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30過ぎてロリータ着てますが、世界をオシャレに出来ますか?  作者: 大牧ぽるん


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第五十五話 ロリータを見てくれますか?2

ショーは布だけの世界の人にとっては豪華絢爛であった。

今まで無かった概念を新たに魅せられているんだから。

国をあげての舞台だから派手なのはもちろん、こんなショーは初めてみているはずだ。

それが全て歓声となって会場を盛り上がっている。



舞台では一人ひとりのランウェイがはじまっていた。

一人ひとり個性的に作ったロリータのお披露目だ。



リスの少女のロリータは明るいオレンジと黄色の大きな花がらの柄が入ったワンピースに

リボンのついた可愛らしいお袖留。

ふかふかの耳がついたヘッドドレスもフリルを真っ白にしてメリハリをつけている。



フクロウの紳士のロリータは片目メガネの燕尾服の正装。袖はフリルであしらわれており、

可愛さも兼ねそられている。帽子にフクロウの羽を拾ったものを使っている。



うさぎのスティーブンさんのロリータは少年をイメージしたケープで半ズボンのものだ。

少年に欠かせない、靴下につけるベルトもとってもかわいい。

うさぎがたべる野苺をイメージしたカバンもビーズでキラキラしている。

うさぎはロップイヤーになっており、なんだかカワイイのがギャップだなと思った。



くまのフィーのロリータは甘ロリ全開で!大判フリルのワンピースに手元は手袋で肉球入り。

くま耳つきのバブーシュカは生成り色のおおきなものにして紐もかわいく垂れ下がっている。

ミニスカートにスティーブンさんが作った茶色のブーツで甘辛に仕上がっている。



それぞれがかっこよく、かわいく仕上がっていて大満足のものだ。

それにモデルたちも緊張しながらも、楽しそうでこっちまで嬉しくなる。



全てのモデルのランウェイが終わったら、リーリの合図で舞台に一斉にみんなで歩き回り、沢山みてもらうという手筈になっている。

が、ここにきて、リーリが真っ青な顔をしている。

ま、まさか……



きっかけ忘れているーーーーーーーーーーーー!?!?



やばいやばい、私は出れないし、どうしたら?

お役さん達もざわつきはじめた。やばいやばい!!!!!



その時、フィーがリーリの手を掴む。

ふっと笑って、スティーブンさんが反対側の手を。



「ねえねえ!私達、もっとみんなと遊びたいわ!どうかな?」

「俺もです!みなさんはどうですか?」



そうスティーブンさんが言って、ゆっくりとお客さんが拍手してくれた。

それはあたたかい、この国だからこその温度感。

リーリは二人をみて笑顔になった。



ああ、この三人は大丈夫。

私は勝手にそう思って涙がでた。



この後私が、なくなっても三人はこうして手を取り合い、協力していける。

それがみれて安心した。信じてはいたけど、見れてよかった。

この三人が仲間で良かった。出会えて良かった。

大事な友人になってくれて、ロリータを好きになってくれて、良かった。



「ええ、じゃあ始めましょう!みんなでパレードを!!!」



きっかけセリフと共に一斉にモデルが散らばる。

音楽も変わり、楽しげな雰囲気になっていった。



動物達のパレード。各々が好きに楽しく舞台を歩きながらお客さんにアピールしていく。

ふわりと舞うスカートやハットを使ったお辞儀、飛び跳ねながら笑顔で見せる袖。

モデルのみんなも楽しんでくれているのがわかる。




エスターがセクシーに歩いて周りの男のお客さんにウィンクし続けるものだから、

男性が一気に湧いていた。

ほんとすごいなと思ったがすぐに、旦那さんがきてお姫様抱っこをしていた。

相変わらず仲が良いな、あそこも。



こうやってみて私の教えたものが国に伝わっていく。

世界をオシャレにしていくんだ。私は成し遂げたんだ。



ああ、さみしいな。



ずっとずっとここにいたほうが幸せに決まってる。

だってここは優しい世界。

ロリータを受け入れてくれた世界。

だからきっとこのままいても私は最後まで幸せだろうな。



でもね、もう一人の私が言うの。

世界をオシャレにしたいなら、まだ他にもあるんじゃないと。



にげてきた世界はオシャレにしないのかと。



散々逃げてきた人生。

諦めていた日常。

でも手放さなかった大事な物。



私は出来る、まだまだ出来る。

オシャレにする世界はここだけではないんだ。



とうとう出番がくる。



行こう私。



神様、見ていて。






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