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30過ぎてロリータ着てますが、世界をオシャレに出来ますか?  作者: 大牧ぽるん


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第四十四話 好きなのですか?

私はこんなにも人が滝汗をかきながらそわそわしているところを見たことがない。

それはそうだろう。

王、女王、姫。私達がする国をあげてやるファッションショーの大切な打ち合わせに、

一騎士が呼ばれて丁寧に椅子が用意され座らされているのだから。



異様な空気だろう。

いつも冷静なカガミさんが、目線がキョロキョロしてどうしたらいいかわからないという顔。

段々青くなる顔面。こんなにいろんな困惑でみるみる弱る人…… 見たことない!!!



「あら、カガミ。どうしたのかしら?」

「あの!やはり私は立ちます、いや立たせてください!!!護衛が姫様たちと座るなんて!!!」

「うふふふ。慌てなくていいのよ。

アナタは今回、舞台に立つのだから。意見を聞かせてちょうだいな。」

「し、しかし!!」

「カガミ、何を慌てているの?貴方が一緒に立ってくれるって言ったんじゃない。」

「ダイヤ様!」

「カガミよ。」

「く、クラブ様!!」

「座りなさい。娘が選んだ者なのだ。今は許可しよう。そう、今は。」

「……はい。」



観念したようにカガミさんが座った。

王家の今の状況は見ているに

カガミさんはダイヤ様が好きで

ダイヤ様もほんのりそう思っている。

ハート様はさりげなくそれを応援しているが、

クラブ様がとっても嫉妬していらっしゃる。



なんて!ややこしいんだよ!



「さて、ナナミ殿。プランを早速聞いてもよろしいかな?」

「はい!勿論です。舞台の図面も書いてまいりましたのでお配りいたします。」



私達はファッションショーの説明をしていく。

出てきた案はある程度まとめた状態で選んでいただけるようにして、

絶対やりたいことは強くお伝えしていく。

クラブ様もハート様もとても肯定的に受け取ってくださり、話はどんどん進んでいく。



「自然との共存。とてもいいテーマだ。

収穫祭も自然の恵みに感謝を込めて行うもの。

こんなにもぴったりなテーマはないと思う。」

「ありがとうございます。」

「舞台の飾りもとってもおしゃれだわ。今から楽しみ!」

「その事で、ダイヤ様にご相談が。」

「私?何かしら。」

「こちらに設置するお花をご一緒に考えていただきたいのです。

ダイヤ様は花にお詳しいと思いますので、ぜひ。」

「いいの?とても嬉しいけど……」



ダイヤ様は少し不安そうにクラブ様を見た。

一国の姫様だ、何かを決断する機会はまだ無いと思う。



「これからダイヤは様々なことを決める立場になっていく。だからこそやってみなさい。

ナナミ殿なら一緒にやってくださる。信用出来る方だ。

問題ない。好きにやりなさい。」

「わかった。ナナミ、それ私に任せてください!」

「!よろしくお願いします!助かります!」



終始なごやかに、しっかりと決まっていく。

……端で固まっているカガミさん以外は。



「カガミ、どうした?おぬしも意見があれば言うがいい。」

「あ、はい。あ、クラブ様。えっと。」

「あーなーた!カガミをいじめないで!

ごめんなさいねぇ、カガミ。この人カガミがカワイイのよ。」

「な!違!」

「カガミも何かあれば意見をくださいね。」

「あ、意見と言いますか。クラブ様!」

「な、なんだ!」

「私は、その、女性をエスコートした経験がこざいません。

なので、ご教授願得ないでしょうか?

姫様に恥をかかせるわけにはいかないので。」

「え、エスコート……」



クラブ様が少し考えてハート様にこそこそ話している。

慌てすぎて丸聞こえで

「ダイヤに!エスコート!ワシはどうしたらいい!」

「可愛く育ててきた娘を!エスコート!」

「ハート!!まだダイヤには早いのでは!?!?」

とわぁわぁ言うてらっしゃる。

正直、面白過ぎる。



「アナタ、少しは子離れしなさい。ダイヤはいずれこの国をおさめるのですよ?

結婚はします!」

「け、結婚!!!!!!」

「そうです、お忘れなく。

ただ今回はダイヤがエスコートされて歩くだけです!

それだけで喚かないでください!!

カガミは誠意のある方です!もう少し信用されてはいかがです?」

「ぐぬぬぬぬー!」

「全く。ごめんなさいねぇ、皆さん。ただの親バカですから。

気にせずに話をしましょう。

カガミ、エスコートの指導は責任を持ってクラブがいたします。安心して」

「ワシはまだ!」



「ア、ナ、タ?」



ハート様の後ろに修羅が見える。

怖すぎる……!!!

これには場にいる全員が凍りついた。



「は、はい。やります。」

か細い声でクラブ様が言った。



「で、では。そちらはお願いします。」

「ええ、私がしっかりと!見ていますから安心してナナミ。」

「あはは。心強いです。本当。」

「ありがとう、お母様。」

「いいのよ、アナタの為だもの。

好きな人と、好きな事をしなさいね。」

「好きな人…… はい!」



カガミさんが少しダイヤ様をみる。

好きな人。気になるよなぁ。

この二人。うまくいけばいいなぁ。

そんなカワイイ場面を見ながら、打ち合わせは更に進んでいく。



「大体わかった。こちらも手配を進めさせていただこう。

後、皆が言っていた職人を今日呼んでいる。

是非話をしていってほしい。」

「わぁ!ありがとうございます!」

「当然の事だ。何か困った事があれば城のものに伝えてくれたまえ。

ナナミ殿は引き続き、私たちにファッションショーについて教えていただけると助かる。」

「かしこまりました。皆は勉強会ですね。」

「しっかり学んで参りますわ!」

「はい、よろしくお願いします。」



三人は案内され、別室へと向かった。

クラブ様が優しい声で言った。



「良い、仲間に出会えたのだな。ナナミ殿。」

「はい、自慢の仲間です。」

「ナナミ殿が優しい方で本当によかった。

ナナミ殿はどこの村出身なのだ?」

「あ、あの。」



信じてもらえるかわからないけど。

話してみようか。



「私は地球という星の日本からやってきました。

この世界のものではないのです。」



静まりかえってしまった。

やっぱりまずかったか……



「日本。それは懐かしい名前だ。」

「へ?」



私はこの日、日本への帰り方を知ってしまった。


次回予告

ある事聞いた七海。

ファッションショーの準備を進めながら何を思う?


第四十五話 やりたい事を見つけましたか?

お楽しみに!

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