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転生魔王の復讐革命  作者: 月輪林檎
魔王として聖女として

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53/60

敵の正体

 翌日。ラスティーナが外に出て情報収集に向かっている間、シャルロットはホテルの部屋で勉強をしていた。部屋に引き籠もる事になったが、シャルロットもやる事がない訳じゃない。寧ろ、本来のシャルロットがやるべき事はこの勉強だった。

 商会から貰った過去問のおかげで、勉強した方が良い場所などを調べる事が出来たため、勉強はかなり捗っている。

 そうしてお昼頃になると、昼食を持ってラスティーナが帰ってくる。


「シャルロット様。お昼です」

「ありがとう。外はどうだった?」

「特に変わりはありません。日常です。ただ事件現場だけは、まだ修復出来ておらず、封鎖されておりました」

「まぁ、昨日の今日じゃね。情報はどうだった?」

「捜査状況を聞く事は出来ませんでしたが、盗み見る事は出来ました」

「まぁ、方法は聞かないでおくよ」


 捜査状況を一般人であるラスティーナに漏らすという事はない。それが犯罪組織の情報であれば尚更だ。

 だから、ラスティーナも普通の方法では調べず、若干良くないルートでしっかりと情報を入手していた。必要な情報であるため、シャルロットもうるさくは言わない。


「どうやら軍を辞めた者達で構成された組織のようです」

「それにしては弱かったけど。魔法の腕前だけ?」

「仰る通り。その謎も解けました。どうやら魔法特化部隊の一員だったようなのですが、素行の悪さや他の隊員との揉め事などで除隊になったようです。

 基本的には家族が教徒であり、その流れで教徒になっていたようです。聖女の話や勇者の話を幼い頃から聞かせられていた影響で、聖女や勇者に対する信仰が強いようです」

「信仰するなら神でしょ……」


 信仰する神を持たないシャルロットには分からない事だが、マザー・ユキムラやリーシェルと暮らしていく内に、神を信じ仰ぐという行為が精神的な安定や日々の暮らしの支えになるという事を知っている。

 そして、魔族として争った故に神ならまだしも勇者や聖女を信仰するという事が何の意味があるのかという考えに至る。何故なら勇者と聖女は本当にただの人間だからだ。

 だが、この信仰するものに関しては、人それぞれ異なるというのが普通だ。そのためラスティーナはかぶりを振る。


「その辺りは何とも」


 シャルロット、キティルリアは知らないが、昔は魔王であるキティルリアを信仰している魔族は確かにいた。キティルリアがそれをあまり好かないので、本当に隠れて信仰していたのだ。

 そのためにラスティーナも強く否定は出来なかった。


「ですが、シャルロット様が排すべき魔族の力を所有している事が今回の事件の引き金となったと見て間違いないでしょう」


 相手の事情が分かれば、それだけで諸々の予想は出来る。


「除隊させられて腐っている時に、私が来た?」

「除隊させられたのは、二、三年前の事だそうです。それからここで裏組織を乗っ取ったという形です。それまで大分派手にやっていた組織が暗躍の方向に舵を切ったと」

「なるほど。烏合の衆を統率するくらいは出来たって事ね。その間、警察と軍は何もしなかったの?」

「相手の動きが分からなければ、事前の対処は難しいかと。それでも大分対処をしている方だと思われます。それ故にこの組織の犯罪件数はそこそこの数になっています。一件の被害金額が大きいという問題はありますが」


 警察も軍も軽視している訳では無い。狙われやすい大きな施設などはしっかりと警備している。そうした警備の隙を突いての犯行が上手いのだ。これは相手の元軍人がいる故だと考えられている。その裏を掻こうとするが、相手は元々素行が悪い軍人。そうした裏を掻く行動の裏を掻くというのもお手の物だった。

 そんな中でも、ある程度情報を得られているのは、何件かの事件は検挙する事が出来ているからだ。


「件数を絞って一つに集中するように動いているって事ね。その中で、魔素と聖女の力を所有する私が来た」

「メンバーとして選ばれたのは、同じく怒りを覚える信徒。他にも信徒はいそうですが、同じように怒りを覚えるという事はなかったのだと考えられます」

「過激派の暴走」

「警察はそう結論付けました」


 全ての教徒が同じように考えるわけではない。実際、アコニツムに住む教徒達はシャルロットを害そうとして来なかった。これは一部の過激派が動いた事だと結論付けるのは、早計とは言い難かった。


「敵の本拠地は?」

「判明していません。捨て拠点が多く本拠地となる場所が特定出来ていないのです。ですが、これまで攻めた場所から本拠点は確実にどこかにあると考えられるそうです」

「本拠点にするにしては、物資の量が少ない?」

「はい。これまでの犯行から考えても捨て拠点だけでは足りないという事でした」

「街は壁で閉鎖されてるから、すぐに見つかりそうなものだけど」

「表向きが普通の会社などの可能性も十分にあります。組織の人間を裏の人間だけで構成するよりも表に特化した人間を隠れ蓑にする方が上手くいきやすいと思われます」

「納得。ラスティは、そこら辺を調べておいて。キティルリアが動けるようにね。私は勉強しておくから」

「かしこまりました」


 敵の正体がはっきりとした。後は、その本拠地を見つけ出し、キティルリアで潰しに行くかを決めるだけだ。キティルリアが行動をするだけの理由がしっかりと揃っている事。これが条件となる。

 現状シャルロットが動けない以上、これはラスティーナの調査に掛かっている。仮に見つけられなかったとしても、警察がしっかりとTら得てくれればシャルロットとしては文句はない。

 そのため、これは出来ればの話となる。キティルリアの立場を更に分からせるためにはあった方が良いが。

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