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30過ぎてロリータ着てますが、世界をオシャレに出来ますか?  作者: 大牧ぽるん


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第四十九話 桜になれたらいいのにな?

それから私達はファッションショーに向けて準備を続けていく。

皆の成果がどんどんあがっていく。



リーリの布は大柄の布が完成した。

自然をテーマに大きな色んな種類、色の花が編み込まれている。

太めの糸を使ったと言っており、質感的にはゴブラン生地に近い。

とても今回のテーマにぴったりだ。



スティーブンさんは帽子のキャノティエに挑戦してくれた。

私も作り方まではわからなかったが、こういった形のものがあると伝えると、

やってみますと作成してくれたのだ。

レースの上品なデザインに森でよくみかけるきのみや、葉っぱが装飾でついている。



フィーはビーズ刺繍で動物のブローチを沢山作ってくれた。

小ぶりなものから大きなものまで豊富で、一つ一つ表情が違ってとても可愛い。

元々ビーズの配色や配列が上手だったので、これはフィーにしか作れないなと思う。

繊細で、あたたかみのあるものが完成した。



「皆さん、とっても素敵なものが出来ましたね!」



私達は成果を見せ合いながらはしゃいでいた。

明日はまた王都に行く日なので会議のため朝から集まっていた。

互いの作品を見てますますインスピレーションが湧いてくる感覚があった。



「おーほほほ!私達にかかればこんなものですわ!」

「本当に皆凄いなあ。あ、フィー、ちょっと。」

「なんですの?」



そう言うと、スティーブンさんがキャノティエをフィーに被せる。

先日フィーの気持ちを聞いていた私とリーリは思わず顔を見合わせる。



「うん、フィーに似合う。」

「お、おーほほほ、そうでしょう!私ですからね!ねえナナミ!リーリ!」

「そうそうですね!素敵です!」

「うんうん!」

「良かった。これ試作品なんだ。だからフィーがこのままもらってくれ。」

「え?でも」

「フィーの為に作ったから、気にしないで。

フィー、コレ似合ってるんだから。」



うわあああああああああああああああああああああ!!!

今まで!自分たちにも優しいスティーブンさんを見ていて全然なんにも考えてなかったけど!

これ好きな人にされたら結構!やばいかも!

フィーも顔が真っ赤じゃなか!!やばいよ!わかるよ!



「あ!ナナミさん!デザインの話ですよ!ねえ!!!!」

「そうですね!!!デザインの話をさせてください!!ねえフィー!」

「そ、そうですわああ!やりましょう!!」

「なんだか今日は皆気合入ってるんですね。」

「はい!とっても!デザイン画見せるの緊張しちゃって!ねえフィー!」

「そうですわ!緊張して顔が火照ってしまいますわあ!!」



スティーブンさんは小首をかしげていた。

ふう…… 罪な男だぜ。こいつは。

そりゃあ村でも人気なわけだ。(知らなかったけど)

意識してみるとこの人、凄くモテるムーブをしているかもしれないな。



そんな事を思いながら、デザイン画を披露していく。

今回はテーマがはっきりしているので、やりたい事が明確に書かれている。



ショーの構成はこうだ。

春を探す少女が、森の動物たちとふれあい、そして木々の感謝の祝祭行う。

やがて春を見つけるのであった。というもの。

全ての季節にあったロリータを用意し、どんな時にでも着れるものだとアピールしたい。

そして、様々なジャンルに触れてもらいたい為あえて季節は限定せず、春夏秋冬にあうものを次々に出していこうとなった。


主人公はリーリに任せる事になり、

そして最後の春。それは私が担当することになった。

これは王家からも打診されていたのでこの配役となった。



そのデザイン画が机の上にところ狭しと展開されていく。

フィーは自分のものと夏、秋の担当。

私は自分のものと春、冬を担当している。



「わあ!こうやってみると、壮観ですね!」

「そうですね、私もフィーもお互いのこだわりや、好きを沢山詰め込んだんです。

皆さんに似合うものを仕立てれるように考えました。」

「本当に、私、こんな可愛いものが着れるでしょうか?」

「何言ってるんですか!リーリは可愛いですから、このデザインにしてんですよ。」

「ナナミさん…… ありがとうございます!」

「フィー、とてもいいデザインをありがとうございます。」

「いえいえ。これもナナミのおかげですわ。

三日三晩寝ずに教えていただきありがとうございますわ。」

「おいおい、寝てないのかよ二人とも!」

「「あははは。」」



そう、私とフィーは三日三晩かなり頑張って全員分納得の行くデザインを作成していたのだ。

ここだけは譲れなかったので結構無茶はしてたんだけど。



「後でエスターのところに行ってください。明日は王都での打ち合わせですからね。」

「はい。すみません。」

「全く、フィーもナナミさんに似てきましたね。無理はしないでくれよ。」

「すみませんですわ。」

「でも、これ着るの。楽しみになった。ありがと。」

「……!!! はい!」



あははは。なんだか賑やかだな。

このチェックが終わったら、少し休憩して、そして……



「ナナミさん、このロリータ。」



リーリが手にしたのは私のデザインのものだ。

そう、私なりの残したいものを形にしたロリータだ。



「スカートが花びらになっていて、花が咲いているみたいです。

淡いピンクで、とても広がりがあって、きれいです……

もしかして、これがサクラなんですか?」

「はい。私はサクラの花を着たいと思っていまして。皆さん見たことがないと思うので。」

「わあ素敵ですわ……実際に見られたらいいんですけどね。」

「確かに!」

「ロリータになるのが楽しみですね!」



桜。この花を最後にこの国に残す。

私がきれいだと心奪われた美しい花。

大好きな花を大好きな人達に。



「私も楽しみ!」



みんなに最後の花を送ろう。



次回予告!

最後の制作に入る七海。そこで新たに自分の事を見つめ直していく。


第五十話 大好きを込めて

お楽しみに!

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