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第65話 山本五十六と刹那

時刻は午前4時を回ろうとしておりそろそろ太陽が真珠湾を照らす時刻になろうとしていた。


連合艦隊司令長官山本 五十六はそんな時間だというのにふと目を覚ますと部屋を出て外に出た。

ここ数日は忙しくて睡眠時間をほとんどとれなかったが今日は久しぶりに深く眠れたらしく目覚めはよかっのだ。

兵の目を盗んで外にでると山本は背伸びをして明るくなりかけている空を見上げてから視線を元に戻した。


「うん?」


そして、山本はある一点で目をとめた。


とぼとぼと肩を落として道を歩いているツインテールの少女が見えた。

そして、山本には見覚えがある少女だった。


「そこにいるのは霧島の艦魂の刹那か?」


その相手は山本の声にはっとして顔をあげた。

白い日本海軍の夏用の士官の軍服を着ている彼女は呉にいる時や全艦出撃するとき鈴を始めとする艦魂達が敬礼にやってくる。

その中に彼女がいた記憶が山本にはあった。

長門の艦魂である鈴に以前、艦魂の名前などを聞き容姿と共に山本は記憶しているのだった。


「や、山本長官!」

刹那は下げていた顔をあげて慌てて頭を下げたためバランスを崩して前に倒れた。


「あう!」


「大丈夫か?」


山本は近寄って手を差し延べたが刹那は慌てて手を掴まず立ち上がり頭を下げた。


「し、失礼いたしました」


「いや、構わんよ。敬礼もいい。まだ、私は軍務についておらん。この時間、この時はただの通りすがりの老人だとでも思ってくれんか?」

山本は優しい顔で刹那を見ていた。

山本が声をかけたのはこんな朝に艦魂にあったということもあるが何より刹那の顔が沈んでいるように見えたからであった。

そして、案のじょう刹那は再び沈んだ顔になり


「はい…」


「よければ来なさい。冷たいアイスティーを入れよう」


山本はそういいながら建物に引き換えした。

刹那も後に続く。


余談だが日本の艦魂達の間でも山本は軍神として尊敬に値する人物として有名だった。


ほとんどの艦魂は無条件で山本を信頼しているし人間でありながら真名を呼ぶことを誰も怒らない。それは、霧島の艦魂刹那も例外ではなかった。


山本は自分の仕事をしている部屋に入る前に会った兵にアイスティーを二つ持ってくるように命令した。


「二つですか?」


兵が怪訝な顔で言った。

来客でもあったかなと首をかしげる。


「私の大事な友人が来ているのだ」


「はっ!了解いたしました長官」



兵はそれ以上なにも聞かずに廊下の角に消えた。

連合艦隊司令長官には艦魂が見える。

そういう噂が山本の元で働く兵達の間にあった。

兵の中には山本の前で空中に浮くコップを見たという話もあるのである。

だが、それも軍神山本五十六ならと納得してしまう傾向があった。


「さて」


山本はアイスティーを持ってきた兵を下がらせるとソファーに座った。

ちなみにここはアメリカの太平洋艦隊の総司令部があった建物で現在は連合艦隊司令部として機能していた。


中央のソファーに座り山本は氷の入ったアイスティーを口に運んだ。


一方刹那は相変わらず暗い顔のままであったがその顔は緊張も含まれていた。

刹那と山本はあまり接点はない。

連合艦隊旗艦を務めた鈴達はともかく旧式戦艦となっている霧島に山本が乗ることはほとんどないのだ。


「あ、あの山本長官…自分の艦に戻ってもよろしいでしょうか?」


刹那が言うと山本は微笑みながら


「まあ、そういうな。少しこの老人に付き合ってくれてもよかろう?相談があるならぜひ聞かせてくれ。艦魂達は私の大切な友人だ。沈んだ顔であんなところを歩いていたということは何があったのだろう刹那?」


「あ…」


刹那が凛に部屋から追い出されて1時間も立っていない。

あの後翡翠と別れてとぼとぼ歩いていたら旧太平洋艦隊総司令部の前に来てしまい山本と会ったのだった。


「友達を怒らせてしまったんです」


刹那はしゃべり始めた。


「ほう、相手は誰かね」


あくまで山本は優しく聞いた。

穏やかだがどこか常人とは違うオーラーを放っている。

それが山本五十六だった。

彼に相談すれば万事うまくいくと安心感を刹那は覚えた。


「紀伊の艦魂の凛です」


「おう、あいつか」


山本は面白そうに笑った。


「何度かあっているがあれはなかなか素直でない性格をしているな。特に日向君のこととなると性格が変わる、、喧嘩の原因は日向君がらみかね?」


「いえ、違うと思います」


刹那は話始めた。

寝ていたらしい凛の顔には涙の後が残っていたことや自分に対する態度が少し他の艦魂とは違うような違和感があることに…

すべてを聞いた山本はふむと作戦を考えるときのような真剣な顔つきでなにかを一瞬だけ考えた。

即決即断。それが山本の得意技である。


「よし、任せておけ。それは私がなんとかしよう」


「ちょ、長官がですか!」


思わず刹那は立ち上がり驚いた顔で言った。



しかし、山本は座ったままうむとうなずきながら


「たまには友人達のために動いてみたいのだ。幸い今日は少しなら時間が取れる。紀伊に行く用事もあるからな。明日の朝、またここに来なさい」


山本が立ち上がった。


「ありがとうございます長官」


これほど頼りになる人がいるだろうか?山本がなんとかしてくれると言った瞬間刹那の不安は消えた。


「ときに…」


山本は振り返った。


「最近の艦魂達の話しを聞かせてくれんかね?どうも鈴はそういう話は私にしてくれなくてな」


鈴らしいと刹那は思いながら微笑んだ。

「はい、喜んで」













《後書きコーナー》

携帯で書いてるため普通の後書きでは収まらないのでこの先は後書きで本編とは切り離された別の空間です。



<時空空間>


「ってここどこよ!」


作者

「う、うーん…とんでもないところに来てしまった…異空間?時空の狭間みたいなとこですかね?このどこかに新太平洋戦争や護衛戦艦『神龍』や艦魂年代史シリーズに繋がる出口があるはずなんだけど…」


星菜

「歴史を変える?年代史シリーズの沖縄特攻に私達が現れて戦況を…」


作者

「駄目!駄目!それだけはやっちゃ駄目!絶対に駄目!」


「じゃあ、神龍の沖縄特攻を…」


作者

「だから駄目ですって!ほかの作者さんに殺されちゃいますよ私が」


星菜

「じゃあ新太平洋…」


作者

「駄目だったらぁ!」


撫子

「作者様!レーダーに反応が!」


作者

「え?そんなに緊張した声でどうしたんですか撫子様?」


「馬鹿敵よ!」


作者

「へ?敵って?ここは異空間で私達は各自の戦艦に乗ってて私は大和に乗ってますが…」


撫子

「どうやら敵は時空海賊のようです。昭和の艦隊の技術力のようです」


作者

「ええ!何時空海賊って!よくわからないけど艦隊決戦だ!」


「いいだろう戦艦部隊前に出ろ!空母は下がれ!」


星菜

「じゃあ、先に帰ってる」


弥生

「じゃあお先にぃ〜大和さんの捜索任せたよ〜」


撫子

「はい、敵の数は戦艦15!全てモンタナ級です」


「相手にとってふそくなし!日本海軍の力を見せてやる!」


「ミサイルなしでやってやるわ!」


撫子

「ところで凛様は?」


作者

「えっと…今、艦魂年代史シリーズの世界まで恭介を探しに行っちゃいました」


「では出口が分かるのか?」


作者

「いえ、それは…」


柚子

「使えない奴だ」


翡翠

「まったくだぜこの糞は」


作者

「うう…とにかく!海賊艦隊を粉砕して大和様を捜索するんだ!」


撫子

「私はここにいますが作者様?」


作者

「いえ、撫子様じゃなくて…」


「来るぞ!」


スバアアアアアン


「私の周囲に弾着!」


作者

「鉄鋼弾!主砲発射!」


スガアアアアアン




<紀伊後書き空間>


大和

「誰もいないなんてひどいです…この料理食べてもいいんでしょうか?」


???

「にゃあああああ!」


大和

「?」

空を見上げる大和


弥生

「どいてどいてどいてえええ!」


大和

「!?」

慌てて飛びのく


ガシャアアアアアン

弥生

「う、痛たたたた」


大和

「大丈夫ですか?」


弥生

「う、うんありがとう。大和お姉ちゃん。ひどいなぁ…あの空間の出口があんな上にあるなんて…ああ!料理が目茶苦茶だよ」


大和

「私の名前を知ってるんですか?もしかして紀伊の艦魂の方ですか?」


弥生

「うん、私は飛龍の艦魂、真名は弥生っていうんだよ」


大和

「飛龍さんの艦魂なんですが?なんだか誰かに似てる気がします」


弥生

「ああ、それは多分隼鷹だと思うよ?ここの馬鹿作者が妹キャラ作ろうって考えてるとき隼鷹を見て私が出来たって話してたから」


大和

「そうだったんですか」


弥生

「うん、それでね」


ヒュウウウウウ


弥生

「ん?」


ガシャアアアアアン ベチャ


弥生

「ぶっ」


大和

「け、ケーキが弥生さんの顔に」


星菜

「痛い…」


大和

「あなたも紀伊の艦魂の方なんですか?」

ケーキをナプキンで拭いてあげてる優しい大和


星菜

「蒼龍の艦魂、真名は星菜(ほしな)


大和

「よろしくおね…」


弥生

「ちょっと星菜!何するの!べたべたになっちゃったじゃない〜!」


星菜

「逃げない方が悪い」


弥生

「くぅ!お客の前だからって私がおとなしくするとでも思ってるの!」


星菜

「うるさい…」


大和

「な、なんだか私の最悪な妹がいるような気がしてきました…」


クレア

「それって武蔵のこと?」


大和

「はい、以前ランキングでも言ったんですけど最悪です」


クレア

「ふーん」


大和

「あの、ところであなたは金剛さんのように他国で作られた艦魂の方でしょうか?」


クレア

「違うよ?私はエセックス級空母『ホーネット』の艦魂、真名はクレア。もちろんアメリカの艦魂よ」


大和

「あ、アメリカの艦魂ですか」


クレア

「うん、この紀伊の世界ではまだ、アメリカと日本は戦ってるけど日英米連合艦隊を組んだ名残で日本の艦魂と仲良くなったの。本編ではまだ、三笠の艦魂炎樹と尾張の艦魂の明としか仲良くなれてないけど私は日本の艦魂とアメリカの艦魂のかけはしになることにきめたの。だから、この場では握手してほしい」


大和

「少し複雑な気もしますがはい、よろしくお願いします」


クレア

「うん、よかった」


「はいはい、日米講和成立ということでそろそろ歓迎パーティーをしましょう」


陽子

「お姉ちゃん強引すぎない?」



大和

「あの…」


「あ、ごめんね大和ちゃん。私は翔鶴の艦魂、真名は楓っていうの、よろしくね」


陽子

「私は瑞鶴の艦魂、真名は陽子っていうのよろしくね大和ちゃん」


大和

「はい、よろしくお願いします。私の世界の翔鶴さんと楓さんはずいぶん違いますね。楓さんに限った話しではありませんが」



「そうなの?一応機動部隊を率いてるけど私は向こうの翔鶴さんみたいに強くないからなぁ…作者ももっと私に何か能力くれればよかったのに」


大和

「ところで皆さん空母の艦魂ばかりのようですけど戦艦の艦魂はどうしたんです?」


陽子

「時空空間で海賊艦隊と艦隊決戦の真っ最中。私達機動部隊は一足早く帰ってきたけど…メールしとこ」


大和

「メール?」


「一瞬で遠くに手紙を送れるものと思ってくれれば分かると思うわ」


大和

「なんとなくですが分かりました」

「さすが大和ちゃん!うちの作者が1番お気に入りになるだけのことはある!こっちのジェット戦闘機持って帰る?沖縄特攻を覆せるかもしれないわよ」


星菜

「それは駄目」

弥生

「そうだよぉ!作者が怒るよ」


「黙ってれば大丈夫よ。大和ちゃんと翔輝君には幸せになってもらいたいからね」


弥生

「翔輝君優しいよね。大和ちゃんが好きになったのも分かるよ」


大和

「ありがとうございます。嬉しいです。でも、翔輝さんは素晴らしいんですが不満もありますけど…」


「キャラクター投票で言ってたライバルが多いってことね?大丈夫大丈夫。メインヒロインはどんなにすさまじい障害があっても最後には結ばれるって決まってるんだから」


大和

「そ、そうでしょうか?」


陽子

「うーんかわいいな大和ちゃんは、特に赤くなるところが。まさに、王道ヒロインって奴かな?」


大和

「そんなにからかわないでくださいよ。照れちゃいます」


「うーん!かわいい!大和ちゃんの歓迎は空母部隊でやりましょう!なんだか作者がいないからぶっ飛ばす紀伊恒例のあれがないけど戦艦部隊が帰ってきたら吹き飛ばしましょう。さ!行きましょ大和ちゃん。たっぷりと翔輝君のこと聞かせてもらうからね」


弥生

「ゴーゴー!レッツゴー」


星菜

「出発」


陽子

「♪」


大和

「あ、あの皆さんどこにいくんですか?」


星菜

「行けば分かる」


弥生

「レッツラゴー」


大和

「は、はい」




<時空空間>



作者

「取り舵いっぱぁぁぁい!かわせぇ!」


撫子

「モンタナ級戦艦残り3隻です!」


作者

「後一息だ!いくぞみんな!」


戦艦艦魂

「おお!」

作者

「あれ?でもなんか忘れてるような…」




大和招待後書きは続きます。

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