第242話 ゼロアワー
アメリカのホワイトハウスでルーズベルトは時計を見ながら狂気に満ちた笑みを浮かべていた。
部屋には誰もおらずルーズベルトただ一人である。
ドアの外にはシークレットサービスの人間がいるが今はどうでもいい。
「……」
何度も何度も車いすの男は時計を確かめていた。
同時刻、機動戦艦アポクリファを中核とするドイツ機動部隊の旗艦アポクリファではCICでほほ笑みを浮かべたままうす暗い闇の中でモニターを見つめていた。
すでに、ドイツのオペレーションエデンは発動している。
ちなみにこの作戦の名前は各国はそれぞれ違う。
アメリカ・イギリス オペレーションビッグシールド
ドイツ オペレーションエデン
日本 菊水作戦
という名前になる。
そして、それぞれの作戦はすでに始まっていた。
「いよいよ、決着をつける時が来たのだなステラ」
ステラの横にいるのは艦魂である。
ドイツ海軍の軍服に身を包み、長い金髪を後ろに流し、西洋式の大剣を前に置いて手を頂上に置いている。
190センチという圧倒的な存在感を持つ彼女にひるむことなくステラは微笑んだ。
「ええ、油断なく、作戦を遂行させます。 それが、私の役目です」
「そうか、私は君の指揮に身を任せよう。 だが、機会あれば……」
「ええ、分かっていますよイザヴェラ、三笠と砲撃戦に持ち込む機会があれば必ず持ち込みます」
「うむ」
アポクリファの艦魂イザヴェラは頷いた。
彼女は歴戦の英雄として名高い戦艦、三笠と戦いたかった。
その艦魂は日本海海戦で一躍、有名になり、今もなお、日本海軍の切り札として君臨している。
イザヴェラにとってみては大和、紀伊、尾張、三笠は戦いたい戦力だったのである。
しかし、アポクリファはドイツの切り札として、秘匿され続けてきた。
そして、隠されたものという意味を持つその機動戦艦は太平洋に進出し、日本の独立機動艦隊と雌雄を決するべくエデンに参加したのである。
「艦長、アメリカの攻撃隊が出撃するようです」
兵からの言葉にステラは頷いた。
「予定通りですね」
ここまでは彼女とフレドリクがたてた戦略通りに進んでいる、作戦の立案と実行は戦略だが、この先は戦術も勝敗を分ける鍵になる。
山本五十六、彼は愚将ではなく名将である。
油断は被害の拡大を意味することになるだろう。
だが……
(それでもエデンに狂いはありません。 三笠、紀伊、大和……今日で日本の機動戦艦を殲滅してみせます)
ステラは天使のような微笑みを崩さぬまま報告を待っていた。
5月2日 午前 7時41分
機動戦艦、三笠のCICでは兵が睨めつけるようにモニターを凝視している。
敵、航空機が移ればすぐさま、報告するのが彼の仕事だ。
「さて、いよいよ決戦ね」
三笠、艦長藤森 冬花が言った。
「攻撃隊の準備はすでにできている。 後は、日向長官の作戦通りに行こう」
参謀長であり、冬花の友人でもある釘宮の言葉に頷きながらモニターを見る。
「そうね、日向長官がいない今、私達がしっかりしないとドイツには対抗でき……」
「艦長! レーダーに感! 機影補足! 数200! ステルスの反応があります! ドイツの攻撃隊が!」
冬花は椅子に座りなおす
「対空戦闘用意!」
対空戦闘用意のブザーが鳴り響き、総員持ち場につく。
「武蔵に発光信号を! ドイツの戦闘機隊接近中! 独立機動艦隊が防御を担当すると」
「アイマム!」
「菊4号作戦を開始します。 例の攻撃隊発艦後、烈風も出して! ドイツの最新鋭機に対抗できるのは烈風だけよ」
「アイマム! 直掩の烈風を迎撃に向かわせます」
ドイツの攻撃隊接近中、その報告を受けた連合艦隊も迎撃準備にかかる。
「対空戦闘用意よし!」
「長官、竜神も神雷と共に……」
参謀長の言葉に山本は一瞬考えるが、各空母から出撃していく神雷を見ながら首を横に振った。
「ドイツの戦闘機が相手なら独立機動艦隊に任せよう。 それより、米艦隊の補足を急げ! 直掩を倍に増やして上空を警戒、第1次攻撃隊の発艦準備も忘れるなよ」
「は!」
山本は腕を組んで椅子に座ったまま、内心舌打ちした。
(先を越されたか……)
先制攻撃の有利性を得たのは連合軍の方だったらしい。
エミリア・ガースキーはドイツ空母、ヨルムンガルドに所属する第4小隊のパイロットであるが今は、200機の中隊の中に組み込まれている状況にあった。
愛機はメッサーシュミット1000で烈風に匹敵する高性能機が彼女の愛機だった。
中隊は4機1小隊で編成されており、エミリアもまた、小隊長という立場で第1次攻撃隊に参加していた。
「そろそろ、日本海軍の神雷や烈風が来るぞ! 準備はいいか?」
中隊長の言葉に皆が問題なしの返答を返す
いよいよ、未来の艦隊の総力決戦が行われるのだ。
エミリアは興奮しつつも、自分の腕を見せるいい機会だと思っていた。
いつか、中隊長やハルトマンすら越えることができると彼女は思っている。
だが、今は下だ。
そのためには、実績をあげて腕を上げていくしかないのである。
「見えたぞ!」
誰かが言った。
独立機動艦隊からの迎撃には神雷40機、烈風10機の計50機が迎撃の当たる。
後続もあるがまずは、この数で敵編隊を食い止めねばならない。
「行くぞ! ここから先は一歩も通すな!」
中隊長 高畑 賢治大尉の言葉と共に、レーダーにバッヘムやメッサーシュミット1000の大編隊の姿が映し出される。
ホワイトハウスではルーズベルトが狂気に満ちた笑みを浮かべて言った。
「時間だ」
「「攻撃開始!」」
2人の中隊長の言葉が重なり両者のミサイルが火を噴いた。
未来をかけた決戦が始まった瞬間であった。
作者「ついに始まったか…」
ドミニク「来てやったぜ作者」
作者「なぜお前が!」
ドミニク「フフフ、彼方ちゃんや凪ちゃん、艦魂達は忙しいからな今回は俺がきたんだよ」
作者「ふーん」
ドミニク「さっそくだが本編に出てたエミリア・ガースキ―って女なかなか腕が立つパイロットだぜ? 俺と互角だ」
作者「じゃあ、たいしたことないじゃん」
ドミニク「おい! 俺はエースの腕を持ってるんだぜ!」
作者「はいはい、嘘はいいから」
ドミニク「本当だ! 読者は信じてくれるよな?」
作者「さて……」
ドミニク「無視かよ」
作者「まず、航空決戦ですが」
ドミニク「神雷・烈風VSバッヘム・メッサーシュミット1000だな」
作者「両者とも性能は拮抗してるから後は数に勝るドイツに日本のパイロットがどう戦うかだね」
ドミニク「ちなみに神雷とバッヘムはF22ラプターと互角以上に戦えるぜ」
作者「確かにね」
ドミニク「ところで作者250話突破企画だがやるんだろ?」
作者「ん? 当然許可が取れたら大和長官や翡翠さんも呼びたいね。要塞さんの分身も読んでもいいかな」
ドミニク「噂で聞いたんだがソウルブラザーズとやらを結成するらしいな」
作者「変態……いや、女の子を愛する魂の兄弟、あるいは魂の姉妹だね」
ドミニク「俺も入れてくれ作者!」
作者「いいだろう」
ドミニク「やっほう!」
作者「まあ、許可取れたらだけどね」
ドミニク「そんなことはどうでもいいが今回はどうすんだ? 凛ちゃんや京子ちゃんやエリーゼちゃんの姿はどうすんだ? こ、今回はやはりブル……」
凛・京子・エリーゼ「1億回死ねぇ! 朽ち果てぇ! 罰です!」
作者・ドミニク「「ぎゃアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン