩き落とし、気高くも慈愛に溢れた表情で素手の拳を向けたその瞬間、真斗が駆けつける。二人の連携で暗殺者を無力化し、背後の扉へと連れ出す。



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大広間を出て、王宮の中心部へと続く「聖銀の廊」で真斗は立ち止まる。そこには、ベネディクト伯爵が待ち伏せていた。伯爵は漆黒のローブを翻しながら、嘲笑混じりに言い放つ。


「坊や――貴様の愛ごっこも、ここまでだ」


真斗はゆっくりと剣を抜き、伯爵を睨み返す。


「愛は、おままごとなんかじゃない。もっと、尊くて貴重なものだ――俺はそれを、君たちに見せてやる!」


激突する二人の間、真斗は閃く。《共感触媒》を使って伯爵の心の動揺を増幅し、しなやかな剣技で相手の剣をかわしながらじりじりと圧倒していく。そして、最後の一撃をかわすと同時に、剣先を伯爵の胸元に突きつけた。


「これ以上、人々を傷つけるな!」


伯爵は青ざめ、観念したように膝をつく。そこへ、先に到着したアリシア、リリィ、セリスが合流する。



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戦闘が終息し、王都には静かな夜明けが訪れる。アストリア王国の人々は、真斗たちの奮闘と「真実の誓い」に心を動かされ、王と貴族たちに改革を求め始める。


中庭で再会した四人は、互いの手をそっと重ねた。


「ありがとう、みんな。君たちと一緒なら、どんな困難でも乗り越えられる」


「ええ、私たちの愛で、この国を変えましょう」


「うん! 私も真斗くんを信じる!」


「私もだわ」


月明かりに照らされるその手は、単なる恋の絆を超え、国を救い、未来を刻む希望の軌跡を描いていた。


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― 新着の感想 ―
此処で脱落。 コンセプトは良いし、テーマ性や世界観もよく出来ている。 が。シーンで描かれている為、読み辛くて仕方が無い。 ターミネーターを何度も観て書き直して欲しい。
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