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第235話 黒き悪魔と銀の狼達

(いよいよか……)


ドイツ最強の撃墜王エーリッヒ・ハルトマンは自らが操るメッサーシュミットゼロの周りに目をやりながら思った。

日本軍主力艦隊の集う真珠湾への奇襲攻撃。

その編成は

メッサーシュミットゼロ 1機


マーナガルム 3機


ヴィゾフニル 10機という編成であった。


どの機体も化け物のような性能を持っておりこれに対抗できる戦闘機はこの世界にはほとんど存在しない。



(だが、存在はする……)


ハルトマンが思うのはあの雲海の下に広がる海のように蒼いあの戦闘機。

神埼 凪という一流のエースパイロットと日本の技術の粋を集結して作られた『震電』のみが今の自分達と唯一互角に戦える戦闘機である。

神埼の腕も自分と互角以下ということはないだろう。


(だが、それも……)


このメッサーシュミットゼロと自分に勝つことはない。

腕が互角なら性能が上の戦闘機が勝利する。

震電はメッサーシュミットゼロには絶対に勝てない。


「ハルトマン大尉、そろそろ日本軍のスクランブルの迎撃機が上がってきます。計画通りお願いします」


「了解した」


ハルトマンは短く返事を返した。

この攻撃隊のトップは今、会話をしたユルゲンである。

一度艦内で話したことがあるが噂と違い常識ある男であった。

マーナガルムの3機と言えばドイツ国内でも素行に問題はあるが最強の部隊と名が高い。

それは、マーナガルムの性能もあるだろうがあの3人の操縦技術が高いからだ。


「ねえねえ、ユルゲン、めちゃくちゃにしていいんだよね?」


3人の中では紅一点、ハルトマンが彼女に会った時は一瞬、見惚れてしまうほどの美女であったが、現在ではその評価はない。

なぜなら、彼女はとんでもないサディストだからである。

ワシントン攻撃の際にも分かるように彼女は民間人が悲鳴を上げて逃げまどい自分のミサイルで粉々になる様を見て面白そうに笑っていたからだ。

確かに、今は戦争だ。

ほとんどの殺人は罪にはならない。

しかし、民間人への不用意な殺戮は当然のことながら許されてはいない。

それは、ドイツ神聖帝国となった現在のドイツでも同じでフレドリクは無益な殺戮を可能な限り禁じている。

だが、それでも彼女達が罰させられないのは得るのが容易ではないエースパイロット達だからである。

それに、ドイツの国民にミサイルを撃ち込むならまだしも、アメリカはワシントン攻撃時は明らかな敵だった。

罰せられるような罪ではない。


「なあ、ユルゲン1隻ぐらいいいだろ? 空母でも戦艦でもいいからよ」


ヴェルナー

彼は最初に会ったときから危険な人物だと思った。

彼は人を馬鹿にしたような目で見る上に、フランカ同様殺戮を楽しんでいる。

圧倒的な暴力で弱者を凪払う。

それに勝る快楽なんてねえよ、と彼は言っていた。

つまるところ、ユルゲンを除けばこの航空隊は問題児だらけの航空隊だった。


「駄目だ、フランカ、ヴェルナー、計画は守れ」


「つまんな~い」


「ちっ! 頭の固い奴だぜ」


それぞれが、不満を口に述べる。

ハルトマンはこの攻撃を聞いた時、真っ先に志願した。

空のエースとして……最強のパイロットの座をかけて、震電と決着をつける。

ドイツが世界を統一する。

その寸前のこの世界において、ハルトマンはそれだけが願いとなっていた。

間違っても震電をマーナガルムや無人機ごときにくれてやるわけにはいかないのだ。


「ユルゲン少佐、もう一度確認したいのだが震電は……」


「大丈夫ですよ、震電はあなたにお譲りします。 我々は手を出しません」


「しっかり、抑えてろよ。 てめえが落とされたらカマ掘られんのはおれらなんだからな」


「てかさあ、何、こだわってんのあんた? あんなマーナガルムの劣化版なんかに」


ひどい言われようであるがハルトマンは耐えた。

お前らなんかに分かるものか……

真のエース同士の誇り高き空の決闘を……


「さて、話はそれぐらいにしておけ3人とも、迎撃機がくるぞ」


ハルトマンがヘルメットに表示されている光点を数えると12機、速度からして日本軍の主力戦闘機竜神だろう。


「やっていいんだよなユルゲン?」


「フフフ、ぞくぞくしてきたわ」


「いや、必要ない。 お前らの出番は後だ」


そう言いながら、ユルゲンは隊長機ののみにつけられている計器をいじる。

その、瞬間4機の周りを飛んでいたヴィゾフニルが一気に加速する。


(速い!)


ハルトマンは思った。

あの赤い戦闘機は無人機、つまり人のGの限界を無視した設計が可能になる。

未来では偵察機を始めとする航空機も無人化が進んでいるが有人機は消えてはいない。

それはなぜかは分からない。

しかし、ハルトマンはコンピューターではエース級の人間に勝つことはできないと思っている。

機械に人間が負けるなんてあってほしくなかった。


(妙なものだな……)


これでは、日本軍を応援しているみたいではないか。

少なくても、竜神に興味はない。

ハルトマンは前方に消えていくヴィゾフニルを追うように機体を加速させた。










「なんだ奴らは!」


これまでアメリカのレシプロ機を圧倒し続けてきた竜神のパイロット達だったがまさに、立場はジェット戦闘機炎神がアメリカ軍の襲いかかった時のアメリカのパイロットだった。

ジェット戦闘機同士の実戦がほとんどない彼らはヴィゾフニルのパイロットを無視した機動性に仰天したのである。

皮肉なことであるが、ジェット戦闘機同士の戦闘経験は主力艦隊である連合艦隊の機動部隊よりも内地の基地航空隊の方が経験が豊富であった。

苦戦こそしたが、ドイツの攻撃を数回跳ね返した確固たる経験があるのだ。

大鳳の航空隊は北海道でジェット戦闘機フォッケバインやフォッケウルフと交戦したが

不運なことに12機の竜神は皆、基地航空隊の陸軍のパイロットだった。

もっとも、仮に大鳳の航空隊が来たとしてもとんでもない機動性を誇るヴィゾフニル相手にどこまで戦えたかはあやしいところであるが……


「何をやっているんだ! 敵はたったの3機だぞ!」


隊長機から悲鳴のような声が通信越しに耳に入る。

分かっているのだそんなことは……


「ちくしょう! ちくしょう!」


ボンと炎をあげ、墜落していく竜神の犠牲と引き換えに1機の竜神がヴィゾフニルをミサイルの射線に収める。


「くらいやが……な、何!」


「どうした斎藤!」


「今藤隊長! 敵がレーダーから消えて……うわあああ!」


白い光がヴィゾフニルから発射され、通信をかわしていた竜神が撃墜される。

コクピットに直撃していたからパイロットは即死だろう。


「斎藤! くそ!性能が違いすぎる! これがドイツの力なのか……圧倒的じゃないか……」


最後は小声であったがそれは確かに聞こえた。

12機の竜神は今や3機まで減っている。

対する敵はすべてが健在。

戦闘に参加している数は互角だが勝敗は明だった。

レーダーには7機が周囲を飛行していたが攻撃をしてこない。

1分と経たずに日本軍の迎撃隊は壊滅状態に陥っていた。


「踏みとどまれ! 俺達が1分でも……」


隊長機は最後まで言うことができずに光に貫かれ爆発して落ちていく。

上空からの1撃

空を見上げると銀の色が見える。


「ハハハぁ! とりこぼしいただきだぜ!」


「あたしも一匹もらい!」


異なる、軌道から2機のマーナガルムはドイツ軍の新兵器アルテミナスの光を発射した。

これは、超高出力のレーザーと言えば想像がしやすいかもしれない。


「ひっ!」


竜神のパイロットは胸に入れていた家族の写真を握った。


「とも……」


彼は頭からアルテミナスを浴びて一瞬で焼き殺された。

竜神も炎の塊となり太平洋の海に落ちて行った。


(震電はまだ、出てこないのか……)


ハルトマンは思うのであった。

そして、日本軍のスクランブルの竜神を突破した先にあるのはハワイ諸島だった。


「……」


そして、ハルトマンのメッサーシュミットゼロのレーダーが捉えていたのは後方から来る無数の味方のミサイルの光点だった。

その数はゆうに70を超えている。

だからこそ、ハルトマンは願ったのだ。

第一波攻撃で震電が地上で破壊されてしまう前に出てきてくれることを……


(残念だ……)


ハルトマンは思うのだった。


エリーゼ「日本は終わるのです」


メグ「後、少しですねエリーゼ司令」


エリーゼ「ええ、ところで噂で聞いたのですが零戦が何かしているようですね」


メグ「ええ、なんでも独立機動艦隊『紀伊』の尾張が助かる話『めぐり合えた奇跡』を書かれているそうですよ」


エリーゼ「ベルンハルトなどの性格が変わっていますが?」


メグ「仕方ありません」


エリーゼ「この場を借りて宣言しましょう。 草薙は認めてもあの小説は零戦の妄想の産物であり私達には関係ありません」


メグ「まあ、あれを正史とは言えませんからね。 微妙に草薙も??を浮かべる部分もあったとつぶやいていましたから……」


エリーゼ「その草薙は?」


メグ「さっき家でMADを見てましたが……」


作者「助けてくれぇ!」


メグ「噂をすれば……」


エリーゼ「草薙、ば……」


作者「助けTEEEEEEEEEEEEEEEE!」


??「フシュルルル」


メグ「ひっ! あ、あれはババサレ!」


エリーゼ「扉を閉めなさい!速く!」


メグ「はい!」


バン


ババサレ「ふしゃあああ!」


エリーゼ「何なんです草薙あれは!」


作者「知りません! ニコニコ動画で『ルルーシュの学校の怪談』というMADを見てたらあれが現れたんです」


メグ「ああ、あの神MADの……」


エリーゼ「知ってるのですか?」


メグ「ええ、『グラハムVSなのはさん』というMADと同格のすごいMADですよ」


作者「そんなこと言ってる場合じゃ……」


ババサレ「きしゃああ!」


バリイン


メグ「窓が!」


エリーゼ「う、撃ちなさい!」


ドドドドド


メグ「効き目ありません!」


エリーゼ「おのれ……化け物」


ババサレ「きしゃああ!」


作者「うわああああ!」


エリーゼ「こうなればMADと同じようにギ●スを……」


メグ「さすが後書きです。なんでもありです」


エリーゼ「死になさい!」


ババサレ「きしゃああ」


メグ「ああ、よけられた」


エリーゼ「死になさい!」


メグ「また、よけた!」


作者「駄目だ……あいつに勝てるのは大和(伊)長官ぐらいしか……」


エリーゼ「あの女に援軍を求めるなんて死んでもごめんです」


メグ「じゃあどうするんですかあれ!」


ババサレ「きしゃああ!」


作者「ここは逃げるんだ!」


エリーゼ「消え失せなさい!」


メグ「あ!当たった!」


ババサレ「ぎゃあああああ!」


メグ「消えた……」


作者「さすがエリーゼ様!愛してる!」


エリーゼ「あなたは……」


作者「ん?右目が光って……」


エリーゼ「執筆をしなさい!」


作者「イエス!ユア!ハイネス」


メグ「あ、行っちゃった」


エリーゼ「更新速度があがると思いますか?」


メグ「無理ですね。 奇跡でも起きない限り」


エリーゼ「ギ●スの支配を受け入れないとは……許せません」


メグ「あ、みなさんもし、暇なら『グラハムVSなのはさん』シリーズと『ルルーシュの学校の怪談』シリーズは見てみるといですよ。 草薙はこれで腹筋が崩壊してましたから」


エリーゼ「行きますよメグ」


メグ「はいです司令。 では、みなさんまた、本編か作者のきまぐれの後書きであいましょう」


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