表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/41

36.そのうち、壁尻の彼は考えるのをやめた。

「ヒャッハー!汚物は消毒だぁー!」


悪意に満ちた叫び声が監獄内のあちらこちらから聞こえてくる。

武力衝突の規模は拡大化の一途を辿り、どこへ移動しても負傷者や建物の損壊が見受けられるほどだった。

また設備の機能不全により脱獄する囚人は増え続けて、外では宇宙船の撃ち合いが始まっている。


まさしく最大レベルの混沌が渦巻き、事態は収拾つかず悪化するのみだ。

そんな悲惨な状況下、私物を回収したアズミは単独で通路を走りながら情報収拾に徹していた。


「犯罪組織が無謀な大攻勢を仕掛けたということは、刑務官たちは気づいてないだけでアヅミ本人は捕まっているはずです。でも私、アヅミがどんな人なのか知りません……!」


感情が先走って威勢よく啖呵(たんか)を切ったものの、当ても無く突っ走り過ぎた。

だから実際は見通しが立っていない状態で、他の囚人と同じく単なる脱獄犯になってしまっている。

とにかく彼女には明確な打開策が必要だ。


「目利きスキルは相手の秘密を見破れますが、それでも目的の人物を見つけ出すのは困難ですよね。そもそも変装の達人に通じるのか怪しいところですし……」


早くも有効手段を失ってしまい、八方ふさがりの状態だ。

まだ時間的猶予があれば解決できたかもしれないが、現状それは無いものねだりと変わらない。

そのためアズミが悲観的な思いを抱きかけたとき、良くも悪くも聞き馴染みある声が聞こえてきた。


「おや。お前はアカネちゃんの友達だったか」


「その声は……、魔王さん!?」


足を止めて見ると、なぜか度々(あらわ)れるホワイトハウス(魔王城)の魔王が牢屋の中で鎮座していた。

しかも囚人服を着ているので、しっかりと裁判された上で捕まっていることが分かる。

その事実にアズミは驚きを覚えるが、同時に投獄された理由を聞かずとも納得していた。


「なんで魔王さんがここに?きっと(わい)せつ行為で捕まったんですね。自業自得です」


「一言目から当たりが厳しいな。我はいつも通り現地取材していたら、いつの間にか連行されただけだ」


「やっぱり自業自得だと思いますよ」


「何がともあれ、我からすればこの監獄も取材に適している。愉快な経験談を聞かせてくれる変わり者が多いからな。そのため適当に(くつろ)いでいる最中だ」


劣悪な状況を強いられても、相変わらず前向きに過ごせるのは素晴らしい豪胆さだ。

だが、並の感性から振り切っているせいで全く感心できず、アズミは訝し気な視線を送った。


「はぁ、そうですか……?」


その冷めた反応は、相手の気持ちを理解しきれず拒否反応を示しているのと同一だ。

少なくとも魔王は突き放された態度で接せられていることに気が付き、すぐさま自分が得た情報の雑談へ切り換えた。


「そういえば面白い話を聞いたぞ。とある受刑者の話によると、あの壁尻が存在するようだ。古今東西の性癖を刑罰に取り入れるとは、あの監獄長はよほど趣味が良いようだ。さすが我が親友…」


「すみません。壁尻の話だけはやめてくれませんか」


今のアズミにとって壁尻は冗談で済まされない話題だったため、冷ややかな目つきで睨みながら注意した。

その強気な態度に魔王は違和感を覚えるものの、ふと他のことが気になって問いかけた。


「うむ?それより今更思ったが、なぜアカネちゃんの友人がデスボール監獄に居るのだ?ここは観光地では無いぞ。しかも魔法で姿を消しているとはな」


「色々とあって人を探している最中なんです。ところで魔王さんは、対象を見破る能力に()けているのですね」


「何がとは言わんが、見抜きばかりしていたら高くなった。今ではパッケージやサムネイル詐欺に遭わんぞ。あとこれは自慢だが、魔法のみならずスキルによる隠蔽(いんぺい)も我には通用しない」


要するに魔王は、アズミより高度な目利きスキルを有していることになる。

それならば人手が欲しい今、猶予が残されてないアズミが取る手段は1つだ。


「魔王さん!お願いです!それなら私に協力して下さい!」


「むっ、唐突に距離を縮めてくれたな。たしか人探しだったか?しかしな、我とて無償で協力するほどお人好しでは無いぞ」


「秘蔵のアカネちゃん隠し撮り映像をあげますから!」


「よし任せろぉ!!何でもやるぞ!我と一族の威厳にかけてなァ!!あと最近公開したミャーペリコと賢者の石、面白かったぞアズミ監督!2年前のライブ出演も、ひたむきな踊りで我は感動した!」


魔王は態度を急変させ、更に脳内をフル回転させることでアズミに関する情報を記憶から引き出した。

自分の存在が魔王に認知されるのは少し嫌悪感を覚えるが、今はこのド変態が唯一の頼りだ。

だからアズミは自分の気持ちを勢いで誤魔化し、とにかく大声で社交辞令に応えた。


「応援ありがとうございます!アカネちゃんにもよろしく言っておきますね!」


「うむ、頼むぞアズミ監督!あと我をエキストラとして起用してくれ!」


「検討しておきます!それで今、私は犯罪組織レジェンドのアヅミを探しています!その人のせいで私は収監され、捕まえないと大変な目に遭わされそうなんです!」


「アヅミだと?それならちょうど昨日、食堂で壁尻の素晴らしさを語り合った。そのジャンルの良さを理解するためには経験するのが一番だとか言っていたな」


「性癖の情報はいらないです。とにかくアヅミが収監されているのは確定なのですね」


「あくまで昨日の話だ。獄中取引のために潜入したとも言っていたから、今頃は混乱に(じょう)じて脱しているかもしれんぞ」


変態同士で惹かれるものがあったのか、ずいぶんと相手の事情に詳しいようだった。

それ自体は嬉しい誤算だが、結局はアズミの無実を証明するタイムリミットが残されてないのに等しい。

そのことを知った彼女は焦り、もはや魔王に運命を委ねるしかない状況に陥っていた。


「魔王さん、なんとかできませんか!?私がぬいぐるみに襲われながらも撮った、アカネちゃんのぐっすりお休み映像を追加で差し上げますからぁ~!」


「うむ。そこまで破格の交換条件を出してくれるのならば全力を尽くそう」


元より魔王は最後まで協力するつもりだったため、気前よく返事する。

アズミはアカネを交渉材料にしてしまった事に罪悪感を覚えるが、今回は人生最大の窮地なので良識を捨てる他ない。

しかし、その直後に第三者が2人の話を遮るのだった。


「その必要は無いわ」


その声を発した人物は女性で、アズミにとって救いの女神だ。

魔王とは比べ物にならないほど安心できる存在であり、もっとも信頼を寄せられる大好きな人が駆けつけてくれた。

これによりアズミの緊張の糸は(ほぐ)れ、待ち望んだ彼女の登場を心から喜んだ。


「あっ、ルリ様!良かった!私のためにここまで来てくれたのですね!本当の本当にありがとうございます!」


「ごめんね。ちょっと見つけるのに手間取っちゃった」


「間に合っているので大丈夫です!それに、きっと助けに来て下さるとアズミは信じていましたよ!ルリ様最高!さすがルリ様!」


かなり雑なはやし立て方だが、アズミは瞳を(うる)ませながら手を握るほど本気で称賛を伝えていた。

その必死になっている反応だけで、よほど切羽詰まった心境だったと察せる。

またルリは暴動が起きている監獄内を見て、いつもと変わらない態度で喋った。


「なんかお祭り騒ぎだね。それより……今の話を聞いていたよ。アカネちゃんの映像を魔王に渡すのは危険だから止めな。それこそ犯罪で捕まっちゃうよ」


「でもでも、そんなことを言っていられる場合じゃないんですよ~。私、このままだと壁尻にさせられそうでして……」


「はっ?壁尻って何のこと?」


さすがのルリでも偶然が折り重なった事情を把握しているわけでは無い。

そのためアズミは要点を掻い摘みながら説明する。

そして彼女がどうして必死なのか魔王も改めて知ったとき、ルリより先に彼が快い返事をしてくれた。


「なんだ。それではアカネちゃんの貴重なプライベート映像を貰うわけにはいかんな。そちらに落ち度が無い話である以上、今回の件は恩を売るという形で協力してやろう」


「あ、ありがとうございます……。魔王さんって意外に紳士なんですね」


「我は変態紳士を心掛けているからな。代わりにとは言ってなんだが、次に出すサークルの新刊を宣伝して貰えると助かる。現地取材を活かし、叡智(えいち)を集約させた百合(ゆり)本だ」


「一般公開できる内容なら問題無いですよ。それでルリ様、なにか解決策はありませんか?」


すかさずアズミは懇願の一心でルリに助けを求める。

その目は真剣であり、彼女なら解決できると信じきった表情だ。

対してルリは深く思考を巡らせず、思いつきを口にした。


「とりあえず転移で直接会いに行こうか。その方が手っ取り早いだろうしさ」


「えっと、直接とは……?つまり真犯人の所でしょうか?」


「うん、その通り。魔王、アヅミって人の特徴を教えてくれる?私が見つけるから」


ルリは魔王からアヅミの身体的特徴と人物像を聞き、すぐさま広大な範囲をスキルで捜索した。

その範囲は銀河単位でありながらも、小さな虫一匹すら明瞭に判別する。

それによってルリは即座に標的を発見してみせ、転移先の座標を定めた。


「見っけ。さぁ行くよ」


ルリは短く喋った後、転移でアズミと魔王を引き連れて瞬間移動する。

すると3人が行き着いた先はどこぞの宇宙戦艦の操縦室だった。

戦艦というだけあって広い空間であり、ゴロツキらしい風貌の宇宙人が大勢いる。


また犯罪組織らしく全員が武装していて、全ての船員が戦闘職であるように思えた。

とは言え、いくら気概があってもルリたち3人の登場は予想外だったのだろう。

前触れなく船内に現れたので相手らが戸惑う中、魔王は冷静に辺りを見渡して指をさした。


「あいつだ。へんてこなヘルメットを被りながらも長いマフラーを巻いている奴が幹部アヅミだな」


そう魔王が言った相手の姿は全身スーツ姿で地肌を覆い隠しており、更に触覚が生えたヘルメットで顔を隠している宇宙人だ。

幹部アヅミは変身が得意ということなので、なるべく姿を見せないように心掛けているのだろう。

何にしても、冤罪をかけられたアズミからすれば今すぐ捕まえるべき標的だ。

だから彼女は先ほどまで鎮まっていたはずの闘志を再び燃やし、力強い足取りで歩き出した。


「見つけましたよ!大人しくして下さいね!あなたのせいで迷惑を(こうむ)った私のために!」


「なんだお前達は!?侵入者風情がそこから動くな!」


武装集団は武器を向けながら警告する。

しかしアズミは気後れせず、一直線で相手に近づいて行った。

今の彼女の目つきは勇ましく、獲物を狩る猛獣の気迫だ。


「仕方ない!艦内だが、撃て!始末しろ!」


当然ながら敵たちは部外者のアズミ達に対して武力行使を実行しようとする。

だが、これまた当然でルリが瞬時に脅威を振り払うのだった。


「いきなりで申し訳ないけど、とりあえず親友の言う通り大人しくしててね」


ルリが軽く拍手した瞬間、標的のアヅミ以外の敵全員が気絶する。

一度(まばた)きする間に全員が白目を剥いて倒れてしまうのだから、相手からすれば理解不能な出来事だろう。

そのため唯一残された幹部アヅミは、慌ててアズミに銃口を向けながら叫んだ。


「こっちに来るな!バケモノ共め!」


敵は銃のトリガーを引き、エネルギー弾を容赦なく射撃する。

ただアズミ本人は気づいていなかったが、監獄に連行される前からルリが肌身を覆う強固なシールドを張ってくれていた。

よって銃撃に限らず、あらゆるスキルが直撃しても無傷で済む。


だから最悪の事態が起こり得ない中、アズミは銃撃を避けてみせるのだった。

この高い回避能力は本人を除く全員が驚く出来事だ。


「なっ、避けた!?」


「無駄な抵抗はやめなさい!魔法&マジックアイテム・アズミフラッシュ!」


アズミが咄嗟にカメラのフラッシュを()いたとき、操縦室どころか艦内全域が眩しい光りに包み込まれた。

その輝きはビーム砲の如く突き抜けていき、装置に異常を与えてしまうほど強力無比だ。

そんなフラッシュを真正面から受けてしまった相手は、いくらヘルメット越しとは言え、無事では済まされなかった。


「ぐわぁあああああぁあああぁ!?目が、目が焼けるるうぅうぅぅううぅうううううぅ!!?」


相手は激しく悲鳴をあげ、(もだ)え苦しむ。

更には痙攣(けいれん)を起こして、そのまま倒れ込んでしまった。


「捕獲完了です!無駄な足掻きでしたね!」


アズミは相手を取り押さえ、見事に場を制圧してみせた。

あのフラッシュ攻撃があれば、きっとルリが他の戦闘員を気絶させずとも乗り越えただろう。

つまりアズミは肝心の場面において、自身の手で解決に導いたのだ。

この事実に加え、今しがた披露されたアズミの能力にルリは驚いた。


「まだ解決はしてないけど、これで決着はついたかな。それにしてもアズミ、なんで銃撃を避けられたの?」


「えっ?何ででしょう。相手を動きを見逃さないよう、目利きスキルを使っていただけなんですけど」


「じゃあ目利きスキルが先読みか、読心(どくしん)に開花したのかな。あとカメラのフラッシュもヤバかったよ」


「あれは私も驚きました。だけど、その……最近エフちゃんが再錬金してくれたカメラで、魔法を込めれば撃退機能が起動すると言ってました」


言い方からして、撃退機能とやらを実際に使ったのは今回が初めてらしい。

またアズミが魔法を使えることをルリは初めて知るが、元より彼女の種族は妖精で間違いない。

それならば魔法を扱えるのは不思議では無く、むしろルリはエフの相変わらず加減知らずの錬金に呆れかえっていた。


「あー……それじゃあ、あとで少し調整しようか。メモリか何かで上限を設定できるようにしておかないと、うっかりフラッシュ焚いた時に私達の目が潰れそうだし」


「そうですね。そういえば、魔王さんはどうかしたのですか?」


「へっ?魔王?あれ、さっきから静かになっているね」


ルリが隣を見ると、魔王は絶頂の表情を浮かべながらも泡を噴いて倒れていた。

おそらくフラッシュの巻き添えを受けてしまったのだろう。

その事について可哀想だが、あまりにもおぞましい姿なので同情心は全く湧かない。

むしろルリは淡々とした反応で、すぐに目を逸らして言った。


「ま、まぁ……こうなるくらい今のフラッシュは危険って事だからね。とりあえず次からは気を付けようか」


「はい。あと、そうです。少しだけお時間を頂けませんか?ちょっとした映像を作成したいです」


「こんなときに映像?何をするつもりなの?」


「もちろん、仕返しのためです」


アズミはまだ気分がスッキリしていないらしく、ちょっといじけた目つきで幹部アヅミを見下ろした。

それからルリが襲撃してきた犯罪組織レジェンド全員を1分足らずで捕らえた後、事の発端になってしまったアズミの容疑はあっさりと晴れることになる。

これにより彼女らは胸を張って村へ帰れるようになり、魔王と幹部アヅミの2人をデスボール監獄へ再収監してから帰るのだった。


その一方で、しばらく経った頃に幹部アヅミは薄暗い部屋で目を覚ます。

彼にとっても自分と間違えられて他人が捕まえられたことは想定外で、そしてルリが関わったことは不幸な出来事だった。

そんな彼だが、すぐさま自分が身動きが取れないことに気が付くのだった。


「こ、これは………壁尻か?」


壁に()められて身動きが取れない。

この状況は彼にとって身に覚えがあるため、自分は死刑執行されている最中だと悟った。

しかし前に脱した経験あるので、まだ彼は余裕に満ちた様子で呟いた。


「おのれ、あのガキ共め。ここから出たら、すぐに見つけ出して復讐してやるぞ」


幹部アヅミは闘志を宿した目で怒りを吐いた。

ただ彼の後ろから、男性の声が不気味に響いてくる。


「意気込みは充分でけっこうだが、いつまで正気を(たも)てるのか見物だな」


「だ、誰だ?いや、その声は昨日、俺と壁尻で語り尽くした同志か?」


「我の正体など気にするな。それより今を愉しもうでは無いか。これからたっぷりと我が百合の素晴らしさを語ってやる」


「言葉責めだけによる精神調教か。それは壁尻を冒涜しているぞ!」


「精神調教だと?特殊性癖好きの風上にも置けぬほど考えが甘いな」


相手の言っている意味が分からない。

そうアヅミが思っていると、刑務官の1人がモニター機器を目の前に運んできた。

何らかの映像を流すようだが、一体何が始まるのか予想が付かない。

だから問いかけようとした直前、いきなりモニターは何度もフラッシュを焚きながら音声が流れるのだった。

その音声は、気絶する前に聞いた女性の声だ。


『頭頂部が薄いですよ。生活習慣病予備軍。マウント取れるのは年齢だけ。まともな経歴スッカスカ。他人に迷惑をかけることが存在意義の犯罪者。善意による余計なお世話。なんでも否定から入る社会不適合者。部下に信頼されてない人。自分の顔に自信が無くて偽りの姿ばかり。童貞のまま浮気された恋愛経験。壁尻が好きなのも無抵抗で物扱いが好きなだけで劣等感まみれ』


「なに!?や、やめろおぉおぉおおおおぉおおおおおぉおおおおお!!!お前ぇええぇえええぇ!!?」


幹部アヅミはフラッシュを浴びながら絶叫する。

どうやら的確にトラウマとコンプレックスを指摘されているようで、必死に逃げようと全力で身を(よじ)らせていた。

しかも後ろからは、正体を隠している魔王による百合の演説会が始まり出して、前後から自分が受け付け難い情報が入ってくる。

そんな悪夢の中、魔王は更に拷問をつきつけた。


「言っておくが、それはリピートされるからな。あとおまけにZ級サメ映画の鑑賞会付きだそうだ。気晴らしになって喜ばしいな」


「あがっ……や、やめて………。いっそ俺を、殺して………くれぇ……。あひ、ひひひひっ……」


自分が愛してやまない壁尻で、史上最悪の拷問を幹部アヅミは体験させれられることになる。

それも終わりが無く、希望を見出せない無限ループ。

この地獄により彼の人格は崩壊し、そのうちアヅミは考えるのをやめた。

※次回予告

エフ「えっ!村で見知らぬ赤ん坊が見つかった!?

平和な村で捨て子が出てくるなんて領主としては悲しい問題だわ。

どのような理由であれ、新しい里親さんが見つかるまで私達が世話してあげないといけないわね。

それにしてもこの子、誰かに似ているような………?


次回『エフちゃんが幼児退行しました!』

おしゃぶりはミャーペリコの触手で代用してちょうだい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ