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独立機動艦隊『紀伊』―連合艦隊大勝利!  作者: 草薙
日米最終決戦幕開け
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第252話 日米最終決戦―迫りくる艦隊決戦

米第4次攻撃隊が攻撃をかけたその頃、日本第4次機動部隊もまた、最後航空攻撃をかけていた。

数は総数470機である。

米軍はザ・シンクを使い防衛行動に出るが神雷のミサイルは防げない。

3隻の護衛空母が一瞬にして沈没し、戦艦にも被弾する。

しかし、ドイツの妨害や、アメリカの必死の防衛により、戦艦だけは沈めることができなかったのである。


閃光と轟音が轟く空で日本のパイロット達は焦りを覚えていた。


「くっ! こんな雑魚ばかり落としても……」


次から次へとわいてくる米軍戦闘機、空母への攻撃は意味はない。

何がなんでも戦艦の数を減らさねければならないのにままならない。

それは、やはり、アポクリファの存在が大きかった。

200機ほどがアポクリファ、ドイツ機動部隊に攻撃をかけたのである。


「食らえ!」


神雷のパイロット達がミサイルの発射ボタンを押しこんだ。

5発のミサイルがヨルムンガルドに向かう。


「無駄なことを……」


ヨルムンガルドの艦長は圧倒的優位にたつ勝者の笑みを浮べる。

その言葉通り、神雷のミサイルは薄紫色の光に阻まれる。


「くっ! 勝てるのか俺たちはこんな奴に……」


「オメガリーダーより各機へ! 右舷から全、ミサイルを撃ち込むぞ! 片方へ負担をかけてアイギスを破壊する」


「可能なんですか隊長!」


「分からん! だが、可能性は0ではない!この世に完全な兵器など存在しない!」


数機の神雷が右側から発射準備に入る。

しかし、彼らは閃光により体制を砕かれる。


「くっ! マーナガルムか!」


「ハハハ! 何が神の雷だ! 雑魚の間違いだろ!」


ヴェルナーのマーナガルムからアルテミナスが発射された。

まるで、SFのビームサーベルのように神雷の機体が真っ二つになり爆散する。


「くそ! オメガリーダーより各機へ! あいつを落とす! 他の小隊は攻撃を続行してくれ!」


3機の神雷がマーナガルムを取り囲むように展開し、ミサイルを発射した。

ミサイルは狙いたがわずマーナガルムに直撃する。


「やった!」


そう言った時、薄紫の膜を持つマーナガルムが爆炎から飛び出してきた。


「ハハハぁ! 利かねえな雑魚ども!」


アルテミナスの光に消える神雷


「たく、これじゃ狩りにすらならねえぁ! ユルゲンの方に行くべきだったか? 震電がいなけりゃ俺を抑えることすらできねえのかよ日本海軍」


ただ、被害ばかりを増やしていく神雷。

アイギスの中でアポクリファの艦長、ステラはその光景を見て微笑んでいた。


「困った人ですね」


「呼び戻しますか艦長?」


ステラは微笑んだ表情のまま


「いえ、マーナガルムの戦闘のデータ―は多い方がいいでしょう。 それに、彼らはユリウス博士の実験部隊といってもおかしくないですからね」


ユリウスはドイツの科学者である。

1000年の一人の天才と言われる科学者で、あらゆる分野でその才覚をふるう。

現在開発中の原子爆弾も彼が中心となっているという。

マーナガルムの開発も彼が行い、時空を越える技術すら彼が完成させた。

まさに、悪魔のような頭脳の持ち主だった。

2042年では天才科学者として歴史に残っている天城 彼方博士すら上回る才覚の持ち主かもしれない。


「戦争こそ技術発展には不可欠の必要悪である」


ユリウスの口癖である。

確かに、歴史を見てきても戦術や科学は戦争により発展したいっても過言ではない。

戦争がない世界なら技術は数世紀劣るものとなっていたのは疑いない。

戦争があったからこそ戦艦は空母に主役を奪われ、空母は機動戦艦に主役を奪われた。

ようは、戦いあってこそ人類は発展するという悲しい事実があるのだ。

ステラはそれを否定する気はない。

では、世界統一すことにり技術の発展は遅くなるのではないか?

確かにその通りかもしれないがこのまま、戦争が存在する世界では人類はいずれ最終戦争に突入し滅びするか道は無くなるだろう。


アドルフ・フレドリクは復讐者である。

その行動には憎しみが常に付きまとう。

だが、その行動はステラを始めとする多くの人を動かしてきた。

ドイツによる世界統一は地球……いや、人類を救う行動なのだ。







轟音と共に、ヨルムンガルドのアイギスにミサイルが炸裂する。

右側に次から次へとありったけのミサイルを撃ち込む。


「無駄です。 私のデーターによるとミサイルでアイギスを破ることは不可能です」


ヨルムンガルドの艦魂、メグは甲板で必死に攻撃をかけてくる神雷を見て行った。

アイギスの中から見ている彼らの行動は滑稽としか言いようがなかった。

いくらやっても無駄なのに攻撃をかけてくる。

そして……


「くそ! ミサイルがもうない!」


「隊長、後は機銃しかありません」


「やはり、アイギスは戦艦でなければ破れんのか……やむおえん、僚機を確認した小隊から退け!」








その頃、30機の神雷は70機の竜神や天山、彗星と共に米機動部隊に攻撃をかけていた。

シューティングスターやヘルキャットは必死に防御するが防空網を潜り抜けた日本軍機は米艦隊に猛攻撃をかける。


「仲間の思いがこもるこの一撃食らいやがれ!」


2機まで減った天山から魚雷が投下された。

狙いはモンタナ級戦艦アルモである。


「ファック! 当たるぞ!」


実はこの時、アルモは神雷のミサイルを3発受けて炎上していた。

速力も15ノットまで落ちている。

魚雷は高速でアルモに迫る。

その時、駆逐艦が1隻魚雷の間に割り込んだ。


アルモの直前で水柱ができ、駆逐艦は爆沈した。






「アルモ中破! 戦線を離脱するとのことです」


「むう……」


ハルゼーはうなった。

貴重な戦艦が離脱してしまった。

とはいえ、新型戦艦アンドロメダ級があれば日本海軍の戦艦部隊とも渡り合えるとハルゼーは思っている。

逆を言えばアンドロメダ級がなければ艦隊決戦で日本海軍とやり合うことは不可能なのだ。


「後少しだ。 後少し耐えれば艦隊決戦にて雌雄を決することができる」


「敵機突っ込んでくる!」


「何!」


甲板にいたアンドロメダの艦魂、リズリットは大きく目を見開いた。

炎に包まれた日本海軍のレシプロの爆撃機、彗星が炎を身にまとい突っ込んでくる。

コクピットはすでに炎に包まれており搭乗員はもはや、死んでいるだろう。


「退避ぃ!」


突っ込んでくる彗星にアメリカ軍の兵士たちは逃げ始めたが間に合うものではない。

ぐぐぐとアンドロメダの船体が回避行動のため取り舵に舵をとる。

そして……


ズドオオン


「ああああああ!」


肉を切り裂かれる感触がしたかと思うとリズは甲板に投げ出されていた。

彗星はちょうど、船体の中央に体当たりしたらしい。

手を頬に当てるとぬるりとした感触と鉄の味がした。


「これが戦場……ですか」


リズにとっては初の実戦で初めて大きなけがを負った瞬間だった。

だが、自分はまだまだ戦える。


「……」


リズは無言で拳銃に再び手をかけた。







「右舷甲板、火災発生!」


「消火急げ!」


アンドロメダのダメージは軽微だった。

これぐらいなら艦隊決戦に支障はない。


「ジャップも死にもの狂いですな長官」


「当然だろう。 情報によれば日本海軍の拠点、オアフ島は壊滅している。

すなわち、この攻撃こそ日本の最後の攻撃となるかもしれないのだ」


「長官! 日本軍機が引いていきます」


兵士の報告を聞きハルゼーは頷いた。


「被害報告を急げ! それから全艦に通達せよ! 我々はこれより、敵艦隊に突入し艦隊決戦にて雌雄を決するとな」





同じ頃、やはりアメリカ軍機の撤退を確認した山本もまた、決断していた。


「空母に護衛をつけて下がらせろ。 これより我々は夜戦による艦隊決戦にて米独艦隊と決着をつける!」



その時だった。


「長官、妙な暗号を受信いたしました」


「妙な暗号だと?」


参謀の一人が言った。


「はい、見たことのない暗号ですが山本長官に渡すようにとの部分は解読できました」


山本の顔に緊張が走った。

右手を兵士に差し出す


「見せてみろ」


「はっ!」


山本は紙を受け取るとその内容を読んだ。


『ク・ロ・ガ・ネ・ノ・シ・ロ・テ・ン・ク・ウ』


「……」


「長官? その暗号は一体……」


参謀の言葉に答えずに山本は静かに天井を見上げた。

そして


「紀伊と大和の戦況報告だ。 事前に日向君と私の間で決めておいた暗号だ」


紀伊と大和は今、遥か南でドイツ機動戦艦と戦っているはずだった。


「そ、その内容は?」


艦橋いる兵士たちも聞き耳を立てている。

紀伊・大和が負ければ日本が勝てる可能性は限りなくなくなるのだ。


「紀伊・大和はドイツ機動戦艦と交戦し、これを撃破」


オオオと艦橋から歓声があがる。


「さすがは我が皇国の切り札」


「よし! 俺たちも負けてられねえぞ!」


「……」


歓声をあげる兵達だったがただ一人、黒島だけは山本の首筋を流れた汗を見逃さなかった。


ドミニク「鉄の城……まさかな」


作者「あっちではどんな死闘が行われているんだ」


ドミニク「行ってみるか作者?」


作者「行くとも、だがそれは後でね」


ドミニク「それにしても、作者の国の首相また変わったんだな」


作者「ええ、2010年管首相の誕生です」


ドミニク「期待できるのか?」


作者「まったく期待してない」


ドミニク「うわ、ひでえ」


作者「まあ、奥さんに哀れに思われてるぐらいだからね」


ドミニク「中国や韓国はいい反応してるみたいだがな」


作者「ふん、知ったことじゃない」


ドミニク「まあ、それはそれとして、次回はいよいよ艦隊決戦だな?」


作者「まあ、正確にはぶつかる直前ぐらいまでかな?」


ドミニク「読者も相当、艦隊決戦派が多いからな。 派手に書かないと怒られるぜ」


作者「いやいや、予定通り書くだけだよ」


ドミニク「ところで、作者やはり、気になるんだがあの暗号」


作者「さらば……ま……で」


ドミニク「は?いまなんて」


??「あらあら……フフ」


ドミニク「え?」


作者「……」


ドミニク「嘘だろ! まさか!」


作者「……」

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