はじめてお腹が鳴ったとき
はじめてお腹が鳴ったとき
私は消しゴム握ってた
両目は黒板見ていたが
耳はお腹を向いていた
でもそれを
耳は前にも聞いていた
私が眠っているときに
お腹の音を聞いていた
それは私が知らないだけで
私の耳は聞いていた
忘れもしない「はじめて」を
それが本当にはじめてなのか
疑い始めちゃ切がなくなる
発見はめぐりめぐる反復の一端だ
たった切れ端を偶然
偶然見つけたに過ぎない
でもそれは「はじめて」だ
「私」が見つけたはじめてだから
別者がずっと前に見つけた何かも
「私がはじめてみつけた」なのは
決して変わりはしないから
私がみつけた「はじめて」
あなたがみつけた「はじめて」
結局それはどれも「はじめて」