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第48話 ヒトラーとフレドリク


アドルフ・ヒトラーはご機嫌だった。

ついに、念願のイギリス攻略が成りそうになっている。

すでにドイツ軍はロンドンになだれ込み激しい市街戦を繰り広げているが報告によればイギリス軍はグレートブリテン島を放棄するつもりらしい。


つまりは勝利である。

一日も早くロンドンを攻略して脱出するイギリス軍を叩きたいところだがスコットランドに集結している艦隊に手を出せば被害は甚大なものになる。

そのため陸軍と歩調を合わせて攻撃をしかける必要があった。

義理の息子であるフレドリクにヒトラーは意見を聞いたところイギリス・アメリカ艦隊のみなら撃滅は可能だが日本の機動戦艦が2隻いるということと『三笠』の情報が少なすぎるということがドイツ海軍の攻撃を留まらせていた。

現にロンドン上空で暴れ回っている日本の戦闘機『烈風』はバッヘムを上回る能力をもっていることが分かった。


一度国家元帥のゲーリングがフレドリクの対抗心からかイギリス艦隊に攻撃をかけたが逆にこっぴどく叩かれてしまっている。

その点はヒトラーはいまいましいと思ったがイギリスが手に入るのが時間の問題となった今逃げたいなら逃がしてやればいいとさえ思っていた。

ドイツ軍はすでにソ連があった領土を分断した国家とアフリカ各国に傀儡政権を打ち立てている。

そして、ユダヤ人の虐殺も進み逆らうものは皆殺しにしているのである。

だが逆らいさえしなければドイツは人民には乱暴を働いたりはしなかった。

例外としてフレドリクが指定した人物は家族、親戚含めて皆殺しにしているが…ヒトラーが聞いた所後の世にゴミとなるものらしい。

ヒトラーも後の世に悪影響を与えるならユダヤ人同様に殺すべきということには賛成で喜んで殺害を命じた。

その代表はヒトラーはよく分からなかったがソ連にいたある独裁者となった先祖である。

その人物をフレドリクはもっとも残虐な拷問を与えた。

拷問を行うフレドリクの姿はヒトラーですらぞっとする姿だった。

なんでもその相手は未来でフレドリクの大切な人を殺した戦争を引き起こした人物であるということだった。


『復讐』

その言葉をヒトラーは思ったがフレドリクの世界をドイツの手にという思いは本物だ。

だから、ヒトラーはフレドリクを本当の息子のように思っているのであった。




「失礼します父上」ドアをノックしてフレドリクが部屋に入ってきた。

「おお!戻ったかフレドリク!」

ヒトラーは歓迎するとばかりに笑顔で言った。

ヒトラーの横には国家元帥のゲーリングがおり苦々しいしい顔でフレドリクを見て言う。

「随分お早いお帰りですな準総統殿」

フレドリクはゲーリングを見る。

「ああ、ハリアーを使ったからな。それよりお前のルフトバッフェの連合艦隊攻撃は失敗したようだな?警告してやっただろう?貴様のような無能な男のルフトバッフェなど独立機動艦隊の戦艦の前では無力なんだよ」

その言葉にゲーリングは顔を真っ赤にした。

「なんだと!」

今にもつかみ掛からんというほどの激昂ぶりだった。

実はゲーリングはフレドリクのことが大嫌いだった。

例えば自分が空軍戦力を海軍のものを含めて手の内に納めようと編成しているとフレドリクが横から割って入り海軍航空隊と空軍は完全に分けられてしまった。そればかりではない。

フレドリクがヒトラーの信頼を得たお陰でゲーリングはNo.2からNo.3へと転落させられてしまった。こんた屈辱はない。

「その変にしてやれフレドリク」

そこへヒトラーの言葉が入ったのでフレドリクははいとうなずくと嘲笑うようにゲーリングを見下した目で見てからヒトラーの進める椅子に座った。

「さて、ゲーリング、君のご自慢のルフトバッフェが連合艦隊に攻撃を仕掛けて返り討ちにされたことはイギリスが落ちることで手打ちにしよう。フレドリクに聞きたいんだがロンドンはいつ落ちる?」

「後一日でロンドンは落ちます」

「ほぅ…」

ヒトラーは言った。ロンドン攻防戦が始まってすでに2日が立っている。

この頑強な抵抗はヒトラーも驚いたがしかし、3日とは…

「それでは連合軍が逃げてしまう!すぐに海軍と我がルフトバッフェを!攻撃準備は整っています」

「阿保か貴様は?」フレドリクが言った。

「な、阿保だと!」ゲーリングはまた、顔をあかくした。

「フレドリク…あまり、国家元帥をからかわないでくれ」

ヒトラーが言うとフレドリクはゲーリングを見た。

「状況を見定められない阿保が国家元帥にいること事態私には不愉快ですよ父上」

「状況か…ではそれをゲーリングに教えてやれ」

ヒトラーが言うとフレドリクは頷いた。

「現段階で攻撃を仕掛けるのは余計な損害を受けるだけだ。敵には独立機動艦隊がいる。数では圧倒しているが奴らはいわゆる手負いの虎だ。ある国の言葉に背水の陣という言葉がある。イギリス軍はまさにそれだ。陸上戦力と合わせて叩かないことには被害は増すだけなんだよ?分かったか?阿保」「き、貴様!」

ゲーリングはとうとう立ち上がりフレドリクにつかみかかろうとした。

「阿保が…」

フレドリクはゲーリングの足を払うとそのまま床にたたき付けた。

「ぐっ!」

ゲーリングは苦悶の悲鳴をあげテーブルの上にあった水が衝撃でこぼれ落ちた。同時に外で待機していた兵が飛び込んできたが状況に困惑した表情を浮かべる。

「やめんか!」

そして、ヒトラーが怒りで顔を真っ赤にして怒鳴った。

フレドリクはゲーリングを見てから立ち上がると申しわけありません父上と頭を下げた。

ゲーリングは気絶したようで立ち上がらない。

ヒトラーは嘆かわしいと言うふうにそちらを見てから

「いや、先に手を出したのは元帥だ。彼には後で謝罪させよう」

「結構です父上、それより…」

フレドリクは飛び込んできた兵にゲーリングを手当するように言って兵が気絶したゲーリングを連れていくのを見てからフレドリクは再び椅子に座った。


ヒトラーはふぅと息を吐いて

「話しがそれてしまったが実の所どうなのだ?未来艦隊があれば独立機動艦隊もろともスコットランドにいる戦力を壊滅させられるのではないか?」

今、アフリカから戻ってきた未来戦艦がドイツには4隻いる。未来空母は披弾しているが1隻。

それが全部動けば勝てるではと…

「父上、大局を見ましょう。3隻の戦艦はアフリカ戦線での戦いで疲れています。来たるアメリカとの決戦において鋭気を養う時間も必要です」

「うん、ではイギリス軍を見逃すのか?ロンドン攻略がなった時点で攻撃するとさっきはいっていたが…」

「いえ…」

フレドリクは口元を緩めた。

「すでに手はうってあります。一部は見逃してやることに成りますが大戦果を父上に献上いたしましょう」

「うん、期待しているぞ」

ヒトラーは満足そうに言った。

これまでフレドリクが言ったことは外れたことがない。

ヒトラーは立ち上がった。

「アメリカを解体し、最後はジャプだ。裏切りの代償は払わせてやらなければならんからな」

「ええ、必ず…」

フレドリクは頭の中に日向を思い出して言った。


エリーゼ「さようなら明」


明「な、何をたくらんでるのよあなた!」


炎樹「ん?その子だれ明?」


凛「敵よ!」


撫子「ええ…」


星菜「うん」


炎樹「敵?へ〜まあ、いいんじゃない?ここでは敵味方なしなし」


エリーゼ「…」

呆れた目で見ている

作者「久しぶりの登場!」


全艦魂(撫子を除く)「死ね!」


作者「そ、そんななにもまだ!ぎゃあああああ!」

ズドオオオオオン


炎樹「て!条件反射でやったけど今の誰?」


エリーゼ「阿保(フレドリク風)」


撫子「ご意見・感想お待ちしております」

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