第18話
広場を離れたサーシャとヤオはダンジョンへ移動していた。
鬱蒼と茂った森の中に見えてきたのは狭い入口の洞窟だった。
2人はその前で立ち止まった。
「ねえ、サーシャここが例の?」
「そうだよ、君ぃ」
黒い笑みを浮かべて笑い合う2人だった。
そしてヤオはここがダンジョンだとういう確信を持っていた。
なぜならその洞窟の入口にウィンドウが浮かんでいたからだ。
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塒を巻きし霧ヶ峰
推奨レベル:17
ここに入りし者はその正体を目の当たりにすることはないだろう。心してかかれ。
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事前にヤオから聞いていた通りウィンドウには推奨レベルと共にヒントも表示されていた。
この表示が無いダンジョンも多いそうでそういう場所はもっぱら攻略組が潜っているそうだ。
しかし、このダンジョンは攻略法が未だ見つかっていないらしく攻略組以外の中堅どころや初心者のプレイヤーも見えない。
最初は攻略組も数人潜っていたらしいが諦めたとのことだ。
「こうして見ると全然強そうなモンスターが居そうにないね。それこそゴブリンとかそういうボクが攻撃をくらいそうもないのしか出てこなそうだよ」
「油断は禁物よ。あのトップ層ですら諦めたダンジョンなんだから気を引き締めていかなきゃ。それじゃ準備はいい?先に入るね」
サーシャはそう言い残しダンジョンの入口へ進んで行った。
ヤオはその後ろを慌てて追いかけるのだった。
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