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第61話 ハワイの艦魂達 その1


大西洋で尾張と三笠が戦っていた間ハワイの日本軍は何をしていたか?

それは…




グオオオオオオン

というレシプロ機特有の音を建ててホイラーの飛行場に超巨大爆撃機『富嶽』が着陸した。


富嶽は整備のための点検を受ける。


そして、その富嶽からパイロット達がおりてくる。

それが100回近くハワイにいる整備兵達が体験したことだった。


今、ハワイの各飛行場には日本から直接飛んで来た『富嶽』が100機存在する。

富嶽は15000メートル以上飛べる上に15000キロを飛ぶことができる超爆撃機だった。






日本の連合艦隊の一大拠点となったハワイは今や完全に日本のものとなっていた。



その真珠湾に停泊している空母『翔鶴』ではジェット戦闘機『炎神』の離着陸の訓練が行われていた。

主に零戦のパイロットが中心である。


後半年もすれば零戦を始めとするレシプロ機は徐々に中国軍などに売却されることが決まっていた。炎神はあくまでハワイ攻略作戦のために作られた試作品である。

だから、今内地では本格的なジェット戦闘機が開発され量産に入ったそうだが翔鶴の艦魂、楓はその名をまだ、聞いていなかった。

楓は先代の赤城がいなくなってから一番年長の空母の艦魂だった。

占領した真珠湾を見ながら彼女は亡きミッドウェーで散った空母の艦魂達を思っていた。

共にここに来たかったと彼女は思うのだった。

真珠湾に停泊している散った仲間と同じ名を持つ蒼龍と飛龍を見ながら彼女は涙を拭くと拳をにぎりしめた。


「よし」


「何がよしなの?」

「ひゃわ!」


突然声をかけられたので奇妙な声で飛び上がった楓は慌てて振り返った。


「なんだ、陽子とリコか…」


「なんだって…それが妹に対する態度なのお姉ちゃん」


右側に立っていた黒い髪の少女があははと苦笑しながら言った。


彼女は楓の妹になる正規空母瑞鶴の艦魂である。


外見年齢は自分と同じ15歳くらいだが少し彼女の方がしっかりしていると楓は思うことがある。


「確かに失礼ですよ楓さん」


そう言ったのは金髪の艦魂だ。

彼女の元の名は『フィラデルフィア』、エセックス級空母であったが日本軍に鹵獲された空母であった。

真名はリコである。フィラデルフィアは日本名である『青龍』になったが真名は変わらない。

真名は艦魂が死ぬまで変わらないのだ。

始めの頃リコはアメリカの艦魂であったことから浮いた存在だったが楓が他の艦魂達を説得して以来楓に懐いている。

妹の陽子とも最近は仲良くなり未来の艦魂である凛や明とも仲がいい。



「ご、ごめん!それよりどうしたの2人共?ハワイの見物に言ったんじゃなかったの?」


楓は妹達の方を見て言うとリコが首を横に振る。


「いえ、今まで凛の部屋にいました」


「凛の?」


楓が聞き返すと陽子が答えた。


「みんなでテレビゲームしてたの。あれは他の艦にはおいてないからね♪」


「陽子と激戦の末私が勝利しました」


リコがピースすると陽子がむぅと唸った。

「だってずるいよあの戦い…なんで大和級戦艦がアイオワに負けるのよ」


「陽子の腕が悪かったんじゃない?」


リコが勝ち誇ったように言った。

ちなみに彼女達がやっていたゲームというのは戦略ゲームで日米英独から好きな国を選び国力をあげて第二次世界大戦を戦うシュミレーションゲームで最高4人までが参加可能なゲームなのだ。


若い艦魂を中心に人気がある。

まあ、もちろんだが皆日本を使いたがるので困りものだが…

今回はリコがアメリカ、陽子が日本であったようで言い方からして日本は負けたらしい。


「また、そんな縁起でもない結果に…」

山本長官が聞いたらどんな顔をするだろうと楓は思った。

ちなみにこのゲームは紀伊の恭介の部屋でしか出来ず彼は最近よく眠れないとこぼしているらしいが余談である。



「一体何時間やってたの?」

「えっと…12時間ぶっ通しで…」


「ぐらいです…」


リコも小さい声で言った。

2人ともしまったという顔をしている。

だが、楓は怒らずに

「あんまり日向さんに迷惑かけたらだめよ?」


「それなら大丈夫、最近はへっどふぉんとかいうのをつけてるから」


「あなたたち…」


楓は呆れた。

まあ、艦魂がいなければ船が動かないというわけでもないし敵は当分やってこないと予想されていたのでまあいいかと楓は思った。



「ここに来たのはこれもあるんだけどね」


そういって陽子が出したのはクッキーだった。

ただし2042年の未来のクッキーである。そういえばものすごいものに見えるが実はただのココアいりのクッキーである。楓が2人を見るとリコもコップとコーラーの入ったペットボトルを持っていた。

「それ…まさか」


楓が言うと陽子はにやりと笑った。


「机の上に置いてたからもらってきた」

「これは冷蔵庫の中から」


つまりは無断拝借…楓はああと頭に手をおいてから


「返してきなさいといいたいけどまあ、いいわ…飲みましょうか?」


「さすがお姉ちゃん!」


「さすがです」


二人はこうなることが分かっていたようで甲板に座り込むと3人は簡単な午後ティーならぬ午後ジュースを楽しむのだった。


余談だが凛が怒ったのはいうまでもなく後で楓が謝った。


作者「ついに来ました発表です!今回は護衛艦及び戦闘機です!では凛様どうぞ!」


凛「えっとまず護衛艦だけど1番艦に村雨、2番艦は虎徹、3番艦を政宗と決定しました」


撫子「ジェット戦闘機の名は『竜神』となりました」


明「他の候補はまた、いずれ発表しますので募集は続行です」


作者「では採用のアイディアを出していただいた黒鉄大和先生と富嶽さんに向かい」


全艦魂「ありがとうございました」


作者「しばらく艦魂達の話の予定です。あれ?と思う部分は外伝を見ていただければ納得すると思われます。では」

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