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264話「ドイツ艦隊 エースの想い」

「ヴィゾフニル、マーナガルム、メッサーシュミットゼロ収容完了しました長官」


「おう」


ドイツ神聖帝国太平洋派遣艦隊旗艦、ラグナロクCICの薄暗い闇の中でワグネルは言った。

まだ、日本艦隊とは遥かに距離があり互いにアイギスを装備する艦であるためにミサイルの撃ち合いにはならない。

機動戦艦の戦いは砲撃戦のみが決着をつける方法だった。


「まずは航空戦は我々の勝利ですね長官」


ラグナロクの副長が言った。


「性能はこちらが勝ってんだ。敵ながら見事だと褒めてやりたいところだ」


ワグネルが言うと副長は笑いながら


「ハハハ、ですが実際は日本の紀伊・大和の航空戦力はヘリのみで戦闘機はもう戦えないでしょう。それに比べこちらにはまだ、40機戦闘機がある。第2次攻撃隊を出すまでもありませんでしたね」


「明日には艦隊決戦に入るんだ。楽観はするなよ副長」


「日本艦隊は2艦ですよ?それにたいしこちらは……」


ドイツ太平洋派遣艦隊


機動戦艦


旗艦『ラグナロク』

『グングニル』

『ヘイルダム』

『ベイオウルフ』


日本艦隊の倍の戦力でありいずれもバルムンクを装備する艦隊である。

この艦隊がいれば第2次世界大戦の頃の戦力ならば世界中の海軍を相手にできる戦闘力を秘めていた。



「相手は紀伊と大和だ。油断はするな副長」


「はっ! 油断せず全力で殲滅してやりましょう日本最後の希望紀伊・大和を……」


ワグネルはそれでいいと言ってからCICを後にし、長官室権自分の部屋に入る。

すると中には気の強そうで女王のようにワグネルの椅子に腰掛けるラグナロクの艦魂、フィリアがいた。

彼女はクスクス笑いながら


「楽なものね。日本の戦闘機は世界一とか言われてた時代とは比べもにならないぐらい」


「おい、フィリアそこは俺の席だ。そっちに移ってくれ」


ワグネルが言うと彼女は妖艶な笑みを浮かべたまま、光の粒子となりソファーに再びその姿を現した。

艦魂の使える転移能力である。


「はーい、どうぞワグネル」


「おう」


ワグネルは短く答えてから椅子に座った。


「それで? 次の一手はどうするのです?」


「ん?ネフィーリアまでいたのか?」


ワグネルが振り返ると壁を背に静かに目を閉じ、艦魂の少女が立っていた。


「私が呼んだのよワグネル」


フィリアが言うとネフィーリアは頷いた。


「劣等民族の戦艦、出来るなら大和を仕留めたいですね。劣等民族である大和民族が期待を込めて名付けたその戦艦、私のバルムンク撃ち抜きたいです」



「じゃあ、私は紀伊をもらおうかしら?フフフ、楽しみ」


「お前ら、紀伊と大和は卑怯だが2対1で戦うんだ望み通りになるとは限らんぞ」


ワグネルが言うとネフィーリアとフィリアは


「問題はありません」


「そうよワグネル、最後に血飛沫をあげて倒れてあの世にぶっ飛ぶ紀伊と大和の艦魂を遠目に見れればそれでいいのよキャハハハハハ!」


「劣等民族は劣等民族らしく血の海に沈んでいればよいのです。劣等民族は生きている価値すらないのですから」



「劣等民族な……」


ワグネルは呟く。


「どうかしたのワグネル?」


フィリアが首を傾げて言うとワグネルは


「なんでもねえよ」


ワグネルは言うのだった。



もう長い時間ではない。

紀伊と大和を討てばもはや日本は勝利できる可能性をほとんど失う。

事実上ドイツが作戦目的を完遂できれば未来の戦力にとって最後の戦いと言っていい。

この後は数点の戦いを除いて一方的な殲滅戦になるだろう。アメリカを徹底的に空爆し、工業力を徹底的に潰す。

日本を屈服させれば次は中国だ。

フレドリクはいつかは作るはずの原始爆弾を中国が降伏するまで雨のように落とすことを言っている。

降伏しないなら中国の民族を皆殺しにすることすらあの男は躊躇わないはずだ。

世界を統一するならそれぐらい出来なければ成功はしないだろう。

だか、原子爆弾は今だに開発に成功していない。


「この戦いが終わったらどうなるんだろうな世界は……」


誰に聞こえることなくワグネルは言うのだった。










時は少し戻りラグナロクの後部格納庫である。


格納庫に降り立つと同時にヴェルナーは胸倉を捕まれ殴り倒された。

ぶっ飛び格納庫の床にヴェルナーはたたき付けられる。


「って……何しやがる!」


ヴェルナーを殴り飛ばしたのはハルトマンだった。

彼は静かに見下すようにヴェルナーを見ているがその目は明らかに激怒していた。


「貴様のせいで決着は不本意な結果に終わってしまった……どうしてくれるんだ!」


「はっ、女の尻ばかり追い回すストーカー野郎の都合なんか知るかよ」


「貴様……」


ハルトマンは再びヴェルナーを殴ろうとしたがヴェルナーは間合いをとると挑発的に左手で煽る。


「おらこいよ。世界一のストーカーさんよ」



ヴェルナーは挑発的に笑うと言った。

ハルトマンもヴェルナーを睨みつけまさに、激突かと思われた時、格納庫に怒声が響き渡る。


「やめろ!」


周りを囲んでいた整備兵の間から出てきたユルゲンはヴェルナーを睨みつける。


「な、なんだよユルゲン」


ユルゲンはため息をつくと


ヴェルナーを睨みつける。


「下がれヴェルナー」


「な、なんだよ俺が……」


「……下がれ」


場が凍りつくかと思える声にヴェルナーは何も言い返せなかった。

舌打ちを残して整備兵を押しのけて格納庫を出ていった。

次にユルゲンはハルトマンを見ると頭を下げた。


「すまない。ヴェルナーを許してくれとは言わない。だが……」


「いや、いい少佐、俺も大人げなかった」


ハルトマンもまた、ユルゲンを残し格納庫を出ると自室に向かった。

そして、部屋に入るなり


「くそ!」


ハルトマンは壁をたたき付けた。


「な、何!」


ハルトマンがその声にはっとすると椅子に座っていた。飛魂ルチアが驚いた視線ひハルトマンに向けていた。


「ルチア来てたのか」


「う、うん」


ルチアが短く答えるとハルトマンはベッドに腰を下ろして俯いた。


「なあ、ルチア」


「な、なに?」


「震電は本当に落ちたのか?」


祈るような声にルチアは一瞬迷うが


「うん、少なくても震電は確実に破壊された。震電の飛魂が死んだのを確認したもの……パイロットだって多分……」


「そうか……」


ハルトマンはそれきり黙ってしまった。


「ハルトマン?」


一度だけルチアがハルトマンを呼ぶがハルトマンは無言だった。


ルチアは黙って部屋をでていこうとした瞬間、ハルトマンは口を開いた。


「彼女と真の決着をつけたかった」


ルチアは振り返り問う。


「神崎 凪が死んだならハルトマンはもう私に乗らないの?」


怯えるようにルチアは言う。

それは最大の恐怖だ。

第7世代や第6世代の戦闘機は寿命が極端に長い。

ハルトマンが下りれば違う誰かがメッサーシュミットゼロに乗るだろう。

ルチアはそんなことは嫌だった。


「に、日本にはまだ、坂井や岩本とかたくさんエースがいるよハルトマン!」


焦るように言うルチアにハルトマンは口元を緩めると立ち上がった。


「ルチアと飛ぶさ。俺は空を飛ぶのをやめたくないからな」


ルチアの顔がぱっと輝いた。


「ハルトマン!」


「うわ!」


ダイブするようにルチアはハルトマンに抱き着く。

ハルトマンはふっと笑って彼女の頭を撫でてやるのだった。










作者「く、くそう……」


ドミニク「何泣いてるんだ作者」


作者「これが泣かずにいられるか!これを見ろ?」


ドミニク「ああ?何々?ふーん、中国の民間人が日本の領土で公務執行妨害で逮捕で釈放?なんで?」


作者「全ては乾電池が悪い」


ドミニク「乾電池?」


作者「日本の首相だ!売国行為をしやがって!」


ドミニク「何やら船長釈放はもっと早くできなかったのかと言ってたと書いてるな」


作者「マスコミもマスコミだ!東京で2000人近い尖閣にたいするデモがあったのに無視すんなこら!」


ドミニク「あれだろ……情報統制とかいうやつだな」


作者「だが反面嬉しいニュースもある」


ドミニク「なんだ?」


作者「11月に日米でもし、チャンコロが尖閣諸島を不法占拠した場合の奪還作戦の演習をやるらしい」


ドミニク「やれやれ作者の国はアメリカに頼りまくりだな」


作者「言い返せない」


ドミニク「俺らの日本と偉い違いだ」


作者「合衆国日本が羨ましい」


ドミニク「まあ、作者の国は左翼が多いんだな」


作者「ああ、海洋国家なのに一隻も戦闘機を運用できる空母もないし、竹島を占領した劣等国家にすら低姿勢」


ドミニク「作者の国終わってね?」


作者「違う日本は!」


ネフィーリア「劣等国家及び劣等民族が」


作者・ドミニク「ぎゃあああああ!」


ズドオオオオオオン


ネフィーリア「なんですかこれ?フフフ、この中国人民共和国という国も我がドイツに比べれば劣等民族ですねフフフフフフ」

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