第43話 シーライオン作戦
シーライオン作戦、別名としてはアシカ作戦とも言われるが史実ではイギリス海軍をが邪魔で上陸させても海軍が駆けつけてきて補給戦を絶たれてドイツ軍は敗北するというシュミレーションが史実の世界で行なわれている。
フレドリクはそのシュミレーションの補給路を断たれる心配を未来戦艦『フリードリッヒ・デア・グロッセ』を始めとする未来戦力を用いて払拭した。
ここでシーライオン作戦に参加している未来ドイツ戦力を紹介しよう。
まずは、『フリードリッヒ・デア・グロッセ』、見ただけでは動力などの詳しいことは分からないが船体の大きさは大和を上回り紀伊や尾張と同級…いや、少し大きい。
武装もほぼ紀伊と同じに見えるがレーダーの形が紀伊のものとは違っていた。
内装は分からないが未来戦艦だというからには確実にイージスシステムが備わっているはずであった。
そして、空母である。
名は『グラーフ・ツェッペリン』である。
巨大な空母で蒼龍と大きさはほぼ同格の大きさからして300機以上が搭載できそうな大きさである。
その中には未来ドイツ戦闘機『バッヘム』が積み込まれている。
現在の海上の未来戦力はこれだけだがドイツ国内からは次々とイギリスに向かい
改良を施されたジェット戦闘機メッサーシュミットが次々とイギリスへと飛んでいく。
史実では航続距離の短かったメッサーシュミットだったが未来からの技術提供の結果イギリスへ攻撃して帰ってくるだけの航続距離を得たのである。
おかげでイギリスの誇るスピットファイアーを駆逐しハリケーンなどの戦闘機も次々と破壊していった。
イギリス艦隊は未来ドイツ艦隊のミサイル攻撃を受けて壊滅状態に陥り
ロンドンにはドイツが改良を施したロケット兵器V3が次々と雨のように降り注いでいる。
ドイツの得意とする電撃作戦である。
シーライオン作戦はまずV3の雨をロンドンに降らせつつジェット戦闘機を使いイギリス空軍を撃破する。
さらにイギリス艦隊は未来艦隊が相手をし壊滅させる。
無論、未来の戦闘機『バッヘム』も制空権を握る手伝いを行いイギリスの基地などを叩く。
そして、対潜警戒をしつつ未来艦隊は英潜水艦を撃滅する。
まず制空権の争い。
第2次バトル・オブ・ブリテンはドイツ軍が圧倒した。
ミサイル攻撃とジェット戦闘機によるロケット弾攻撃。
この攻撃で空軍は壊滅したのである。
そして、海上戦力がいなくなったドイツ軍は悠々と機雷を撤去すると大挙して
イギリス上陸を開始した。
戦力は9個師団の8万7000が海岸から一斉に上陸を開始した。
空からの攻撃はほぼ駆逐されており妨げるものはいない。
ドイツ軍は電撃作戦でグロースター、マルドンをわずか3日で陥落させロンドンに迫っていたのである。
もはやイギリスは風前の灯となりつつあった。
チャーチルはロンドンの地下総司令室で葉巻を加えながらV3が巻き起こす爆発音を遠くに聞きながらもはやこれまでかと思い始めていた。
すでにイギリスの南部はほぼドイツ軍に制圧されかかっておりすでにイギリス王家はスコットランドへと逃れアメリカへの亡命する準備に入っている。
もはやイギリスの
は独力での勝利は難しくロンドンは最後の防衛線となっていたのである。
ドイツの上陸軍は膨れ上がり30万に迫る数となっている。
チャーチルにもスコットランドからアメリカへ亡命してくださいと先ほどから
散々に言われ続けている。
だが、チャーチルはまだだと思っていた。
アメリカの機動部隊がこちらに向かっているのである。
まさに、それは最後の希望といってもよかった。
しかしとチャーチルは思う。
なぜドイツ軍はレーダーの配置場所を知っているのだと思った。
それは上空のスピットファイアやハリケーンに正確なレーダによる効果的攻撃をする
ことのできるレーダー施設であったがドイツ軍はここに誘導ロケット弾を正確に叩き込み
イギリス軍は地上からのレーダー支援なしで戦う羽目に陥った。
無論フレドリクの仕業である。
彼は未来からのデーターを下にイギリス軍の防御陣地に正確にミサイルを叩き込んだのだ。
ロンドン上空ではスピットファイアとメッサシュミットの戦いは続いていた。イギリス空軍はミッドウェーでのアメリカ軍が発見したジェット戦闘機の弱点を突いて戦い善戦していたが未来戦闘機のバッヘムが放つミサイル攻撃はどうしようもなかった。
次々とスピットファイアは叩き落されていく。
こんなことがとレアル中尉は思った。
彼は栄光あるイギリスの航空隊である。
イギリスの艦隊はまだ全滅はしてはいないということだがこのままではロンドンが陥落してしまうと思った。
メッサーシュミットが突っ込んでくる。
「くそ!」
レアル中尉は初撃のロケット弾をかろうじて交わすと戻ってくるメッサシュミットに機銃を浴びせた。
「食らいやがれナチ野朗がぁ!」
メッサーシューミットから火が出る。
やったかと思った瞬間ボゥと火が燃え広がりメッサーシュミットはきりきり回りながらロンドンに落ちていった。
「次!」
しかし、レアル中尉の後ろにメッサーシュミットが突っ込んでくる。
ロケット弾が来るとレアル中尉は覚悟したがそのメッサーシュミットはロケット弾に消し飛ばされた。
「!?」
レアル中尉は思わずロケット弾が飛んできた方を見た。
アメリカの機動部隊が来たのかとレアルは顔を輝かせた。
そして、アメリカのジェット戦闘機シューティングスターの編隊がどっとロンドンの上空に飛び込んできたのであった。
それを聞いたチャーチルは神に祈りたくなり涙を流した。
「おお…」
アメリカの機動部隊が到着したのだ。
アメリカの機動部隊の編成は空母7隻と駆逐艦と戦艦が7という編成でで旗艦はエセックス級正規空母『ホーネット』だった。
このホーネット新たに建造されたものである。
太平洋に戦力を割いているアメリカだったがドイツに対する備えも当然ルーズベルトは行なっており救援に来た機動部隊はそのために準備されていた部隊だった。
「フレドリク準総統!アメリカの機動部隊です!ジェット戦闘機を使用しています」
それを聞いてフレドリクは
「だからなんだ?さっさと殺せ」
フレドリクの言葉に
参謀が実行に移す。
ドーバー海峡にいる『フリードリッヒ・デア・グロッセ』が移動を開始する。
それはまるで魔物のようにイギリス軍には見えた。
巨大戦艦はまっすぐ機動部隊に向かいミサイルを発射した。
「おお!」
シューティングスターのパイロットの1人がそれを見て悲鳴を上げた。
ミサイルがまっすぐに米空母に向かって飛んでいく。
そして、空母に直撃し大爆発を起こすかと思われたまさにその瞬間ミサイルが全て空中で爆発した。
シューティングスターのパイロットは見ていた。
ミサイルに何かが飛び込んできて空母をミサイルから守ったのだ。
そして…
「あ、あれはまさか!」
海峡にものすごい速度で突っ込んでくる巨大戦艦がいた。
そして、その戦艦には日章旗が翻っている。
機動戦艦『尾張』だった。
そして、アメリカの機動部隊の司令官のランカスター少将は混乱していた。
自分達を助けてくれたのが日本の戦艦だという。
アメリカと日本は今戦争状態にある…
なのに…
「司令!日本戦艦から通信が!」
アメリカ兵が怒鳴った
「なんだと!なんと言っている?」
「我は尾張、これよりイギリス軍及び貴艦隊を援護する。共同にてドイツ軍撃退を望む」
ランカスター少将はまたもや混乱しかけたがこの状況で噂に聞く化け物戦艦が味方についてくれるという。
だが、日本とアメリカは戦争状態だ…
「司令!返答はいかがいたしますか?」
ランカスター少将は決断に迫られていた。
もし、ここで日本と共同戦線を張れば下手をすれば軍法会議ものである。
だが、あの戦艦の援護なしであの化け物戦艦を相手に出来るか…
「了解…この場のみだけだ!貴艦の援護を感謝すると送れ!」
「イエッサー!」
カタカタと無線が送られる。
そして、奇妙な共同戦線が開始されドーバー海峡は再び混戦へと及んでいった。
明「ついに私の時代が来たわ!」
凛「明が行ってるところってドーバー海峡だったわけね…」
撫子「さすがです」
星菜「やる…」
凛「でもいくら機動戦艦とはいえあの未来ドイツ戦艦がいる限り勝機は薄いわよ?」
明「なんとかするのよ。イギリスも根性で持ちこたえてもらわないと」
撫子「イギリスを助けることができるとすればドイツの補給線を断つことですね。幸いドイツの未来戦力は
今のところ2艦のみですからアメリカとイギリス艦隊と協力できればまだ勝機はあります」
エリーゼ「そうはさせません。明を沈めてイギリスは落とします」
明「望むところよ!決着をつけてあげるわ」
エリーゼ「邪魔です…」
撫子「次回予告は戦いの場は一時欧州に移りイギリス・アメリカ・日本の連合艦隊とドイツ軍が戦うそうです。ご意見・感想お待ちしております」