表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/41

28.決戦のバトルフィールドへ!ルリ達の快進撃です!

「ひぃ~。10枚って言っていたから、すぐ集まると思って軽く見てた~」


ルリと魔王は既に9枚の赤コインを集めており、目の前には最後の赤コインが輝きを放って宙を浮かんでいた。

早くも手持ちが10枚目となる直前でステージクリアが近い。

実際この状況に至るまでの手際は良く、かなり早いタイムで収集している。

しかし彼女が疲弊するのも仕方ない経緯があり、魔王は疲れの色こそは見せてないが同情した。


「まさか条件を満たさないと出現しない赤コインがあるとはな。どおりでステージの端から端まで探し直しても、まったく見つけられないわけだ」


「それだけなら良いけど、肝心のギミックが感知不可と視認不可を備えているのは開発者の自己満足が過ぎるでしょ!ステージが村の地下コンサート会場くらい広いせいで、発見できたのは偶然だったしさ!」


「一応ヒントはあったが、特定の位置から特定の方角、更には特定のタイミングで見なければ発見できないヒントだからな。再確認すら難しいヒントになってしまっている辺り、単なる嫌がらせだ」


「本当、今すぐここの製作者に文句を伝えよう!お~い!開発チームの責任者を出せ~!プロデューサーとディレクターが居るんでしょ~!」


「存外、元気がありあまっているな。さすがルリさんだ」


魔王は彼女に感心しながら10枚目の赤コインを手に取った。

すると、間もなくして錬金術師王マスターが再びスピーカー越しで話しかけてくるのだった。


『クリアおめでとう。Thank you for playing.とでも言うべきかな?』


明らかに上から目線の声色で、余裕ある態度がネットリとした喋り方だけで伝わってくる。

そのためルリは監視されていることを逆手に取り、わざわざ呆れた表情を浮かべながら愚痴った。


「ガチで開発者気取りじゃん。今から返金クレームしても良い?できるものなら返金どころか時間を返して欲しいくらい」


『でも、楽しかっただろう?それにプレイ時間が長いところを見ると、それだけ熱中して遊んでくれたようで何よりだ』


「ねぇ、一方的に苦労をかけさせた上で煽るの楽しい?あまり好き勝手するなら、そろそろ実力行使に出るよ?」


『それは恐い。だが、その溜まりに溜まった鬱憤(うっぷん)は次のステージで発散するといい。難易度は今回より更に上だ』


「これ、私たちの声が届いて無いのかな。それともアンケート結果を無視する自己中タイプ?難易度を下げろって感想を述べたつもりだったんだけど」


『だって簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか』


とんでもない事を呆気からんと言い放たれ、ルリは言葉を失う。

身勝手極まりない性格で、相手の気持ちに配慮ができない(ひね)くれ者。

そんな印象を相手に抱く中、魔王は周辺を見渡しながら訊いた。


「それで次のステージとやらはどこへ行けば良いのだ?道が開通された様子は無いが、まさか行き先へのナビゲーションが無いわけではあるまい」


『安心するといい。次のステージと言っても、同じ場所で開始される』


「ステージの使い回しか。製作チームの労力削減に(つと)めているのだな」


『労働基準法は守る上、飲み会や社員旅行を積極的に組む方針だからね。それに、わざわざ移動させずともステージ環境を変えられる技術力があるだけだ』


術師マスターが言った直後、不意に眩しい光線が辺り一帯を(ほとばし)って突き抜ける。

そのせいで目が(くら)みかけたとき、いつの間にか2人が立っている場所は広大な荒野へ変貌していた。

どこを見渡しても荒れ果てた大地が広がっている一方で、これから何が始まるのか見当がつかない。

それでも2人は余裕の調子を崩さず、特に魔王は平然とした態度で呟いた。


「テストプレイしているのか怪しいものだ。点滅などの視覚的効果が激しいのは修正必須だぞ」


『さて、次のステージは純粋な戦闘テストだ。私の傑作が続々と襲いかかってくる。それらを倒せるかな?』


「始末して良いのか?傑作を破壊した後にグチグチと文句を言われても困る」


『あぁ、構わないよ。これから出現するのは既に量産化が可能な個体だ。必要なのはデータ収集だから遠慮なく戦ってくれ』


「なるほど、了解した」


あっさりと引き受けているあたり、魔王は立場を受け入れていて乗り気な姿勢だ。

だが、ルリは頭を抱えていた。

今しがたの赤コイン集めが面倒だったことを思うと、きっと一筋縄ではいかない。

そもそも訳が分からない相手の研究に付き合う義理が彼女には無かった。


「ちょっと待って!バトル展開なんて私は求めて無いから!まともなクリア報酬すら無いし!」


『代わりに達成感を得られただろう?』


「それ感情の押し付けだし、私は達成感じゃなくて報酬を求めているからね。あと魔王はステージの使い回しだとか言って納得しているけど、ただの足止めでしょ」


『よく気づいた。単なるクレーマーだと思っていたが、私が考える以上に聡明(そうめい)のようだ』


「少しは素直に褒める力を身に付けるか、相手を尊敬する気持ちを覚えたらどうなの。とりあえず友達と合流させてくれたら、もう少しだけ付き合ってあげるよ」


『仲間はそこの魔王だけで、他プレイヤーとの協力は無しだ。それでは頑張ってくれ』


「うわぁ……、結局こっちの話を何も聞いてない。もう理不尽が過ぎるよ……」


自分の意に沿()わない会話になった途端、術師マスターはルリの言葉に耳を貸さず、勝手に物事を()し進めてしまう。

この調子が続くとなれば、このまま付き合ってもキリが無い。

だからルリはスキルを使って強行突破しようかと考え始めた。

しかし、その直前に足元の大地には大きな亀裂が発生し、亀裂からは植物のような長い触手が無数に伸びてきた。


「なにこれ」


「うむ、見た通り触手だな。我もお世話になっている」


「錬金術師って触手に()かれるの?」


「作りやすいと聞いたことがある。複雑な構成を必要としないため、生物錬成の基本になるとな」


「魔王って意外に物知りだよね」


「見聞が広いほど創作に有利だからな」


頑なに呑気に会話する2人。

だが、ルリはスキルを使用せず、また一歩も動かずに先ほど出現した触手を細切れにした。

それは魔王から見ても認識できない攻撃であって、彼女が実力の一端を見せ始めている証拠だ。


とは言え、彼女はアズミとキャラクターカフェに行った際、神々や大悪魔といった高位存在の大群を一斉に蹴散(けち)らしている。

つまり何が出現しても状況変化が訪れることは無く、ただ無意味な戦闘テストになってしまっていた。


それから科学技術や魔術で強化が施されたアンドロイドとホムンクルス、更にキメラと言った戦闘タイプが大量に現れる。

しかし、どれも瞬殺だ。

相手が行動する前にルリが1人で殲滅(せんめつ)し、襲い掛かろうとしていたモノ全てが終わりを迎えていた。

戦略や工夫を実行させず、駆け引きする猶予すら与えることは必ず無い。


「これで満足?」


ルリは無傷どころか、着衣が乱れてすらいなかった。

そして相手から奪った兵器を放り捨てて、残党が居ないか見回した。

残っているのは残骸と屍、おまけと化した魔王のみ。

魔王は傍観に徹していて、唯一やったことは彼女を(ねぎら)う拍手だけだ。


「お疲れ様だ。まさかここまで強いとはな」


「ありがとう。だけど、これくらいなら魔王でも出来るでしょ」


「どうかな。我だったら、もう少し賑やかな戦闘になる」


「かもね。でも、そんなの誤差だよ。それに私にとって大事なのは強さより、今を楽しむ心だしさ」


ルリは実力に関する話題に興味が無く、小さく笑みをこぼす。

とにかく一段落が着いたと思い、次のアナウンスが来るだろうと楽観した直後のこと。

唐突に魔王は眩暈(めまい)を覚えたかのように、立ちくらみする素振りをみせた。


「どうしたの?ふらついてるよ」


「前触れなく力が抜けた……。いや、これは……体調不良とは異なる不快感だ。我の身に何が起きている?」


魔王は自分自身のことでありながらも、理解できずに戸惑っていた。

それから間もなくして彼は脱力に抗えず、大きな音を立てる勢いで地面へ倒れてしまう。

身動きが取れない状態へ陥ってしまったようだが、意識はある。

呼吸も浅いが正常だ。

ただ体が思うように動かなくなってしまったらしく、つい魔王は苛立ってぼやく。


「どうやら、つまらない小細工をされたようだ」


『小細工とは心外だ』


このタイミングで術師マスターが声をかけてきた。

やはり魔王が昏倒してしまったのは、彼の仕業らしい。


『計測しきれない部分はあったが、万全時の実力は分かった。これからは制限を設けさせてもらう』


「制限で難易度上げるのは悪手だよ」


『これもデータ収集の一環(いっかん)さ。そして肝心の制限内容は単純明快だ。あらゆるステータス値がオール1となり、全スキルと能力、加えて装備品類の効果を完全封印と無効化だ!』


「はぁ?強制負けイベントでも、そんな露骨な真似しないでしょ。熱が冷めるよ」


『更に、私の最高傑作と戦ってもらう!そいつはこれ!全ステータスが9999京9999兆9999億9999万9999とカンストした最強モンスターだ!』


もはや知的さに欠けた事を大々的に叫びながら、術師マスターはテンションを最大限に上げて喜んでいた。

それから彼が宣言した通り、2人の前に1匹のモンスターが仰々しく降り立つ。


それは図体が大きく、凄まじい筋肉質と外皮を備えた2本脚で立つ狼と言うべきキメラだろう。

立派な角が生えていて、見た目重視で付けたように思える翼もある。

またコミュニケーションを取れるほどの知能があるらしく、狼キメラは台本を片手に喋りかけてきた。


「マスターの命によリ、推参(すいさん)(つかまつ)っタ。我が(めい)はウルフキング!いざ尋常に勝負ダ!」


勇ましく言うものの、せっかく威圧感ある鋭い眼が台本に向けられている。

きっと術師マスターは演出が好きなのだろう。

ルリ達が何か喋り出す前に、ウルフキングと名乗り上げた狼キメラは迫真の演技で言葉を続けてきた。


「さぁかかってこイ!」


『この通り最高傑作のウルフキングはやる気満々だ!だが、最高に相応しい場所も必要だろう!だから決戦のバトルフィールドを用意した!さぁ刮目(かつもく)しろ!』


術師マスターが支離滅裂の言葉を叫び続けた後、大きな地響きが鳴る。

周りの大地は深く陥没していき、瞬く間にルリ達とウルフキング以外の足元は奈落の底へ変り果ててしまった。

まるで格闘技のリングだ。

また、すぐさま奈落にはマグマが流し込まれていき、リング外周辺はマグマの海と化した。


『どうだ!血肉が躍り、心湧き立つ戦場だろう!?辺りはマグマに満たされ、逃げられない場所で戦うなんてラストバトルに相応しい!必要ならロックな音楽も流してやるぞ!』


「うーん。なんか1人で盛り上がっているな~」


『しかも!ウルフキングが恐ろしいのは、どんな存在も()らう特性持ちであることだ!それにより、これまで食べてきた神々や悪魔どもは数知れず!そう!この最高傑作は世の(ことわり)に反した史上最強の存在!高位存在を越えた生物、究極の最高位存在だ!あっはっはははははは!』


「めっちゃ喋るね。御託(ごたく)が多いのは結構だけど、ずいぶんと殺意が高いことの方が気になるよ。私達を殺す気なの?」


『もちろんだ!実験に、そして研究に犠牲は付き物だからな!』


「あっそう。エフちゃんの言う通り、本物のヤバい人が居るもんだ」


『それが最期の言葉か!?それでは行けウルフキング!弱りきった高位存在を喰い散らかせ!』


術師マスターは完全に見境を()くしており、堂々と宣言する。

それは戦闘開始の合図で、宣戦布告でもある。

同時にウルフキングは光速を遥かに上回る速度で駆け出し、ルリに噛みつこうとしていた。

だが、敵に勢いがあったのはここまでだ。

彼女は軽々と相手の頭を掴み、地面へ押さえつけてみせた。


「ヤンチャな犬だなぁ。(しつけ)がなって無いんじゃない?」


『なっ!?なぁあああぁあ馬鹿なぁああああぁ!?い、いやそんなはずが無い!何をしているウルフキング!』


術師マスターは現実を直視できないと分かるくらいの声量で叫び、ウルフキングを叱責した。

合わせてウルフキングは抵抗しようとするが、微動だにできないままだ。


『ありえない!神や悪魔ですら、例外なくステータス値は全て1に変動した!スキルや能力、更に装備封印も効果があった!それなのにお前には通じないだと~!?』


「ごめん。そういう屁理屈(へりくつ)とか私には関係ないから」


ルリは簡潔に否定した後、最小限の動作で敵を蹴り飛ばす。

それによってウルフキングは血反吐を吐き吹き飛ばされるものの、すぐに宙を蹴って攻撃を仕掛けてきた。

しかし、あらゆる攻撃は彼女の服を(かす)める事すら叶わず、完全に見切った上で回避している。

そんな状況が続く中、ルリは平常心の表情で喋りかけた。


「偉そうに話していたけどさ、スキルだとか能力って結局は(ことわり)の一部でしょ。そして本当の意味で(ことわり)に反していたら、そういう概念に縛られたら元も子も無いよ」


『な、何を言っている?』


「例えばステータスが1人1つだとか、数値がカンストしているだとか、それも(ことわり)というルールに(のっと)っているに過ぎないわけ。私みたくステータス値が無限で、いくつものステータス、それこそ無限に持っていても良いの」


『……はっ?』


「あとステータス同士を掛け合わせるとか……まぁ別に理解してくれなくて良いんだけどね。そもそもステータスがどうこう(・・・・)すら、(ことわり)沿()っていることを前提にした話だし」


ルリは話しながらウルフキングにカウンターを決める。

しかし手加減をしているのか、または愛玩動物と戯れているつもりなのか。

決して倒すことはせず、ただ敵が疲弊するまで相手していた。

そんな状態を続けながら彼女は自分なりに説明する。


「無限、概念、(ことわり)。これらに対する理解やコントロールは私からすれば足し算みたいな数式ですら無く、1という数字を覚えましょうね、というくらい初歩的なレベルなの。そして私がルールに従う義理は無い」


『さっきから何を言っている?何一つ意味が分からない!……だ、だがな!まだ仕掛けはあるぞ!絶対即死消失ビームだ!』


「安直なネーミングセンスだね」


『うるさい!これで消えてしまえ!』


理解が及ばない相手を前にしてヤケクソになっているのか、術師マスターが怒鳴った後にビームが飛んできた。

それは確実にルリに当たり、彼女の姿は一瞬で消えてしまう。

少し予想外な結果ではあるものの、術師マスターにとっては期待通りの展開で安堵せざるを得なかった。


『はっ、はははは……!なんだ!効くじゃないか!大口を叩いていた割には……』


「ルールに縛られるって、そういうことだよね。ってか、部屋(くら)っ」


「はぁあっ!?」


術師マスターは自分の真後ろから女性の声が聞こえて、驚き飛び跳ねた。

慌てて振り返ると先ほどまでカメラに映っていたはずのルリが立っていて、彼は混乱した。

何が起きたのか分からない。

そんな中、とにかく理由を付けようと術師マスターは独り言を口走る。


「くっ!?効いて無かったのか!?あそこでは何も能力が使えないはずなのに!」


「あのさ。さっきからそうだけど、理屈とか気にしているから限界があるんだよ?別にビームの即死効果を受けても、そこは即死じゃなくてワープする効果に変えても自由でしょ」


「何を言っている!そんな効果を選べるような、馬鹿げた話があるものか!あらゆる前提から逸脱している!」


「だって、こんな効果を与えますとか発揮しますとか、結局は相手側のルールじゃん。封印とかも同じ。それで、なんで律義にルール通りの効果に従わないといけないわけ?」


ルリは当たり前のように言ってしまう。

しかし、長年の研究と多くの成果を出した彼からすれば、その道理を無視した考え方は侮辱的にすら感じられた。

彼女がやっていることは、相手の話を聞かずに無条件で自分の意見を通しているのと何ら変わりない。

だから彼は怒り、この理不尽の化身に文句を吐く。


「そ、そんなの話が成り立たないだろ!ルールに、いいや……(ことわり)に反している!」


「私からすれば、(ことわり)に反しているって考えも初歩的だよ。とにかく散々付き合ってあげたんだし、今度は私()に付き合ってよ」


「私達、だと……?」


ルリがフランクな態度で接し直した数秒後のこと。

この暗い部屋の壁を破壊して海賊船とUFOが突撃してきた。

激しい衝突音と共に土煙が舞い込み、思わず全員が咳き込む。

そして、そんな混沌とした状況下であるにも関わらず、大勢が賑やかに喋り合っていた。


「ミャーペリコ船長!最後の部屋に到着したぞ!建物一周はどうだった!楽しかったか!?」


「とっても楽しかったです!いやぁ、航海とは素晴らしいですね!ミャーペリコ、また船長になりたいですよ!」


「おぉー。最後はもっといい所かなーと思ったんだけど、寂しい場所だなー。あっ、でもみんなが居るー。やっほールリさんー」


「エフちゃん!どうして、この乗り物は手動操縦を受けつけてくれないのですか!?いくらUFOが頑丈とは言え、死ぬかと思いましたよ!途中で大きな狼と誰かをまとめて()きましたし!」


「自動操縦に解除機能を付けるの忘れていたわ。ヒューマンエラー対策って大事なのね」


何やら一気に騒がしくなっていて、収拾がつかないであろう状況にルリですらちょっと困った反応を示した。

でも、彼女にとってはこれが楽しく、そして彼女の想像すら越えた理想の一時(ひととき)だ。


「どう?ずっと部屋で過ごさないで、たまには外で遊んだら?それに獣っ子カフェは高く評価しているよ」


ルリは友好的な愛想笑いを浮かべ、術師マスターに手を差し伸ばした。

おそらく和解の意だ。

全てを滅茶苦茶にされ、論理を根底から破綻させられては敵対する気力が湧かない。

だから術師マスターは敗北と自分の暴走を認めて、そして研究に対する執着を捨てて握り返す。


「……あぁ、分かった。そうだな……。たまには外の空気を吸って気分転換でも…」


「うわっ、手がネチョネチョしてる……!」


円満の解決を迎える雰囲気になりかけていたが、すぐにルリは最大限に不愉快そうな顔を浮かべた。

まさかこれが自分が与えた最大級のダメージになるのかと思い、術師マスターは大きな溜め息をこぼす。


「はぁ~……、すまない。先にシャワーを浴びてくる」


こうして錬金工房の騒動に区切りがつく。

しかし錬金術師王マスターは知らなかった。

彼女達こそが最大の問題そのもので、自分の暴走など可愛いモノだったのだと間もなく気付かされる。

※今回の話でルリが自分の力について色々と言ってますが、要するに『ルリだから全てが自由自在で、あれこれ理屈なんて不要で無意味』というだけです。

細かな設定はありますが、これ以上の言及は作中では二度とありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ