表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村娘だけど実は勇者の転生者でした  作者: 空豆だいす(ちびだいず)
異世界に飛ばされたけれど私は元気です
126/155

異界化新宿駅 F1(エロトラップダンジョン攻略作戦)

 あたしと朋美、蘭子は要救助者の救出を行っていた。

 戦闘はあたしと蘭子、救助が朋美と役割分担を行っていたが、すでに何人か無残な亡骸となっている人もいて、このトラップダンジョンが以前からあるのを感じた。

 おそらく、侵入できる条件を満たした女性が特定の時間にあの女子トイレに侵入することによりこのダンジョンに飛ばされるのだろう。実際、あたしたち以降に新規に侵入した人はいないみたいだった。


「死にさらせ!」


 怒りのこもった蘭子の拳がピンクオークに突き刺さる。

 ゴブリンやピンクオークに手籠めにされている女性を見れば、それは怒り心頭になるのもわかる。

 あたしの援護攻撃で蘭子が捕まる前に倒すことができるし、結構本気を出したあたしたちはゴブリンやピンクオークに対して無双していたといっても過言ではないだろう。


「《粉砕(クラッシュ)》!!」


 あたしが唱えた魔法で、蘭子に組み付こうとしていたゴブリン3体を粉みじんに粉砕する。

 魔法抵抗が低いのか、ゴブリンには有効でピンクオークには内臓破裂を引き起こすといった感じで効果が変わっている。


「《粉砕(クラッシュ)》!!」


 それでも、蘭子の物理攻撃の方が強く、あたしが3体粉砕する間に、6体を制圧してしまう。これも2回の異界で経験を積んだおかげかなと感じる。徒手空拳で戦う蘭子は本当に強かった。


「らんちゃんかっこいい!」

「まーね」


 朋美は蘭子とあたしが制圧しているの中で、女性を助け出していた。

 まだ動ける女性には、意識を失っている人を担がせたりして撤退を指示している。

 普通に考えれば大人が中学生の指示を受けて行動するというのは変なの光景なのだろうけれども、そもそもあたしたちが助けに来ている時点で何も言うことはないようだった。


 気が付けば、合計23人を助け出すことに成功した。

 姦淫がある人は、あたしが《浄化(ブレッシング)》の魔法を使い、ゴブリンやオークのアレを除去する。

 そうして、まだ生きていた女性陣を階段のある空間に集めたあたしたちは、一息ついた後にこの階の殲滅作業を行った。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「よし、あらかた終わったわね」


 まるで部屋全体の大掃除が終わったかのような様子に、朋美は呆れる。


「てか、エリちゃんって生き物殺すのは平気なんだね」

「うーん、まあ、ゴブリンってカメムシとかそう言う感じだからなぁ……」


 そもそも、あたしは記録ではケリィをこの手で拷問の末殺害している。他にも、戦いの中で敵を葬ってきた。だから、ゴブリンを殺すことに躊躇いは無かった。蘭子が戦闘不能にしたゴブリンやピンクオークも、あたしが結局粉砕してトドメを刺したしね。こういう時はマナを扱える【魔女術(ウィッチクラフト)】のありがたみを感じる。実質魔力無制限だからね。

 そう考えると、チートスキルであることには変わりないなと思う。


「エリのその感性にはちょっと共感しづらいけど、まあ、女をモノとしか思ってない奴らにはその扱いで十分か」


 蘭子はドン引きしてるけれど、ケリィ以下のゴミを掃除してるだけなので、特に何か感じるということはないんだけどね。


「まあ、殲滅できたし、この階で新しい要救助者も見当たらないし、次の階に向かいましょ?」

「そうね。十代を待たせてるし、あーしもこんなダンジョンはさっさとオサラバしたいしね」

「うん、みんなで一緒に協力して脱出しましょう!」


 あたしたちは朋美の声にうなづく。

 朋美もこの異界化新宿駅でボウガンを使えるようになったおかげか、援護の幅も広がっている。

 それにしても、朋美の矢はかなりの高い確率で致命的なところに命中する。【魔女術(ウィッチクラフト)】があたしの……シーナの才能の延長線にあるならば、朋美のスキルは幸運に関係することなのかもしれないと感じた。

 ちなみに、飛び道具に関しては【専用武器】扱いにならないみたいで、その法則はよくわからなかった。


 さて、救出した女性たちは基本的にバトルにおいては役立たずであることはわかっている。

 朋美のように勇気を出して戦ってくれる人もいるけれども、そういう人が最初に犠牲になって要るっぽい感じと言ってもらえればわかるだろうか?

 つまりは、レ〇プされた人に、他を守りながら戦えというのは酷な話というわけである。そんな人の心がないようなことはできない。ただ、女子大生の吉岡 弘子(よしおか ひろこ)さんはどうやら前に出て戦ってくれるようだった。


「いや、中学生の子が戦う意思を見せてるのに、あたいが戦わなきゃうそでしょ」


 女子レスリング部で主将をしているらしく、非常にマッシブな体をしている。

 あたしたちが助けに来た時も、ピンクオークを数体のしていたほどの実力者だったので、同行をお願いすることにした。


「吉岡さんは動向をお願いしてもいいですか?」

「かまわないよ。他のレスリング部の連中は拠点を守らせておくさね」


 以降の階の作戦はこうだ。

 まず、袋小路になっている部屋を見つけ、そこを拠点とする。

 あたしたちパーティが、その階の探索および魔物どもを殲滅し拠点に戻る。

 拠点に戻った時点で全員で階段に移動して移動。

 という流れだ。

 拠点防衛に関しては、女子レスリング部のみなさんおよび、元体育会系の大人に任せることになる。武器に関しては、そこまで収集できていないため、レスリング部のみなさんは素手で戦うことになる。

 作戦についてはあたしが提案したものを、全員で話し合って決めた感じかな。魔物どもの殲滅は譲れなかった。

 そんな感じで、あたしたちは次の階に降りて行ったのだった。

エロトラップダンジョンではあるものの、エリシアはだいたい看破できちゃうので、そういう描写はないです。


実は今日誕生日です(やったー!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ