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第90話 史実の再来

グオオオオオオンという音を立てながら日本の最新鋭爆撃機『富嶽』はハワイから日本に向け高度5000を飛行中であった。

富嶽の周りにはジェット戦闘機『神雷』が6機が護衛のため飛んでいる。



山本 五十六の乗る富嶽は特別性で人を運ぶことに敵した作りになっている特別性であった。


今で言う旅客機の原形のようなものだが違うことといえば武装が施されていることだろう。


カチカチと山本五十六は富嶽の中で以前日向から借りたノートパソコンをいじっていた。

このパソコンも特別性で機密が守れる措置が施されている。


「さすが山本長官ですね」


「ん?」


山本が顔をあげると横にいる宇垣を見た。


彼の膝にはパソコンではなく紙の資料が入っている黒い革製のかばんがおかれている。


「おお、これか?慣れるとなかなか便利なものだぞ?宇垣参謀長もどうだ?」


宇垣はパソコンを見ながら困った顔で


「その…便利なことは分かるのですがキーの配列を覚えるのが…長官のようにはいきません…勉強はしているのですが」


新しいもの好きの山本はパソコンの存在を知ると真っ先に日向に一台くれないかと頼んでみた。

もともとこのようなことを日向は予想していたらしくノートパソコンは大量に未来から持ち込まれており山本の方針で古参の将兵達は悪戦苦闘しながらパソコンを学ぼうとしている。

宇垣も定期的に紀伊の中で行われているパソコン教室に司令クラスの南雲、小沢を始めとした将兵と通っているが山本はさすがと言うべきかあっという間にパソコンの使い方をマスターしてしまった。紙の時代が懐かしい…

噂だが天皇陛下にもパソコンが献上されているとかいないとか…


「何事も進歩が必要だよ宇垣参謀長、それを怠った我々は負けたのだ」


「はい、現状を見れば信じられない話ですが…」


宇垣は紀伊や尾張といった超兵器を積む戦艦を思い出しながらいった。

彼等が未来から来たことは一部の人間しか知らないが宇垣は立場上いろいろと不都合が出るため聞いていたのだ。


「今となっては私も信じられませんよ山本長官」


「そうだな。この時期は比叡は霧島と共に本来は海の底だ」


後ろから聞こえた声は比叡の艦魂朱里のものだった。

特別性の富嶽は旅客機のようにイスが2つづ並んでいる。

要人を運ぶためのイスなので通常の兵は座れなかったが…


この富嶽は全幅63メートル、全長46メートルと超巨大爆撃機であった。

今乗っているのは、機長、副機長、操縦士、機関士、航海士、照準士、爆撃手、それに頭部尾部に20ミリ二連装。胴体上部、下部に動力銃座。機体左右にも銃座があり各銃座にも人は必要だった。

そこに宇垣、山本、見えないが朱里に加え軍医が一人同行していた。

合計17名が富嶽には乗っているのだった。


「は?霧島と比叡ですか?」


宇垣は首を傾げた。自分以外の兵は離れた所にいるので艦魂の見えない宇垣は山本が自分に話をしたのだと思ったのだった。


「ん?違うぞ宇垣参謀長、俺は比叡の艦魂に言ったんだ」


「艦魂がいるのですか?」



「ああ、ここにいるぞ」


山本が指差すと朱里はむっとした顔になった。


「人を指差ないでくれませんか?」


「ハハハハ、悪い悪い」


「…」


やはり宇垣には山本が一人で山本が喋っているようにしか見えなかった。


朱里は宇垣を見ながらため息をついた。


「毎度のことですけど見えないというのはつらいですね」


「なんだ?宇垣参謀長としゃべりたいのか朱里?」


「?」


宇垣が思わず朱里がいる方を見た。

何も見えないが…



「そうだ。これを使えばどうだ?艦魂司令部でもパソコンは使うんだろう?」


そういいながら山本は朱里にパソコンを渡した。



朱里が持つことによりパソコンが宙に浮いたので朱里は目をまるくした。

朱里はとりあえずかちかちときーを叩いた。


<はじめまして宇垣参謀長、比叡の艦魂です。真名は残念ながらお呼びすることをお許しできません>


「あ、ああ分かった比叡」


宇垣は宙に浮くパソコンを見ながら答えた。


<驚きましたか?>


とキーがうたれる。

「ああ、驚いたよ。艦魂と話をするのは始めてだからな」



<私も見えない人と話のは久しぶりです>


「そうか、何だか妙な気分だよ」


<ええ、私もです>


パソコン越しに話す二人を見ながら山本は始めて艦魂の友となった日進の艦魂のことを思い出していた。


(あいつは向こうで元気にしてるだろうか?)


と窓から外を見る。

と、その時護衛で飛んでいた神雷が6機山本の見ていた方に向かい飛んでいった。


「ん?」


山本が疑問に思った時、山本の前に兵が慌てた様子で飛び込んできた。


「山本長官!敵です!雷隊より通信!航空機50機が接近中!」


「50機だと!」


宇垣が弾けるように立ち上がった。


「空母がいるのか?味方ではないのか?」


太平洋は日本軍が制海権を握っている。おまけにハワイより西となればなおさらだった。

宇垣が驚愕するのは無理なかった。


「相手はこちらの通信に応じません。敵であることは間違いないかと…」


「長官!」


宇垣は思わず山本を見た。

彼は静かに目をつぶりなるようになるさと心を決めた。


「しかし、敵はどこから?」


宇垣が言うと考えていた朱里が口を開く


「潜水艦ではないでしょうか…」


「む!」


山本は目を見開いた。



エリーゼ「山本の最後です」


朱里「山本長官は守ります。私の命に変えても」


凛「具体的には何もできないわよ艦魂は」


京子「比叡の船体はハワイじゃしのう」

エリーゼ「つまり山本の最後となるのです」


凛「まさかドイツが絡んでるんじゃないわよね?」


エリーゼ「さあ?敵であるあなたに言う義理はありません」


凛「ふん、でしょうね」


作者「山本長官!死なないでくれぇ!日本には貴方が必要だ!」


朱里「なら助けなさい」


作者「い、いえあの朱里様?実は山本長官は…」


ズバアアアア


作者「がふ…剣は痛い…ぜ」


バタアアアン


朱里「長官…今参ります」


タタタタタ


凛「行っちゃった」


エリーゼ「あんな女たらしのどこがいいんでしょう?」


京子「むう、汝、山本長官ファンに叩かれるぞ?」


エリーゼ「構いません。私はフレドリク様にさえ嫌われなければ世界が敵となっても構わないのです」


凛「私の防御力を甘くみるなって?ある意味黒鉄の武蔵みたいねあんた」


エリーゼ「光栄ですね」


京子「汝いつか武蔵と会えば意気投合するかものう…」


凛「そういえば最新の艦隊決戦物語見た?」


エリーゼ「小澤の小説ですか?」


京子「ついに艦隊決戦開始じゃな」


エリーゼ「まあ、見る価値はあると思いますよ?後書きを見た人は見てみたらいかがです?」


京子「ご意見と感想待っておるぞ」

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