表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔王の復讐革命  作者: 月輪林檎
魔王として聖女として

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/60

ラスティーナに報告

 ホテルまで戻って来たシャルロットは、窓をノックする。すると、ラスティーナが窓を開けて迎えてくれる。

 中に入り、ベッドの偽物シャルロットを吸収したシャルロットは、姿を現す。


「如何でしたか?」

「取り敢えず、大体は解決。まだ構成員がいる可能性はあるけど、大部分は警察が捕まえると思う。あそこに警察を呼んだのはラスティ?」

「いえ、私から情報が行くと色々と怪しまれる可能性がありますので」

「やっぱり、あの人からか。本当に出頭して情報を吐いたんだ」

「経緯をお話頂けますか?」

「うん。勿論。その前にちょっと外見て良い?」

「はい」


 シャルロットは窓から顔を出して、周囲を見回す。そうして見るのは、先程火災があった工場地帯だ。既に黒煙なども出ておらず、しっかりと消火が出来ている事が分かる。

 それを見てホッとした表情をしてから、窓を閉じた。


「演技派ですね」

「何もないのに開け閉めを短時間でやったら怪しいでしょ。私がどうなったか見たいと言って、ラスティが開ける。私が見てホッとして閉める。これが自然だよ。それじゃあ、経緯を話すね」


 シャルロットは、ここに至るまでの経緯をラスティーナに共有していく。


「あの爆発で動いていらっしゃったとは。確かに、この街であれば魔王様が出て来てもおかしくはないですね。しかし、少し疑問……という程ではありませんが気になる点が」

「何?」

「情報を提供したその者は、本当に自責の念だけで情報を吐いたのでしょうか? それだけなら、すぐに警察に言うでしょう。態々魔王様が来て情報を吐いたというのは、何か他にきっかけがありそうな気がします」

「きっかけ……相手が聖剣を持っていたから……ってなったら、そもそも魔王に頼まないか。魔王なら解決出来るって他に何かがある?」

「はい。魔王様がいるというだけではなく、組織を完全に見限るきっかけです」

「聖女襲撃なら、襲撃前に情報を警察に流すか……」

「そういう事です」


 ラスティーナが気になっていた事。それは、情報を吐いた者が、何故キティルリアに吐いたのか。魔王に頼めばどうにかしてくれる。それくらいの戦力が必要。そう考えたとも取れるが、そもそも襲撃前に警察に情報を流しておけば、襲撃そのものを見送らせる事も出来たはず。

 襲撃には反対していたが、組織への未練などがあったと考えられる。その未練が断ち切れるきっかけ。それが存在するはずだとラスティは考えていた。

 そして、それは態々魔王に話すような事ではなかった。


「う~ん……既に檻に入ってるだろうし、ラスティに情報を集めて貰うのは厳しいよね?」

「侵入は出来ても、その情報を得るのは直接聞くか取り調べの記録を調べる必要があります。取り調べの記録では、本当に取り調べで話していなければ分かりませんので、確実に手に入れるのは難しいかと」

「う~ん……警察に聞くのは怪しいし……こればかりは仕方ないか」

「気になりますが、そうなります。その機会が訪れた時に見逃さないようにしましょう」

「うん」


 情報を得る機会があれば逃さない。その機会はフリージアにいる間のみになるため、滞在期間中はセンサーを立てておかなければいけない。


「というか、ラスティには携帯で電話して知らせれば良かったね」

「いえ、これは魔王様にも関わる緊急事態ですので、なるべくなら携帯ではない方が良いです。やはり、まだ完全に信用は出来ませんので」

「そっか」


 携帯を活用はしているが、やはり人間が作ったものという事もあり、ラスティーナは完全に信用はしていない。シャルロットがキティルリアと分かってしまう事は避けたい。

 そのため、こういった緊急事態では逆に携帯を使った連絡は避けた方が良いと考えられた。


「例えば、先日の襲撃のようにシャルロット様が危険に巻き込まれたという状況であれば、携帯を使うという方法は良いと思います」

「なるほどね。そこら辺はちゃんと考えないと駄目か」


 そんな話をしていると、部屋の扉がノックされる。ラスティーナは警戒しながら扉まで向かう。


「どなたでしょうか?」

「警察です。シャルロットちゃんに会いたいという者がおりまして、少し話をさせて頂いても宜しいでしょうか?」


 シャルロットは、その声に聞き覚えがあった。それは、シャルロットの取り調べをしていた女性警察官のものだ。

 ラスティーナは目配せでどうするかシャルロットに確認する。この場で断る理由がないため、シャルロットは頷いた。

 中に女性警察官を招き入れる。


「こんにちは」

「こんにちは。私と話したい人がいると聞きましたが」

「そうなの。シャルロットちゃんにとっては、正直嫌な相手だと思うのだけど、前に襲撃してきた犯罪組織の一人がシャルロットちゃんに直接会いたいと言っていてね。普段であれば、すぐに却下するのだけど、その人は犯罪組織の情報を提供してくれた人でね。あっ、今組織の本拠地に突入しているから、明後日くらいには外を歩けるようになるかも」

「なるほど。そうなんですね……」


 シャルロットは、自分と会いたい人が犯罪組織の情報を提供した者だと聞いて、興味が出ていた。キティルリアとしては会っているがシャルロットとしては会っていない。

 聖女の力を持つシャルロットを気遣っていたという点から、シャルロットを害そうと考えているとは限らない。


「分かりました。ラスティーナと一緒なら行きます」

「うん。構わないよ。それじゃあ、行こうか」


 シャルロット達は早速件の男に会うために警察署へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ