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良心と田舎者の世界

 やっほー、みんな元気?

 私は今元気に平原を走ってるところだよ♪


 ……多分30km/hくらいで。


 そりゃあ、昨日ので薄々気づいてたよ!?村向かってる時は逃げる事ばっかで気づかなかったけどさ!


 しかも凄いのは全く疲れてないんだよね、私。


 割とフツーに走ってるだけてこれである。本気出したら高速道路行けるんじゃないの?って思うくらい。


 なので、歩いて2日、逆算して50kmくらいなら2時間弱走ってれば着いちゃう計算になる。サスガagiブッパハスゴイナー。


 そうそう、昨日は気が付かなかったけど、2つのステータスMAXにしてちょっと余ってたって考えるとMMOっていうよりポ〇モンっぽいよね。種族値ないけど。

 まぁ、魔力特化は置いといて、獣人らしい身体能力になってるしいいんじゃないかな?



 閑話休題。


「何者だ?」


 流石にぶっ通しで走り続けるのはキツいので、もらった干し肉食べたりして休憩を挟んで、昼頃に街に着けた。太陽が地球と同じなら、だけど。


「何者だと聞いている!」


 で。


 今は門番さんに止められてる所なんだけど…私って何者なんだろう?

 異世界人って言っちゃうと英雄ルートまっしぐらだろうし、ていうか信じてくれないだろうし。

 冒険者って言おうにもまだ冒険者じゃないから身分証的なのもないし。


「え〜っと、旅の者…というか、村から出てきたばかりです」

「………そうか。その言葉が怪しいのは分かっているか?」


 それ本人に聞いちゃうのか、それでいいのか。


「はい。でも他に言いようがないので勘弁してください」

「…目的は?」

「冒険者になりに来ました」

「実力はあるのだな」

「えぇ」


 何これ嫌な予感。


「そうか……。では一応ウルフを狩ってきてくれ。いくら獣人とはいえ、冒険者になるのであれば実力は公平に判断させてもらう」

「……できなければ帰れ。と」

「それが仕事だ。理解してくれると助かる」

「いい人ですね。死体もってくればいいです?」

「あぁ」

「では、行ってきますね」


 そう言って走りだす。速めに走ったから驚いたんじゃない?来る時は小走りだったし。


 獲物はすぐに見つかったので持ち帰りの心配はなさそうだ。よかったよかった♪

 遠距離魔法に頼りすぎてもアレなので、攻撃バフーーイメージとしては私は強い!の自己暗示。それでいいのかーーかけてぶん殴る!

 走った勢いのまま殴ったので、イヤな手応えを残してオオカ……ウルフは吹っ飛んでいった。


 近づいてみると鼻が歪んでいた、うわぁ。いや、やったのは私だけどさ。

 ともかく、│バフ《自己暗示》はそのままにしておいて、ウルフを担いでまた走る。


 10分足らずで帰ってきた私に驚いたけど、ウルフに気づいたのかすぐに通してくれた。「実力はあるな。では通行を許可する」だって。

 散々足止めしておいてそれかよ、とは思うけど、彼も悪いとは思ってるみたい。謝りはしないけどね。



 そんなこんなで無事に街へと到着!

 門番さんに言ったとおり真っ直ぐ冒険者ギルドに向かうよ、お金ないし寄り道のしようがないからね。これか稼ぐしいいけど!


「そこのお嬢ちゃん、見たところ冒険者ギルドに用があるみたいだね」

「? はい、そうですよ?」


 うわぁ、何この人怪しさMAXじゃん。面白そうだけどさ(ニヤリ


「こっちから行った方が近いよ、案内してあげる」

「そうなんですか?ありがとうございます♪」


 その人について行くと、やっぱり路地裏へと連れてこられた。


「あれ?ここはギルドじゃないですよ?」


 奥からお仲間が2人。合計で3人かな?

 1人で歩いてる田舎者狙いならこのくらいでいいっ事なんだろうね。


「あぁ、アレはウソだよ」


 知ってる。でも驚いたフリしとくね〜w


「いまから君は奴隷になるんだ。獣人は高いんだよ?」


 でしょうね。数少ないらしいし、街の人を見る限り銀髪も少ないみたいだったしね。そりゃ狙うか。


「大人しく付いてくるか、無理矢理捕まるかどっちがいい?」

「どっちも嫌です♪」


 パチン、と中学の頃必死に習得した指パッチンを披露。それと同時に3人を麻痺させる。


「な………に……」

「嫌だなぁ、こんな怪しいのに無警戒でついて行くとでも?」


 ちなみに探知でお仲間&部外者いないのは確認済みですよ。


「さぁて、こんな│幼気いたいけな少女を拉致ろうとしたんだから、それ相応の覚悟はできてるよね?」


 ※※※※※※※※※※


 150cmに満たない少女に身体を調べられ、有り金全部取られた情けない男共のうち1人だけ顔部分の麻痺を解除。


「この硬貨の価値ってどんな感じなの?教えて?」

「……銅貨は1G、銀貨は100G、金貨は10000G、俺は見たことないが蒼貨っていうのが100万Gだ」


 抵抗しても無駄だと思ったのか大人しく教えてくれた。誰が言うかよ!とか言ってくれた方が面白そうだったんだけどなぁ、物分りがいいのはこういう人にとってはいい所だろうけどね。断ったらシバく気満々だったし。


「G制ね、わかりやすくて助かる。相場はどのくらい?」

「2,30Gで干し肉1枚。果物は物にもよるけど60Gはする。武器に関しては数千Gから高いヤツは数10万Gはする」

「そう。ありがと」


 生活するだけなら1日銀貨3枚もあれば足りそうだね。なかなか楽そうじゃん?


「じゃ、あなた達はどうする?このまま捕まるか、開放されるか」


 全員の麻痺を治してそう言うと、案の定驚いた顔をする男達。


「いいのか、って顔してるね」

「当たり前だよ、僕達は犯罪者だよ?」

「そんなの知らないよ?私はただ情報教えてもらっただけだし」

「な……いい、のか?」

「だから聞いてるじゃん、あなた達はどうするの?捕まるか、また他の人を拉致し続けるか」


 働くっていう選択士はないだろうし。牢屋か犯罪者かの二択しかないよねー。


 顔を見合わせる男達。その中でさっき色々教えてくれた人が口を開いた。


「………俺は、いい機会だと思う」

「なっ!……お前!?」

「乗り気じゃないならいってくれれば……」


 あら、意外といい人だったみたい。仕方なかったとはいえ犯罪は犯罪。みたいな?


「……まぁ、そうだな」

「他人を貶めてまで暮らしていくのは、な……」

「いいんだね。…………ん、何か来てる」


 大きな足音とともに現れたのは……衛兵かな?


「不審人物が少女を連れていたと聞いたのだが、お前達、か?」


 衛兵さんは4人。

 そのうちの1人が話しかけて来たけど、疑問形なのはしょうがないよねぇ、不審人物が倒れてて、少女が説教してるんだもん。


「はい。私達です」

「……? まぁいい。君、何かされたかい?」 

「いえ、私は何も。むしろ色々と教えてもらいました」

「ですが……その少女の前に、何人か売っています」

「……そうか。では連行する」

「はい」


 縛られ、連れていかれる男達。

 1人の衛兵さんが立ち止まりこっちを向く。


「すまないな。こんなことになって」

「気にしないでください。それよりも、反省してるみたいなので減刑してあげてください」

「説得してくれたようだな。減刑については掛け合ってみよう」

「ありがとうございます」

「では、失礼する」


「……あぁ、君の実力ならすぐに上に行けると思うぞ」

「え?」


 いきなりの発言に気に驚く私をスルーし「では」と歩いていった。


 ……え、そんなにわかりやすく田舎者してるの?私。


勢いで2話目。書き溜めとかないので普通はもっと更新遅いです。

コメくれると喜びますm(*_ _)m

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