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第6話「市場」

 こんにちは、オロボ46です。

前回はカスピという狼人間が部屋にお邪魔していましたね。

今回は彼と共に市場を巡ることにしましょう。


 また、今回は文章の書き方を変えてみました。

特にコメントがなければ今までの話にも編集するつもりです。


 それでは、どうぞ。

 宿である地下駐車場からカスピとメコたちは出てきた。

「それじゃあ、このコミュニティで各自自由行動っすね」

「でもカスピさん、本当に大丈夫なの?」

「心配しなさんな。あたしも商売で市場を巡るつもりですから、この子も人間との関わりを増やせば恐怖心も和らいでいきますよ」

そう言いながらカスピはメコを見ていた。

「......」

人間に囲まれたショックが大きかったのか、先ほどよりメコと三人の距離は空いているようだ。

「それでは、お願いします」

メガネがそう礼をすると、三人はそれぞれ別の方向へと散っていった。

「それじゃあ、あたしらも行くとしますか」「......」

歩きだすカスピの後をメコは追い始めていく。




「メコさんはえらいですわあ......恐怖心を克服するために旅をしているとは......」

カスピは感心したようにメコを見る。

「......ううん、まだ人間を前にすると震えが止まらないから......」

メコは辺りの人間を心配している様子だ。

「旅は始まったばかりですよ。まだまだこれからでしょう?」

そう言ってカスピはメコの目をじっと見つめた。

「あたしの特技は人や物の価値を見ただけで見極めることです。その人の特技だけでなく、将来性も見極めるのです。メコさん、商売で例えるならあんたは非常に高価な価値を持っていますよ」

そう伝えるとカスピは歩き始めた。

「それじゃ、お買い物といきましょうや」


 市場の方へ向かうと、何かの機械を見ているメガネが見えた。

「古くから使われている"ウルフエネルギー"を利用した小型発電機だよ! 旅のお供にどうだい!?」

商人らしき男がメガネに向かって機械についてのアピールしている。

「うる......ふ......エネルギー......?」

メコはその機械をよく見ようと恐る恐る前に出てくる。

 その時、メガネは振り替えった。

「あ、カスピさん、それにメコ......二人とも来ていたんだ」

「メガネさん......あんた、ウルフエネルギーの事がよくわかっていますかな?」

「ええ、それとは別にこの発電機の仕組みが面白くて......」

そう言いながらメガネは、また発電機の方を向いた。


「あの......うるふエネルギー......って......?」

疑問に思っている様子のメコはメガネに訪ねている。

「ウルフエネルギーは元人間の狼が世界各地で現れる以前から使われていた資源。昔の人はこの資源で電気を起こしていたんだよ。ただ......」

一度言葉に詰まり、再び口を開くメガネ。


「......今、このウルフエネルギーは......()()の日だけ、月から放射線として地上に落ちてくる。それを人間が浴びてしまうと自我を失った狼になるんだ。その放射線は日光に当たると消えてしまうけどね」

メガネの説明に、メコは納得したのだろうか。静かに頷いた。




 しばらく歩くと、カスピはある方向を見て「おっ」と呟いた。

「あそこはサングラスを売っている見たいですな? ちょっと覗いていきましょ」


 サングラスを売っている男の前にやって来た。

「おお、あんたたちは噂の狼人間だな? それならこれが必需品だろ?」

そう言いながら男はサングラスを手にとってカスピに見せる。

「ああ、確かにそれは必要だなあ......でも、ちょっとじっくり見させてくださいな」

カスピは姿を狼へと変えた。


 狼の姿のカスピは商品であるサングラスをじっくりと見ていく。

時々、メコの目を見ながらも、ひと通りの商品を見終わったカスピは人間の姿へと戻った。




 しばらく、カスピとサングラス売りの男との交渉が続く。

メコはまだ周りの人間の視線が気になるのか、キョロキョロと周りを見渡していた。

「......?」

ある光景を目撃して、メコの動きが止まった。


「もういい加減にしてよ!! 私はもう仲間じゃないのよ!?」

市場の真ん中で叫んでいるのはリボンだった。

「落ち着けよ、何も人前で叫ぶことは......」

「帰って!!」

リボンと話していた若い男は困惑した表情で去っていった。


「......!」

リボンは、怯えながらこちらを見ているメコに気づいた。

「メコちゃん......」「......」

二人ともどう話しかけていいのか悩んでいるのか、黙ったままだった。




 その夜、宿に戻った五人は互いに会話をしていた。

「ねえメコちゃん、何かいいものあった?」

リボンは昼間の出来事がなかったように振る舞っている。

「......う......うん......あの......これ......」

そうい言いながらメコが取り出したのは、サングラスだった。

「あたしら狼人間は、人の姿でも眼球の模様だけは変えることができない。だから、いつかは目を隠すサングラスが役に立つはずですよ」

カスピがメコに変わって解説した。それを聞いたロックは財布を取り出そうと荷物を確認しようとした。

「お、それじゃあ俺が代金を......」

「いや、今回はあたしのプレゼントということにしてください。その代わり、お願いがあるのですがな......」


「......?」

カスピの目線は、メコの首に掛けられた黄色の勾玉に向けられていた......

 いかがでしたか?

今回は少し不安になる終わり方でしたが......?


 次回もお楽しみに!

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