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小田からの贈り物

嘘つき、やめたい。

作者: 小田虹里
掲載日:2024/06/22

 嘘なんか大嫌い。

 嘘で固めた人生に、何の意味があるの?

 

 等身大で愛せないなら、私に近寄らないで。

 私にも、等身大のあなたを見せてよ。


 嘘なんか大嫌い。

 もう半年も、ママが生きられないだなんて。

 そんな最低な嘘、やめてよ。

 聞きたくない。



 嘘を吐くな。

 自分に正直でいろ。

 嘘は自分に返って来る。


 そう言われて育ったわ。

 だから私は、嘘が嫌いなの。


 それなのに、どうして?

 ママが死んでしまうのは「嘘」にならないの?



 他のことなんて、どうだってよかった。

 嘘じゃなくてもよかった。

 嘘でも、本当でも、気になんてしない。


 たったひとつ、拘りたいことだけどうして「本当」なの?



 あぁ、神様なんていないのね。

 神様までもが嘘つきなのね。



 みんな、みんなが嘘つきだわ。

 幸せそうに見えて、どうせみんな虚勢張っているのでしょう?


 ねぇ、お願い。

 もう、嘘も本当もどうだっていいから。

 ママの嘘だけ取り下げて。

 私にとって、たったひとつの光なの。

 ママが居ないと、いつまで経っても夜が明けないよ。



 返して。

 返して。

 私の嘘を返して。



 ママなんて、死んでいい。

 神様なんて、本当のコトばかり。

 私は、ひとりでだって生きていけるわ。



 ねぇ、ほら。

 嘘を返して。

 あなたが「嘘」と言ってくれた瞬間に、救われる人がここに居るの。



 ねぇ。

 それでもあなたは、「嘘」をつくの?



 高い煙突からは、青空に向かって煙が伸びた。

 私の嘘は、役立たず。

 ボロボロ泣き崩れる無様な姿だけが、真実。


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