表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染と殺人鬼のいる異世界へ転移してしまいました ~能力は予知夢×ループ~  作者: かん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/27

過保護な幼馴染

街の散策を終え、私たちは王城に戻ってきた。

まだ16時なので、夕食の時間まで各自部屋で待機とのことだ。

私と陸の部屋は隣同士で、私たちが部屋にいるときは、扉の前にトウヤさんかケイさんが常に常駐して異変を感じたらすぐに駆けつけてくれるとのことだ。

とは言っても、事件が頻繁に起こるようになってから城の窓という窓は全て無くし、壁にすると言う大工事を行ったらしいのでもちろん私たちが使わせてもらっている部屋にも窓はない。

入ってくるなら城の入り口から入りこの部屋まで来るしかない。小さな換気口ならあるが、通れるのはネズミくらいだろう。

城の入り口はもちろん、至る場所に衛兵がいて、なおかつ部屋の前にトウヤさんかケイさんがいるので私たちは夜の間外に出なければ限りなく安全だろう。

約一か月後に元の世界に戻れることは保証されているのだし、せっかくの異世界を楽しもうとしている私とは違って、陸は今すぐにでも帰りたいようだ。



陸の部屋で私たちは今後について話し合いをしていた。


「咲季は俺から離れないこと」


話し合いが始まってすぐ、これである。

少女漫画では、胸キュン必至なセリフだが、言ってきたのは陸だ。

この幼馴染は昔からなにかと世話焼きなので、胸キュンな意味ではなくお母さんが子供に言うような感じで言ったのだろう。

高校生になっても尚、家が隣同士だからといった理由でほとんど毎日登下校は一緒。

お互い部活があるのに、陸はできるだけ下校時間を合わせようとしてくる。

そんな陸に、友達がいないのかと本気で心配していた時もあったが、それを言ったら軽く睨まれた。

「一人で帰るのは危ないだろ」なんて言われたけど、学校から家まで近いしもう高校生だから一人でも帰れるのに。

陸からしたら私はいつまでも子供に見えるのだろう。一緒に育ってきたというのに。

だから今回のこのセリフも、よくわからないこの世界で一人になるのは危険だから、という意味なのだろう。


「はーい、わかりましたー、陸ママ」

「お前を産んだ記憶はありません」

「だって陸ってお母さんよりお母さんなんだもん。一人で出かけない、知らない人についていかない、変なものを食べない、でしょ?」

「分かっているならよろしい。できるだけ俺と一緒にいるように」

「わかった、お風呂も一緒に入る?」

「……っ!!??」


そういうと、陸の頬が一気に赤くなった。

かと思うと、額に軽くチョップされた。


「いたー!!冗談じゃん」

「ふざけてる場合じゃないだろ。これからについて話さないと」

「えへ、ごめんごめん」

「お前な……」


陸の頬がまだ赤いのも気にせず、私は話を元に戻した。


「お城の警備は頑丈だし、外に出かけるのは日中でトウヤさんかケイさんが常に一緒にいてくれるんだから安全面は大丈夫なんじゃないかな?」

「油断は命とりだ。トウヤさんが言うには戸締りしても入ってくるらしいし、城の中だからといって絶対に大丈夫ということはないと思う」

「そう……?でもここ、お城の奥も奥だしここに来るまでに何人も警備の人いるよ?」

「誰が犯人か分からないんだから、もしかしたら城内で顔が利く奴かもしれないだろ?」

「確かに……。ここまで来られちゃったらどうしようもないよね…」

「もしそうなったら護衛の二人に頑張ってもらうしかないけど……。本当にあの人たち強いのか?」

「国王様お墨付きの二人だよ?きっと強いよ。…にしても、私たちも何か協力出来ないのかなあ。」

「本職の人たちがずっと解決できていない事件だろ?変に動いて危険な目に合うのも嫌だから大人しくしていよう」



そうこう話している内に、夕食の時間になった。

トウヤさんに連れられてダイニングに行くと、ケイさんが一足先に椅子に座って待っていた。

それを見てトウヤさんが大きなため息をつく。


「ケイ。お客様より先に座ってるのはどうかと思う」

「えー?気使わなくていいって言われたし、今日の朝、咲季に一緒に食べたらいいって言われたからさー」


今日の朝、一緒に食べようとは言ったのは私だ。見守られながら食事をするのがなんだか恥ずかしかったから。

それを言ったらケイさんはものすごく嬉しそうな顔をした。

彼曰く、私たちが食べてる中見ているだけというのは拷問なんだそうだ。


「だからってな……」

「まあまあ、落ち着きなよトウヤ。ほら、みんなも早く席について?料理持ってきてもらおう?」


ケイさんに急かされながら席に着くと、料理が運ばれてきた。

ここに来るまでは数回しか食べたことなかったコース料理をまさか二日連続で食べるなんて。

さすが王城の料理のだけあってとても美味しい。

舌鼓を打っていると、ケイさんがにこにことしながら話題を振ってきた。


「今日は町を散策してきたんでしょ?どうだったー?」

「すっごく楽しかったです!いろんな露店があって歩いてるだけでもわくわくしたなあ。特にあの帆立が入った炒め飯がとても美味しくて…」

「あそこの炒め飯美味いよな。気に入ってくれてよかった」

「うわ、ずっるい。楽しそうにしちゃってさあ。ねえ、今度は僕と行かない?トウヤが知らない店連れて行くよ?」

「それ怪しい店じゃないだろうな…?二人とも、ケイに変な店連れてかれそうになったら大声出すんだよ」

「ひっどいなー。そんな店に女の子連れて行くわけないじゃん?…てことで陸、一緒に行こう?」

「行きません」

「あっごめんごめん、咲季の前じゃ断るしかないよね?今度はこっそり誘うから」

「だから行きませんから」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ