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第52話 滅びの日本

<大和>




基準排水量 6万8千2百トン




全長 279.0メートル




機関 核融合炉




航続距離 無限




最大速力 73ノット




兵装



三連装46センチ主砲 3基



ミサイルランチャー 2基




垂直発射セル 40


20ミリバルカンファランクス 複数




艦載機 ハリアー3 10機 予備機5機

ヘリコプター10機 予備機5機




特殊装備 バリアシステム、イージスシステム等




補足


未来の技術により生まれ変わった伝説の戦艦大和。

近距離の打撃力においては紀伊、尾張を上回る主砲をもつ反面、主砲発射の瞬間はその爆風でミサイルが沈黙するという欠点も持っている。

だが、その力は独立機動艦隊の艦を除けば世界最強の不沈戦艦である。

史実では国民にあまり名を知られなかった大和だが、この戦争では日本民族の象徴という戦艦として長門と並び国民に愛される戦艦となった。

艦長は有賀 幸作


艦魂は撫子


(な、なんでこんなことに…)

紀伊の艦魂の凛は拷問を受けているような気分で目の前のソファにいる3人の艦魂を見て思った。

正面に座っているのが長年、日本連合艦隊の旗艦をつとめてきた長門の艦魂…名前は確か(すず)である。

容姿は綺麗な長い黒い髪をポニーテールというべきか後ろでまとめていた。

そしてその髪留めは桜をイメージされたものがつけられていた。年齢は見た目は18歳ぐらいだがさすがに連合艦隊旗艦をつとめた艦魂である。笑えばかわいいだろうが威厳に満ちた艦魂だった。


凛から見て鈴の右隣に座っているのが長門の妹の陸奥である。

真名は確か鞘で鈴の妹だがこちらは鈴と違い少し困惑した表情でいた。

年は見た目は12歳くらいで凛と見た目は変わらない容姿だった。

髪は黒で肩より少し長い程度で髪留めはつけられていなかった。


最後に鈴の左にいる三笠だが容姿は未来の三笠とあまりかわりない。

ただ違うのはこちらを見る三笠は少し厳しい表情をしているということ…

真名は炎樹て、間違いなく長い黒髪は鈴と同じだがこの時代の炎樹は髪の先端近くを縛ってあった。未来の三笠は先をツインにしている。

年齢はやはり18歳くらいである。


「さて、凛私としてもあまり厳しいことを言うつもりはない。名前を見れば日本の艦魂ということは分かるからな。だが、2042年と言っていたができれば何か記録はないか?本でも構わない」

もはや鈴の言葉は例えるなら万引きの現行犯を捕まえてお前がやったのはわかってるぞと行っているのと変わらない。

炎樹も睨むようにこちらを見ているし鞘も困惑はあるがこちらを見ている。


凛は覚悟を決めた。こうなったのは恭介のせいだ。

もう、知らない。

凛は自分用のノートパソコンを持ってくるとそれを広げた。

「それはなんだ?」鈴がしげしげとノートパソコンを見つめる。

「パソコンです」

「ぱそこん?」

鞘が変な発音で言った。

「簡単にいうなら中にデーターをいれてそれを後でね見れるようにできるものです」

凛はなんで私がとパソコンをいじくっていると

「2042年…その未来に日本はあるんだ?」

鈴が言った。

分かった答えだという言い方だった。

「勝ったのか負けたのかも聞きたい」

炎樹がいいながら出されたコップを口に運んだ。

「ん?おいしいなこれは」

「アグエリアスです」

それは未来の炎樹が好きなものだった。明と飲んでいたのもこれである。

「酒と一緒にこんど皆に振る舞って見るか。なあ、鈴」

「ふむ」

鈴も一口飲んでみるが

「甘いなこれは…」どうやらお気にめさなかったようだった。

鞘はおいしそうに飲んでいるのでお気にめしたようだった。

「おいしいです」

凛は答えを返そうとしたがその前にファイルを見つけたので再生ボタンを押した。流れたのは玉音放送を流す昭和天皇の声だった。

それは日本が負けたことを意味していた。

「…」

声が聞こえた時は鈴はパソコンを見たが画面に写し出される敗戦に崩れ落ちる国民を見て黙りこんだ。炎樹も鞘もじっとそれを見ていた。

そして、それが終わると

「日本は負けたか…」

炎樹が言った。

凛はうなずくと

「生き残ったのは炎樹ね…だけ、長門は原爆実験で沈み陸奥は1943年6月に艦内で起こった爆発で爆沈した…これは人為的なものといわれてるけで真相は不明」

思わず鈴は鞘を見た。

鞘は青い顔をしている。

「大和や武蔵はどうなる?」

炎樹が聞いたので凛は説明した。太平洋戦争の行方や戦後の日本を。発展はしたが情けない国家に堕ちたこと…

そして日本は滅びたことを…

さすがの鈴や炎樹も日本が滅んだと聞き蒼白になった。

「私達は日本を滅びから救うためにこの時代にやってきた」凛が最後にしめくくると鈴は息を吐いて目を閉じるとソファーに深々と座った。

「なるほど…我々の戦艦部隊の砲弾を防いだのも未来の技術か…すごいものだな未来の戦艦は」

鈴は目を開けると凛を見た。

「日本を救うため力を貸してくれ凛」

鈴が握手を求めたので凛は慌てて立ち上がると鈴の手を握った。

鞘と炎樹はその上に手を置いた。

「ところで…」

鈴は微笑んだ。

「先程から敬語が抜けていたぞ凛?まあ、構わないがな」

「私達は仲間ですから」

鞘も微笑んだ。

「まあ、私は見てるだけなんだが…」 と炎樹。

凛は複雑な思いがしたが黙っていた。

「さて…では、凛、仲間の艦魂に伝えてくれ。明日の夜、紀伊でお前達の歓迎式を行う。呉にいる艦魂は全て連れてくる」

「全員!」

凛がびっくりした声で言った。

一体何人になるのか…

「そんなに心配するな。酒は持ち込むから用意の心配はいらない。食べ物も用意してこよう」

「姉さん…また、炊事科から食料を…」

鞘が注意しようとしたが鈴はにやりと笑ったまま

「なに、私の中をどうしようと勝手だ。鞘、全艦魂に食料と酒を持ち込むように伝えろ!さて、忙しくなるぞ」その時、艦長室の扉が開いた。

3人が振り向くと日向が立っていた、、

「話はすんだか?」

「兵曹だと?貴様艦長室に無断で!」

鈴が怒ろうとしたが…

「長官」

「ん?」

日向が廊下に目を向けると参謀長の古賀が歩いて来てUSBを渡した。

「ちゃんと見ててくださいよ」

古賀はちらりと部屋の中を見て

「あれ?来客があったんですか?」

古賀は艦魂が見えない。

従ってテーブルの上に3つのコップとアグエリヤスのペットボトルが置かれている状況である。

日向はにやにやしながら

「突然の客でな。もう帰ったが」

「誰でしょう?小沢中将なら昨日来ましたが…」

「まあ、機密だ。気にするな」

「はあ…」

古賀は歩きさった。

「長官?」

鞘がつぶやくように言った。

日向は敬礼すると

「連合艦隊司令長官日向 恭介だ。ま、未来の話だがな。礼したな、長門、陸奥、三笠」3人は困惑した表情で凛を見た。

そして凛がうなずくと

「先程は失礼しました!」

と大慌てで謝ったのだった。

逆に日向が慌てて

「そんなに謝るなよ!なんか悪いことしたみたいじゃないか。普通にしてくれ長門、陸奥、三笠」

「真名でお呼び下さい長官。あなたには資格がある」

炎樹が言うと日向は

「じゃあ、俺も呼び捨てにしろ。敬語もいらん」

「しかし、それでは規律が…」

鈴の言葉に日向は笑い

「あまり規律規律なんて言ってると疲れるぞ?今は作戦行動中でもないし気楽にいこうぜ」

「はっ!」

鈴が言う。

「だから、タメ口でいいって」

「は?タメ口とは?」

日向はあ、この時代には通じんかと思いながら

「対等という意味だよ。他の艦魂にもそう言ってくれよ鈴」

「この人はいつもこうなのか?」

と鈴が凛に聞くと凛はうなずいた。

「うん、恭介はいつもそう」

「そ、そうか…」

鈴は炎樹と目を合わせた後

「で、では日向…長官」

「長官もいらんし恭介でいい。長門の艦魂は臆病なのか?」何?とばかりに鈴は日向を睨んだ。

「いくら長官でも無礼だぞ!」

「その言い方でいいんだよ臆病なんて言って悪かった」

素直に日向は頭を下げた。

「あ、あ、あの…ああ!もういい!恭介!明日の夜この部屋で歓迎会をしたいんだが構わないな!」鈴がやけくそぎみに言ったので炎樹や鞘も恭介と呼ぶことと砕けた喋り方で話すということに決まった。

「まったく…」

炎樹は日向を見ながら微笑むと

「あの鈴をやけくそにさせるなんてな…結構大物かもしれんな鞘」

炎樹が言うと鞘も頷いた。

「はい、未来の連合艦隊の艦魂達はきっと恭介さんに指揮されて幸せだったんでしょうね」

「滅びか…未来の艦魂達のためにもこの戦争には勝たないとな鞘」

「戦います。この命尽きるまで…」

「差し当たっては…」

炎樹は笑みを浮かべながら凛の首に右手を回した。

「ちょ!」

凛は暴れるが力強くて話せない。

「凛って恭介のこと好きだろ」

「なっ!」

ぼっと凛が赤くなってパニックになる。

「だ、誰があんな脳天気なんか!」

「そうか?」

炎樹はにやりと笑った。

「なら私が頂こうかな?」

「そ、それは…」

「好きと認めるなら諦めてやろう」

「あ…う…」

凛はしばらく口をパクパクと金魚みたいにしていたがやがて炎樹の隙を見て振りほどくと顔を真っ赤にしたまま艦長室の壁に実体化を解いて飛び込んでしまった。

「あ…からかいすぎたか?」

「ちょっとやりすぎです炎樹さん」

鞘があきれた声で言うと炎樹は悲しそうな顔をした。

「恋はね素直にならないと駄目なんだよ…私は素直になれなかったから平八郎に…」

「炎樹さん…」

鞘が声をかけようとしたがからかわれて恥ずかしがる鈴が2人の襟首を掴んだ。

「帰るぞ!」

引きずるようにして鞘と炎樹を引きながらにやにやする日向の横を通るとき

「明日だ!恭介も艦魂達に伝えておけ!分かったな!」

ずるずると引きずられていく鞘と炎樹はとりあえず日向に敬礼したまま引きずられて廊下の角に消えていった。

鞘「始めまして。長門こと鈴姉さんの妹の陸奥こと鞘です」

凛「あれ?鈴は?」

鞘「姉さんは今頃大阪あたりじゃないでしょうか?作者を引きずって…」


明「最近あいつ再生が早いからいいきみよ…」


鞘「今回は私がやります。艦の候補は次々と集まってます。皆様のおかげですのでありがとうございます。募集は続けますがこの艦魂が見たいとかこんな艦魂がいたらいいなとかという意見も受け付けていると作者は言ってました。では、さようなら」

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