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第74話 痛み


2040年7月に行われた演習により日本と中国の仲はさらに悪化した。


というのもこの頃の中国は内部ではチベットを始めとして独立運動が多発していたし民主化を求める国民が大勢いた。


共産党の一党独裁政治も終焉に向かっていたのである。


焦った中国は昔からの手段である日本を非難して国民の内乱へ発展しそうな感情をそちらに向けようと躍起になった。


特に日本が機動戦艦や原子力空母などアメリカに並ぶ軍備を手に入れ、憲法9条の破棄などをしたことに今だとばかりに中国政府は騒ぎ立てた。


ところが困った事態にもなった。

それは国民の怒りが予想以上に加熱し日本うつべしとなってしまったことである。

第二次日中戦争で中国人は鼻を天狗にして日本は雑魚だと決め付けてしまい抑え切れなくなり第3次日中戦争を中国は決意した。


目的は日本軍の縮小と連合艦隊の壊滅である。

あくまでそれだけを狙うものだったが開戦前にあるものの助言により連合艦隊の機動戦艦の力を見た方がいいと言われて中国は6機の最新のステルス戦闘機『洛陽』を連合艦隊に差し向けた。


結果は悲惨なものでミサイルは機動戦艦に傷一つ、つけられず慌てた中国は反乱兵の独断として戦争をやめたのである。




2040年12月23日、機動戦艦『紀伊』は横須賀のドッグにいた。


空母を中心とする港だがここに紀伊と霧島はドッグ入りしていた。

理由はいろいろあったがここでは省かせてもらう。


横須賀に入ると紀伊、霧島の乗組員は休暇となった。


今は戦時ではないので最低限の人材しか残らず艦長の日向 恭介も今年はお約ごめんだった。

紀伊の副長、川崎に紀伊を任せて恭介は町に出かける予定だった。


といっても恭介に家族はいない。

クロノロード計画に参加するもの達のほとんどは天涯孤独のものが多い。

時代と決別するわけだから無理はないわけだが…

いずれにせよ恭介は休暇を町でホテルでもとって過ごす気でいるのだった。







同時刻、機動戦艦霧島には恋に燃える少女もとい艦魂である桜が自分の部屋でさっきからいろいろな服を出したり戻したりしていた。


もちろん艦魂である彼女に部屋はないわけで空き部屋を勝手に使っているのであり服も艦魂の能力である力を使い物質化させているのである。

どこにでも持ち運べる四次元ポ○ットのようなものだと言えば分かりやすいだろう。



「ああ!決まらないよ凛!」



もう何着目かは分からない冬の服を凛に見せながら桜は言った。

桜の部屋に遊びにきていた凛は持っていたニン○ンドーDSαから目を離して桜を見た。


「なんでそんなに服にこだわるの?いつもの服じゃダメなの?」


凛は首を傾げて言った。

いつもの桜の普段着と言えば黒いワンピースである。


艦魂は基本的に寒さを感じないので一年中そんなかっこうでもいいのだが桜は首を横に振った。


「甘い!甘いよ凛!デートに服を選ばないなんて愚の骨頂だよ?」


「そ、そうなの?」

凛は迫る桜に身を引きながら言った。


「そうだよ?ああ、どれにしよう」


凛はそんな友を見て口元を緩めた自分に驚愕した。

だいぶ自分も変わったなと凛は思った。

数ヶ月前にはこんな風に他人を心から笑うようなことはなかったと思う。


変えてくれたのは桜や艦魂達や恭介…


恭介…


凛は自分の艦長のことを考えてる自分に気がついて


(な、何を考えてるの私は?)


凛はまた、服選びを再開した桜を見ながら『デート』、桜は明日のクリスマスイヴに恭介とデートする。

もちろんあの鈍感男は友達と遊びにいくとしか考えていないんだろうがなぜだろう…凛は胸がチクチク痛いような気がした。


「どうしたの凛?」

「ひゃわ!」


桜が凛を覗き込んでいたのである。

凛は悲鳴をあげた。

「な、何?」


桜もびっくりしたようにしたが凛は首を横に振った。


「な、何でもない!もう帰る!」


凛は立ち上がるとゲーム機を持って扉から出ると転移して消えた。


「何、怒ってるのかな凛?」


と首を傾げた桜だったが再び服選びを再開するのだった。










「それで私の所に来たの?」


様々なデーター各種やパソコンがおいてある部屋で連合艦隊旗艦『金剛』の艦魂命が言った。


連合艦隊旗艦ともなると各種データーなどをまとめたりしないといけない。

まあ、昔の連合艦隊の先輩達はこれを手作業でやっていたのだから早くなったにはなっているのだが…


「うん…」


凛は艦魂の司令部に使われてる司令室で仕事する護衛艦の艦魂達の邪魔にならないように命の横の椅子に座って言った。


命は手はパソコンを動かしていたが話を聞いてくれた。


「うんうん、桜がデートなのはまあ、うちの情報部が掴んでるからいいとして凛ちゃんは桜が恭介さんとデートすると聞いたら胸が痛くなったと」


「うん…」


凛は言った。


命は凛が素直に話せる数少ない艦魂の一人だった。

お姉さんのような存在で義姉の炎樹よりも凛は頼りにしていた。

実際困ったことがあったら桜か命に相談することが多かった。


命はそれを聞くとパソコンを止めないでにやあと笑った。


「それは嫉妬よ凛ちゃん」


「はっ?」


思わず凛はそんな言葉を吐いていた。

命は気にせずに続ける。


「凛ちゃんは恭介さんとデートする桜に嫉妬しちゃったのね。つまりは凛ちゃんは恭介さんが好きになっちゃったとOK?」


凛は固まった。

まさか、そんなと思う。

あんな男を自分は…ありえない。違う絶対!


「NOよ!ありえないわ!」


「ふふふ、甘いわね凛ちゃん。ツンデレという属性の子はみんなそういうのよ。その胸首にかけてるペンダントだって恭介さんに貰ったんでしょ?」


「っ!」


凛は思わず軍服の中に入れている星型のペンダントを意識した。

数ヶ月前に恭介や桜達が自分を町に連れ出してくれた時に貰ったものだ。

だからと言って…


「だ、誰がツンデレよ…私は別に恭介なんか…」


「そういうんがツンデレゆうんやで凛」


そういいながら扉から入って来たのは金剛六姉妹の次女比叡の艦魂『真琴』だった。


「ち、違…」


凛は真琴に気がついて言うが命が割り込んだ。


「あれ真琴?てつだいに来てくれたの?」


真琴は辺りを見回すよに見てから


「そのつもりやったんやけどな。なんか面白い現場に出くわしたみたいや」


真琴は笑いながら言った。

そして


「よっしゃ、凛、私に任しとき、明日は予定ないんやろ?」


「え?うん」


「なら、決まりや。明日は恭介追撃デート大作戦や」


「ええ!」


凛は訳が分からずに言うと真琴は凛の腕を掴んだ。


「さあ行くで、明日のプランを立てて人を集めるんや」


「ちょ!私はまだ何…」


パアアと光が集まり転移の光に消えた凛と真琴を見て命は微笑ましく笑った。


「がんばってね」


「あの長官」


護衛艦の艦魂が仕事の方はと命に声をかけるが命はUSBをパソコンから抜くと護衛艦の艦魂に渡した。


「じゃあ、私も行ってくるから後よろしく」


「ち、長官!」


護衛艦の艦魂は慌てたが命も転移してしまった。


仕方なく彼女はパソコンでデーターを閲覧したがそこには完璧なデーターが揃っていた。

命は話ながらこれを作ったんだからさすが長官だとその艦魂は思いながらパソコンからUSBを抜いた。




真琴「なあ、作者質問があるんやけど?」


作者「ん?なんですか真琴様?」


真琴「いやな、艦魂同盟結んでてなんで零戦先生の艦魂こないのか思て」


作者「あはは…準備中ですからそのうちに…」


真琴「いつや?はっきりしなあかん」


作者「うう…準備が出来次第…」


真琴「ふー、逃げか?まあ、ええわ」


作者「た、助かった」


真琴「にしても黒鉄大和先生達の方は盛り上がってるな?なんか艦魂戦争の話とかしてたけどもし勃発したら私達はどっちにつくん?」


作者「え?そんなの決められませんよ。中立です。あたり前じゃありませんか」


真琴「同盟国をみすてるんか?最低やな」


作者「だってどちらも同盟国ですし…かりに同盟国以外が攻めてきたら全艦隊を援軍に送りますけどね」


真琴「うまく逃げたな」


作者「あはは…さて、なんだかんだで70話を突破しちゃいましたがまだまだ独立機動艦隊は続きます。未来編はまだ、続きますが終わればいよいよ。改大和や信濃、大鳳達が現れます。楽しみにしていてください。アンケートは今のところ艦隊決戦が有力ですがまだ募集はします。てか両方しようかな…」


真琴「大変やで?」


作者「た、確かに…でも読者の要望には答えたい!では、ご意見・感想お待ちしています」


真琴「ほなな〜」

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