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30過ぎてロリータ着てますが、世界をオシャレに出来ますか?  作者: 大牧ぽるん


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第五十七話 満開の桜をお見せします

扉を押し、ゆっくりと入場する。

音楽もゆっくり消えていき、世界が静まり返る。



ゆっくり、ベルの音を鳴らす。



私は春の桜の神様のイメージでゆっくりと歩いていく。



私のロリータは、

ここに来た時に来ていた大好きな桜色のロリータに決めていた。

それに大きなオーガンジーフリルの布を頭にかかげて一層神様のような演出をしている。

布には桜の花びらを作ったものを沢山つけており、華やかなものになっている。

私は最初から手放さなかった、この服で勝負したかった。

スカートをしっかりふくらませて、パニエには花びらのように装飾をつけた。



私は桜になりたい、そう思ってこれを選んだ。



私は今、妙に静かな、穏やかな歩き方を出来ている。

全て覚悟したからだ。



語ることはしない。見せてやるんだ。この生き様を。

私のこの世界での答え。

感謝や、愛を全て込めた一着を魅せる時が来た。



この世界に来てロリータを世界に広めた奇跡を掴み取った私。

でももう一度、掴みたい奇跡があるんだ。



日本を、世界をもう一度ロリータでオシャレにしたいんだ。



もう逃げない、逃したくない。生きてるこの瞬間を無駄にしないように。

私はもう迷わない。寂しさも胸に歩く事を決めたから。

絶対に叶える私の新たなスタートライン。ここからまた、始めるんだ。



さあ、もう一度、扉よ出てください。日本に今、私は帰ります。

だって、私は……   

私はロリータが、好きだ、好きだ、好きだ!私はやっぱり、これしかないんだ!



神様。どうか私にもう一度、時間をください。

神様。どうか私の好きをもっと大事にさせてください。

神様。どうか私にロリータを作らせてください!



「私は、世界をオシャレに、したいんだーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」



瞬間、あの時と同じようにアンティークな扉が舞台上に現れたのだ。

本当に現れた。良かった。これで私は……



「みんなーーーー!ロリータの神様が帰られます!

どうか、拍手で送り出してくださいねーーーーー!」



気づけば、袖から皆が出てきていて、リーリが叫んでいた。

驚いている間に、会場中から割れんばかりの拍手がおこっていた。



ああ、私は幸せだ。

私はゆっくり扉に向かう。



「ロリータに出会わせてくれてありがとう!」


「貴方がいたから楽しい毎日だったわ!」


「貴殿の事は未来永劫語り継ごう!」


「お気をつけて、良き旅を!」


「大好きを守ってくれて!ありがとうございます!」


「たくさんレース買いに行ったの、楽しかったぜー!」


「いつまでもこのロリータを大切にします!」


「ショー楽しかったぞー!」


「お嬢様にこんな機会を感謝いたします!」


「おねーちゃん!いってらっしゃい!」



マロン村のみんな、これまで関わってくれた人々の声が聞こえる。

背中を押してくれてるような優しい声。

全てを聞きながら、扉の前に立つ。



最後に、私みんなの顔がみたいな。



そう思ったその時、私の背中に3つのあたたかい手がトン、と背中を押した。

「振り向くな」という意味だ。すぐにわかった。

優しい仲間だ。泣いている声が聞こえる。



リーリ、最初に一緒に考えてくれる仲間になってくれた。いつだって心配してくれて、

紅茶や焼き菓子で休憩する時間を私に与えてくれました。

昼の木漏れ日がよく似合う、可愛い女の子です。



スティーブンさん、不器用な方ですがとても優しく時には厳しくぶつかってくれた。

初めて意見衝突して苦しさや、でもその先の大切さを教えてくれたのは貴方です。

いつも陰で努力していた姿がかっこよかったです。



フィー、出会いはびっくりしましたがお互いを認めあって私達は仲良く慣れましたね。

わからないことは素直に吸収して自分の技術にしようという姿勢がとっても素敵だった。

いつか、この世界をひっぱっていく存在になります、私はわかりますよ。



言いたいけど、でも進もう。私は扉を開けた。

ぐっとこらえて私はこう言った。



「だいすきです。」



サヨナラはいいません。

だって未来の空は、星は違うけど、つながっていると今は信じたいから。



扉に入るとまた眩しい光が私を包み込む。

それを今はとても優しい光に感じている。



またね。





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