第79話 日本の希望『信濃』『村雨』爆誕!
信濃
真名 小雪
外見年齢 13歳
身長 149センチ
体重 秘密
好きなもの お姉ちゃん大好き(大和、武蔵)
嫌いなこと 怒られること
容姿 ツインテール、優しい顔立ち
補足
大和級3番艦『信濃』の艦魂で大和四姉妹の3女。
ですます口調で優しい性格だがまだ、見ぬ姉(大和、武蔵)に甘えたいと思っている。
ほぼ同時期に完成した村雨の艦魂由真とは仲がよく親友のような関係。
自分に配属されて自分が見える夏目 煉少尉のことが気になっているが今の所は友人の感情。
信濃は本来ならまだ、完成しない時期だが未来からの技術提供の結果大幅に強化した上で完成した。
技術提供は艦船の作る速度をあげたのである。
1942年12月25日、欧米ではクリスマスと呼ばれるこの日、横須賀のドッグから巨大空母『信濃』が呉を目指して航行中であった。
信濃の周りに駆逐艦の護衛はなく。
代わりに一隻の新艦種である護衛艦『村雨』(むらさめ)が新型のソナーを駆使し対潜警戒を行っていた。
村雨は軽巡ほどの大きさだが武装は現在でいう護衛艦の武装に近い。
砲は一門の単装砲が全部についているが速射砲ではない。
村雨の主力兵装となるのはその砲のさらに後ろにある垂直発射セルにあるミサイルである。
とはいえこの時代はまだ、イージスシステムをつける余裕はなく
ミサイルはひとつづつ狙いをつけて打つ必要があった。
しかし、村雨に取り付けられたレーダなどの電子兵装は並ではない。
機関も原子炉こそ積んでいないが新機関ガスタービンエンジンが使用されている。
これは、沖縄に設けられた工事で作られたものである。
信濃にも取り付けられたが速力はその重防御のため40ノットに届かず34ノットがやっとだった。
通常の空母の速力としては合格点だが信濃はこれで終わらない。
青い太平洋の海を巨大空母『信濃』と『村雨』は呉を目指して20ノットの速度で航行中であった。
信濃はアングルデッキが採用されている。
これは未来の空母に共通している。
ガスタービンなので煙突もなく見た目は極めてシンプルな艦僑だった。
そんな、信濃の飛行甲板で大空をじーと見つめている少女がいた。
「遅い!」
少女は腕時計を確認した。
予定では新型の戦闘機が信濃に来る予定なのだ。
信濃には今、予備機としてある5機の戦闘機しかない。
ジェット戦闘機『炎神』の後継機『竜神』である。
竜神は急ごしらえだった炎神と比べ量産、及び戦闘力の向上が図られた戦闘機である。
基本設計はF16戦闘機、別名戦う隼を基本としている戦闘機は小型化及び軽量化が図られ更に翼が稼動するように作られていた。
信濃の搭載量は史実では58機と少なかったが予備を除き70機が搭載可能となっている。
搭載量は少ないが元々戦艦から変更されたため防御力は高い空母なのである。
「遅い…あ!」
飛行甲板にいた少女の目を大きく開かれた。
その黒い瞳に映るのは戦闘機の編隊だ。
「やっと来た…」ギイイイイイインというジェット戦闘機特有の音を立てながら竜神の編隊は次々と信濃に着艦し格納庫に納められて行く。
そして、最後に到着した竜神の編隊が着陸したのを信濃の艦魂『小雪』はツインテールをひょこひょけ揺らしながら竜神の方に歩いて行った。
「これが…日本最強の戦闘機…変な形」
ジェット戦闘機を始めて見る小雪は整備兵が走り回るのも気にせず竜神の周りを周った。
周りの整備兵やパイロットには自分は見えない。
艦魂というのは波長が会うか霊感が強いものしか見えないのだ。
「ん〜」
小雪が竜神の後ろに回りジェット噴射口に手を置こうとした瞬間…
「こらあああああ!」
凄まじい怒鳴り声が轟き小雪はびくりとした。
タイミング的に自分かとキョロキョロするとジェット戦闘機のパイロットのみに配られる耐Gスーツを着た少年兵が小雪に向かい走ってくる。
「え?え?私」
おたおたと逃げるタイミングを逃した小雪はあっさりと少年パイロットに右手を掴まれてしまった。
「着艦した直後のジェット戦闘機の噴射口は糞熱いんだぞ!火傷するぞ」
「ご、ごめんな…」
少年のあまりの剣幕に小雪は泣きそうになりながら言った。
すると少年は相手が13歳くらいの少女だと分かり目を丸くした。
「何で軍艦に女の子が乗ってるんだ?」
少年は驚いたように言った。
小雪は何か言おうと口を動かそうとするが怒鳴られたショックでまともに口が動かない。
「おい!この子はなんなんだ?」
少年は近くにいた整備兵に声をかけるがその兵は首を傾げた。
「誰のことですか少尉殿?」
「誰って、この子だよ」
空いている手で小雪を指差す少年兵、だが、相手の兵は何もいませんよと言って去っていった。
あれ?と少年兵は思いながら自分の右手で掴んでいる少女の手を軽くにぎにぎして感触を確かめ次に左手で少女の頭を軽くチョップ
「痛い!」
「あ…ごめん」
小雪が軽く悲鳴をあげると少年は謝ったがそうなるとますます相手の正体が分からない。
「お前は何なんだ?」
小雪は左手で頭をさすりながらようやくショックから立ち直り
「なんなんだってそれが女の子を叩いた人のセリフですか?謝る前にあなたが名乗って下さい!」
些か膨れ顔で小雪が言うと少年は慌てたのかなぜか敬礼し
「こ、この度空母信濃に配属された夏目 煉少尉だ」
少年が名乗ったので小雪も名乗り返す。
「私は信濃の艦魂です。真名はありますが教えません」
「艦魂?」
聞いたことがないと少女をまじまじと煉は見つめた。
「そ、そんなにじろじろ見ないで下さい」
「あ、ごめん」
煉は先ほどの勢いはなく顔を少し赤くして目を背けた。
「艦魂というのは船に宿る精霊のようなものです」
小雪もまた顔を赤くして言った。
実は小雪は自分が見える人間にあったのはこれが初めてでいささか戸惑っていた。
と、そこへ…
「小雪を虐めるなこの外道!」
バキイイイ
「ふげふ」
その瞬間に飛び込んできた少女に煉は跳び蹴りを顔にくらい飛行甲板をズザザザと滑って言って煉はピクリとも動かなくなった。
回りの兵が騒ぎ出す。
「な、夏目少尉ぃ!」
小雪は悲鳴をあげて跳びげりをかました相手を睨んだ。
「何するんですか由真さん!」
「へ?何って?」
士官の服を着た艦魂の少女由真は右手を腰に置きポニーテールを揺らしその活発そうな顔を小雪に向けた。
「ナンパ男に死の制裁を…」
「やりすぎです!ていうかナンパなんてされてません!」
「げ?まじ!」
あちゃーと由真は兵達に担ぎあげられて運ばれていく夏目少尉を見た。
「えっと…まあ、いいじゃん?死んでないんだし」
「そういう問題じゃありません!せっかく私が見える人に会えたのにこれじゃ二度と話せないじゃないですか!由真さんの馬鹿!」
「ば、馬鹿…」
ガーンというように由真は飛行甲板に膝をついた。
「そんな…小雪に嫌われたら俺は何を目的に生きて行けばいいんだ…」
「知りません!」
「ぐは!その言葉はきつい…」
護衛艦という戦艦や空母に並ぶ士官の村雨の艦魂由真が結局夜に目覚めた煉に土下座して謝るまで小雪は許さなかった。
夏目はこの日、初めて艦魂の存在を知り2人の友を得たのだった。
小雪「ここが後書きコーナーですか」
由真「しけたとこだな小雪、さっさと帰ろうぜ」
作者「ん?あなたたちは?」
由真「貴様…自分で作ったキャラを忘れたのか?」
小雪「ひどいですよぅ!」
作者「アハハ、冗談ですよ。始めまして由真に小雪」
由真「馴れ馴れしいんだよ!」
作者「うわ!二刀流!」
由真「そうだ!妖刀村雨二刀流だ死ね!」
作者「ぎゃあああ!」
ズバ バタアアン
由真「へ、どうだ」
小雪「やりすぎですよ由真さん…」
由真「いいんだよ。さて、感想と意見」
小雪「待ってますね」