表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩全集

廃の雪灰

作者: 那須茄子

温かい夢もいつの間にか

雪粉のように

ちりぢりになってしまっていた


悲しそうに囁く

大切だった誰の声で 

伝えたかったことを忘れていく


あれだけ読み返していた本さえ

続きの頁はどこにもなく

ただ懐かしさが

時折胸を透かすだけだった


遠い遠い雪のなかを

私はまだ歩いているつもりでいるみたい

あっちでは素敵なサクラが見えているというのに

ここはどこまでも高く

削り去られた紙粉ばかりが

私の足を沈めていく


一人にしないで

そんな誰かの声がしたような気がする

でも遠い遠い遠い昔のことで

私はよく思い出せなかった



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ