第292話 彼方の再開
申し上げます!レビューが現れましたぁ!
作者「まさか」
こちらでお待ちくださいという下士官に案内された凪達3人はパイロットスーツを着たままその小部屋で
待っていた。
「満州か、久しぶりだね」
窓の外に見える空を見上げながら真也が言った。
外はどんよりと曇っており、今にも雨が降ってきそうだ。
「数年前のソ連侵攻の時以来だっけ?この基地に下りるの」
「美夜ちゃん。ソ連侵攻は正しくないよ。あれはあくまで正規軍じゃなくて部隊の暴走ってことで方がついてるんだから」
「ちゃんっていうな! そんなの向こうの詭弁じゃない! 藤堂大統領もあの時は断固とした態度をとるべきだったのに・・・」
「・・・」
真也は何かを思い出すようにしながら
「スターリンはあの時の関係者は全員処刑して謝罪までしたんだ。まあ、遺族への賠償は拒んでたけど」
「あの、ソ連侵攻って・・・」
凪が口を出すと美夜は椅子に座りぎしぎしと少し椅子を揺らしながら
「3年ぐらい前かな? ソ連の1部隊が国境の町を襲撃してきたのよ」
「戦闘機まで出てくるような規模だったけど。その戦いに僕らも参加したんだよ」
「国境の町で逃げ遅れた人たちはほとんど虐殺された・・・日本・満州軍の到着する間にね」
「思い出すのも胸糞悪いわ。外国の旅行者や子供まで・・・」
そういえば、ドミニクはソ連は悪の帝国といわれていると聞いたのを凪は思い出した。
なるほど、凪の世界の北朝鮮がソ連並みの国土と力を持っていれば同じようなことが起こるかもしれない。
凪達は知らないがアドルフ・フレドリクが過去への参戦を決めたのもこの事件がきっかけだ。
この侵攻さえなければ日本はアメリカに勝利し、戦争は終わっていたのだ。
「滅ぼせばいいのよあんな国」
「美夜ちゃんいいすぎ」
「何が言いすぎよ! あんたも藤堂大統領と同じこと言うわけ? 苗字が同じだからって同調するんじゃないわよ」
「アハハ、だからそうってわけじゃないけどね。 戦争は避けられるならそうしたほうがいいんだよ」
「何でよ!そうすればにらみ合いなんて起こらないですむじゃない」
「でも美夜・・・人殺しの兵器を使ってる私達が言うのも変な感じだけど戦争になれば・・・それも、ソ連みたいな
大国と戦えばいくら合衆国日本でも数万〜数十万の死人が出るよ」
はっとして美夜が凪を見る。
「凪ちゃんの方が分かってるじゃない。戦争ってのはね本当にどうしようもなくなった時、国の存亡がかかる時以外は
基本はやっちゃいけないんだよ。大東亜戦争みたいにね」
「うう・・・それはそうだけど・・・」
まだ、納得できない様子の美夜だが凪はある人物を思い出した。
「自分に逆らうなら滅ぼすなんて考え方はあのアドルフ・フレドリクと同じだと思うよ美夜」
「それって、過去で暴れているドイツの親玉でしょ? 私は別に逆らうものを皆殺しにしろなんて・・・」
「同じだよ美夜ちゃん。程度の違いはあれ逆らうものを滅ぼすって考え方はそのアドルフに近いね」
「・・・」
まだ、何かいいたそうな美夜だったがやがて、ため息をついて
「分かったわよ!私の降参!」
「はい、いい子だね美夜ちゃん」
「ちゃんって言うな!」
手刀を真也に叩き落しながら真也は右手と左手でそれを受け止めて笑っている。
相変わらず仲いいなぁと凪がそれを見ていると扉が開いた。
「よぅ!凪ちゃん久しぶりぃ!元気してた?」
その人物を見た瞬間、凪は目を丸くした。
金髪のその青年は凪もよく知る人物だ。
「ドミニクさん!」
この時代に来てから初めての再開だ。
ドミニクはこの時代のドイツから過去へと渡り、凪達と敵対したが、捕虜にされたことをきっかけに
日本軍に協力する立場となった男である。
「お互い生きてうれしいぜ!」
ドミニクは凪に抱きつこうとしたが
「あ、それはやめてください」
ひょいと凪によけられてしまったのでドミニクはがっくりと
「何だよ抱擁って大切だと思わない?久しぶりに会ったんだからさ」
「それ、外国の文化でしょ? 日本ではそれははやらないよ」
と、真也が言ったので
「ああ? お前誰だよ」
ドミニクが真也を睨みつける。
「人に名を訪ねるなら自分から名乗れば?」
「いけすかねえ野郎だな! 凪ちゃんこいつ誰?」
「あ、この人達は・・・」
「凪!」
「ふげ!」
ドオオンとドミニクが踏みつけられて床に叩きつけられた。
その背中を踏みながら人影が凪に抱きついてきた。
「凪!凪!」
ドミニクと違い抱擁を受け入れたその白衣の少女を見て凪は懐かしさをかみ締めた。
「彼方」
天城彼方だった。
彼女ともこの時代に来て初めて再会したことになる。
「ごめんね遅くなって。でもついに出来たのよ! 世界最強の第8世代型の戦闘機!」
「うん、それ聞いて着たから」
「フフフ、メッサーシュミットゼロなんてぼろクズよ!あれさえあれば!さあ!見せるから着て!」
「ふげ!」
ドミニクが再び踏まれて蛙がつぶれたような声を出す。
「何よあんたいたの?」
彼方がボロクズを見るような目でドミニクを見下す。
この2人も相変わらず変わらないんだなぁと凪は思った。
「いました・・・どいて彼方ちゃん」
「しょうがないわね」
と彼方が足をどける。
「さあ、早く行きましょ!」
と、凪の手を彼方が引っ張ったので
「あ、待って。出来たらこの2人も一緒に」
「ん?」
彼方は美夜と真也を見る。
2人はあっけにとられたように3人を見ていた。
ドミニクと真也の険悪な状況も今の一瞬で吹き飛んでしまっていた。
「教導隊の風祭美夜大尉と、藤堂真也大尉。私の部隊でお世話になってる人なの」
「風祭大尉です」
「藤堂大尉です」
と2人が敬礼する。
今のやり取りと、途中で聞いていた彼方の業績を聞いての敬礼だろう。
「天城彼方特別中将よ。あんた達もパイロット?」
「2人は合衆国日本の最新鋭試作機のテストパイロットなんだよ彼方」
「ああ、光神と紫電改だっけ? ふふふ、残念ねそんな戦闘機私のあの子の敵じゃないわ」
「言ってくれますね」
真也が言うと彼方は手をぱたぱたしながら
「敬語はいらないわよ。好きにしゃべっていいわ」
「お言葉に甘えるよ。 見せてもらえるんですよね紫電改を上回るその戦闘機」
「もちろん! あなたも来るわよね?風祭」
「は、はい」
「あれ?美夜ちゃん緊張してるの?」
「っ!」
美夜は真也の襟首を掴むと引き寄せながら小声で
「こ、この人アイギスとか私達の戦闘機の基礎を作った超超天才博士じゃない! ものすごい人前にしてるのよ
私達は」
「ふーん」
「ふーんじゃないわよこの馬鹿!」
「いちゃつくのもいいけどさっさと行かない?」
と、彼方が白衣のポケットに右手を入れながら言う
「い、いちゃついてなんかない!こんな奴にいちゃつくなんてありえない!」
「だそうですよ・・・彼方ちゃんでいいですか?」
「いいわよ別に」
「こいつの神経ってきっと機動エレベーターよ太いわよね」
「アハハ」
苦笑しながら凪は笑った。
そんな時したから
「どうでもいいがそろそろ足どけてくれ凪ちゃん」
と今度は凪に踏まれていたドミニクが言うのであった。
†
『ソ連某所』
格納庫に並べられていた20機のsu50を前に科学者の男がスターリンに説明を行っていた。
「分かりやすく言えばこのsu50の特徴は自立行動型の学習プログラムと相互リンクシステムを合わせた戦闘機です」
「つまり、どういうことなのだ?」
スターリンが聞いたので科学者は馬鹿めと思いながら
「戦えば相手の力を理解し、効率よい行動を取れるようになっていきます。とった戦闘データーは他の機体にも
伝達されていくため戦えば戦うほど強くなります」
「すごいじゃないか!」
うんうんとスターリンは頷いた。
ついに日本やアメリカを凌駕することができる兵器が出来たのだ。
「しかし、出来れば後1年、できれば3年はテストしたいこともあるのです。このままでは・・・」
「1年だと?馬鹿いっちゃいかん。 さっさと飛ばして日本と戦闘機を撃墜してやるのだ。そうだな2機までなら許そう」
「しかし・・・」
「くどいぞ。逆らうなら処刑する」
「分かりました・・・」
この男はどうしようもないアホなのだ。
4年前に父親のスターリン2世が死んでからこの男がソ連の支配者になったが愚かなことしかやっていないと
思う。
とはいえ、この戦闘機を作れたのもこの男の熱意あってのものなのだ。
日本やアメリカを脅かすために隠れて戦闘機を作り、20機も作ったのは全てこの日のこの男のお楽しみの日のためなのだ。
「互いの戦闘機がリンクしてますので残りの18機は待機状態になりますがよろしいですか?」
「うん、試作機だからなそれでいい」
「分かりました」
部下に命じてsu50のコンピューターに情報が入力されていく。
「攻撃目標はいかがいたしますか?」
「とりあえず、大韓民国にしておけ、初戦の相手ならまずは雑魚がいいだろう」
大韓民国には神雷の劣化版神雷k型が配備されている。
日本から買ったものであるが現在のソ連の戦闘機と互角近くに戦える性能を持った厄介な戦闘機でもあった。
大韓民国は近年、独立意識が高い。
我々の世界とは違い竹島などの争いの種は皆無だが、日本に追いつけ追い越せという意識が高いのである。
そのため、近年では日本軍の駐留部隊を削減し続け、ついには国防の指揮権は大韓民国に移譲されたばかりなのだ。
とはいっても、機動エレベーター付近は例外で近くには日本軍の航空基地を始めとした施設が点在している。
大韓民国の中にあっても機動エレベーターは日本が作ったため、少なくてもこの施設だけは日本のものといってもいい。
藤堂大統領を始めとする歴代日本の大統領は大韓民国の機動エレベーターはアジア共通の財産であるといっているのである。
とはいえ、実のところ、大韓民国は可能ならば自国主導で運用したいという思惑を持っているのはまた、別の話である。
「起動します!」
科学者が円エンターキーを押すと機械音が断続的に起こる。
目の前の戦闘機が動き出したのだ。
「こちらへ」
「うん」
スターリンと科学者達は機体をモニターできる部屋へと移動すると画面に目を向ける。
画面の中ではsu50のうち2機が開いた格納庫から外に出て行くのが見えた。
そして、そののっぺりとした戦闘機は次の瞬間、アフターバーナーをふかし、空へと消えていった。
スターリンの目にはレーダーでものすごい速度で基地を離れていく2機を見ている。
マッハ6は出ているだろう。
「すばらしい」
スターリンは子供のように大喜びで言った。
作者「というわけでストックを1つ初のレビュー記念に放出します」
エリーゼ「あなたはまだ、こりてないんですね草薙」
作者「ひっ!エリーゼ様!」
エリーゼ「あなたごときのゴミ小説にレビューなんてつくわけないでしょう」
作者「来たんですよほらほら」
エリーゼ「草薙…他人のふりして画なんて見下げた男です」
作者「嘘じゃない!嘘じゃないんだぁ!」
クリスタ「判決!死刑だね」
フィリア「きゃはははははははは!ギロチンのボタンをはい」
作者「ぎゃああああ! 」
がらがらがららざくりごろごろ
フィリア「きゃはははははははは!」
エリーゼ「ところで草薙この後の更新はどうなるのです?」
作者「はい、ストックのでき次第で速度は変わりますが基本1ヶ月に一環にします。とりあえずストックが2つあるので2ヶ月は大丈夫ですよ」
エリーゼ「そうですか無知な政治家が上にいるようですが頑張りなさい草薙」
作者「はい!ただ、あげるだけのでなんの緩和もしない政府には負けないぞ!生活必需品の税金はあげないか撤廃してください!(泣)」
クリスタ「作者さんの日本の政治家も腐ってるけど首だけで話すのに違和感ないのも驚きだよねぇ」