クリスマス番外編2 さらば偉大なる変態達
この話は番外編です。本編のみを追う方は見ないことをお勧めします
独立機動艦隊『紀伊』―連合艦隊大勝利という作品には裏が存在する。
それはすなわち連合艦隊極大権限保有最上級艦魂会という組織が存在し、登場人物が番外編に登場するサプライズが用意されていることである。
さて、世間はクリスマスイブシーズン真っただ中のこの日、子供はサンタさんのプレゼントを待ち望み、大人はささやかなクリスマスパーティーをと思うことはそれぞれのこの日、
日本から見ればユーラシア大陸の果てのドイツのさる場所では艦魂達がクリスマスパーティーを行っていた。
しかし、彼女達は知らない。
このパーティーは……
とある森の中、誰もいないはずの場所で声がする。
??「本当にやるでんですか?」
??「うむ、昨年は不覚をとってしまったが今回は大丈夫だ。 しっかり情報を集め、君に協力を仰いでいる」
??「いや、それはいいんですが、なぜ私が協力する羽目に……」
??「はっはっは、そういうな。 普段、吹き飛ばされてる君もたまには彼女達のあられもない姿を見てみたいとは思わんか?」
??「いやまあ、見たくないと言えばうそになりますが……」
??「クリスマスということは当然ミニスカサンタは基本として……おお! 黒髪のミニスカサンタというのも悪くないが金髪のミニスカも……はぁはぁ」
??「そうだ! それに猫耳をつけてみるのもいいんじゃないですか?」
??「はっはっは、まだまだ甘いな君は、サンタさんに帽子はつきものだ。猫耳は隠れてしまうよ」
??「いやぁ、でも帽子をとった時に猫耳が現れたら……」
??「い、言われてみれば、さすがだな●●殿、伊達に吹き飛ばされてはいない」
??「全員引っぺがして猫耳ミニスカサンタにしてやりましょう●●●●」
??「よし! 全速で会場に向かってくれたまえ」
??「了解! 地獄までお供します!」
とある場所では編隊達が悪しきことを考えているその頃、
エリーゼ達ドイツの艦魂達はクリスマスパーティーの真っ最中であった。
艦魂達「カンパーイ!」
チャリンとグラスとグラスがぶつかる音と共に西洋風のパーティーが開始される。
エリーゼ「……」
エリーゼは赤いドレスに身を包み端で壁にもたれかかり炭酸のシャンパンを口に運んでいた。
そこへ、銀髪をおろし、黒いドレスに身を包んだ妖艶な空気を発しているフィリアがやってくる。
フィリア「あ~ら、お嬢こんな端で何をしているのかしら?」
フィリアは赤いワインの入ったグラスを傾けて見せた。
エリーゼ「見てわかりませんか? 日本攻略のプランを考えてるんです」
フィリア「真面目ねえ、今日くらい遊べばいいのに」
エリーゼ「あなたはいつも遊んでいるように見えますが?」
フィリア「あーん、ひどいお嬢、私は働いているわ。最近じゃ、アメリカの戦艦狩りや空母狩りも成果があがらないけどね」
エリーゼ「そうでしょうね」
フィリア「あの野郎ども! 大西洋から姿を消しちゃうから、沈めてくださいーってアピールに来る潜水艦ぐらいしか刈るものがなくて退屈だわキャハハ!」
エリーゼ「そんなことをいいに来たのですかフィリア?」
フィリア「あん、お嬢冷たいわ、まあ、そこがいいといえばいいのよね」
エリーゼ「……」
エリーゼは黙ってシャンパンに口をつけた。
フィリア「ところでさあ、お嬢聞いていい?」
エリーゼ「どうぞ」
フィリア「噂では各地の艦魂小説を襲撃しまくっている変態がいるって聞いたんだけど知らない?」
エリーゼ「伊東の大和のことですか?」
フィリア「そうそうそれよ、大和に対する備えは万全なわけ?」
エリーゼ「ここは日本のほとんど裏側ですよ、今頃、日本の艦魂達に襲いかかっているか
伊東の日向に襲いかかっているでしょう」
ネフィーリア「所詮は劣等民族の作りだした戦艦の艦魂、来ても返り討ちになるだけでしょう」
そこへ、ネフィーリアがやってくるとエリーゼはピクリと頬を痙攣させた。
フィリア「それもそうね。大和とやらが来てもこのドイツ最強の要塞に近づくことすら買わないわよねキャハハハハハ、来ても粉々になるだけ」
ネフィーリア「その通りですフフフ」
フィリア「キャハハハハハ」
ネフィーリア「フフフフフフフフフフフフフ」
エリーゼは黙って不気味に笑う二人から離れると会場の中央に向かった。
メグ「あれ?エリーゼ司令?どうかした?」
会場の中央にいくと数人の艦魂がテーブルを囲み料理を楽しんでいた。
フライドチキンを片手にメグが不思議そうに振り返る。
ちなみに彼女の服装は青のドレス
エリーゼ「……」
エリーゼは黙って後ろを指さすとメグは苦笑しながら
メグ「アハハ……なるほど納得です」
エリーゼ「警備の状況はどうです?」
メグ「会場の警備ですか? 問題ありませんよ」
そう言いながらメグは艦魂の能力でパネルつきの機械を出現させると操作を始める。
メグ「この『変態撃滅要塞』は対大和を想定して作られたものです」
エリーゼ「それでどうなのです?」
メグ「今のところ侵入者はなしです。 来たとしてもドイツの精鋭部隊5個大隊が戦車も含めた機動戦力で待機しています。 突破は容易ではないでしょう」
エリーゼ「大和を甘く見てはいけませんよ」
メグ「そんなに恐ろしい相手なのですか?」
エリーゼ「彼女は世界最強の変態です」
メグ「あの……他の作者さんの大和さんをけなして大丈夫ですか?」
エリーゼ「許可は取ってあるそうですよ」
メグ「ならいいんですが……」
クリスタ「ねえねえ、エリーゼそんなことよりこれ食べてよ。おしいよ」
エリーゼ「なぜ、フレンチトーストがこんなところに……
クリスタ「フレドリクが作ったんだよ」
エリーゼ「!!!!!!!!!!!!!!!」
クリスタ「おいしいなぁ」
エリーゼ「それを全部渡しなさい」
クリスタ「ええ!嫌だよ!おしいのに」
エリーゼ「それは私だけのものなのです」
クリスタ「横暴だ横暴だ!」
エリーゼ「黙りなさい」
リネア「何やってるんだか……」
メグ「だよね……」
一方その頃、要塞を囲む森の中ではドイツ兵達が煙草を口にくわえながら震えていた。
ドイツ兵1「うう寒い……こんな雪の中警備なんてついてないぜ」
ドイツ兵2「にしてもこれだけの兵力を導入なんてソ連でも復活したのか?」
ドイツ兵1「まさか、スターリンは死刑になったんだろ?」
ドイツ兵2「だとしたら一体……」
ゴゴゴ
ドイツ兵1「ん?なんだこの音」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ドイツ兵2「ち、近づいてくるぞ」
ドイツ兵達は銃を構えると音の方に向け、戦車の砲も音の砲に向けられる。
ドイツ兵1「な、なんだあれは!」
ドイツ兵2「せ、戦艦大和!」
彼らの目に映ったのは雪の上を滑るように走る戦艦大和であった。
ドイツ兵士官「う、撃て!撃ちまくれ!」
次々と戦車から砲が発射されるが相手は戦艦である。
びくともしない。
それどころか……
ズドオオン
ドイツ兵達「ぎゃあああああああ!」
46センチ砲が発射されドイツ兵達が焼き払われる。
そして、全滅したドイツ兵達の上を戦艦大和は要塞に向け突き進む。
その大和、艦僑では我らが帝王大和長官が悠然と椅子に座り手にワインを持っていた。
大和(伊以下略)「はっはっは、話にならんな」
??「すごい……」
大和「この万能戦艦大和は君達との戦いのより生み出された黒鉄の城なのだよ」
??「フフフ、エリーゼ達め、今日こそ貴様らをひんむいてミニスカサンタクロースにしてやるぜ」
大和「楽しみだなぁ草薙殿」
草薙(以下作者)「まったくです」
大和「はっはっは」
作者「ワハハハハハ」
万能戦艦大和は突き進む。ドイツの艦魂達……乙女たちを目指して……
メグ「し、司令大変です」
エリーゼ「どうかしましたか?」
エリーゼは口にフレンチトーストを幸せそうに入れながら答えた。
メグ「大和です! 大和が現れました!」
エリーゼ「警備は何をしているのです」
メグ「そ、それが奴らは陸上を爆走する戦艦大和を繰り出してきました。 戦車や通常の兵では太刀打ちできません」
エリーゼ「ならば、あれを使いなさい」
メグ「了解!」
メグはパネルのボタンを押しこんだ。
大和「ん?なんだ?」
爆走する戦艦大和への砲撃が止んだ。
もっとも戦車砲など、万能戦艦大和にはおもちゃ同然だが……
作者「あきらめたんですよきっと」
大和「どうかな?」
大和は面白そうに微笑みながら言う。
その時、万能戦艦大和の周囲に光が差し込んだ。
作者「こ、これは! しまった! 大和長官転移陣です!」
大和「……」
かつて大和を何度も撃退した転移陣、これは、登場人物を強制的に自分の世界に戻してしまう厄介なものである。
作者は雪の中に放り出されて艦魂達にぼこぼこにされるだろう。
作者「ど、どうするんです!」
大和「慌てることはない。戦艦大和浮上!」
その時、信じられないことが起こった。 万能戦艦大和は一瞬空を飛び、転移陣の射程から外れたのだ。
転移陣は陸でないと使えないのだ。
作者「さすがです大和長官」
大和「はっはっは、そうだろう。 私に同じ手は二度と通じはしないのだよ」
作者「フハハハ! どうだエリーゼ!」
メグ「あちゃー……転移陣破られましたよ司令」
エリーゼ「バルムンクを使いなさい」
メグ「了解!」
作者「や、大和長官! あの要塞らしきものについてるのバルムンクじゃ・・・」
大和「バルムンクか……」
作者「装甲は耐えられます?」
大和「無理だ。 だが、終わらんさ」
作者「というと?」
大和「ここを頼む」
作者「長官!」
ドイツ艦魂「バルムンクファイア!」
キュイイイイン
絶望のレールガンが戦艦大和を貫こうとしたその時、大和長官は跳躍すると刀でバルムンクを真っ二つにたたき切った。
「「ありえねえ!」」
それをみたみんなが思った瞬間だった。
作者「今だ! 主砲でバルムンクを潰せ!」
ズドオオン
46センチ砲が発射されバルムンクを貫き大爆発を起こした。
メグ「バルムンク大破!」
エリーゼ「やりますね変態……」
すでにメグの情報で作者が大和に加担していることは分かっている。
エリーゼ「草薙……罰です」
クリスタ「馬鹿だねあの人……」
リネア「まったく……エリーゼって今日のパーティー草薙の招待しようとしてたのに台無しね」
クリスタ「死亡確定?」
リネア「クリスマスだし神に祈ってあげれば?」
クリスタ「祈る価値もないよ」
リネア「確かにね……」
エリーゼ「100連波動砲発射用意」
メグ「収束していいですか司令」
エリーゼ「原子レベルまで分解してあげなさい」
メグ「了解しました!」
作者「ワハハ、要塞まで後1キロを切りましたよ長官」
大和「はっはっは、我々の勝利だ草薙殿、どれ、そろそろ着せる服と女の子の分配を決めようじゃないか」
作者「エリーゼは私に下さい。猫耳をつけてにゃんにゃん言わせてやるんです」
大和「うーむ……私も彼女がいいのだが……」
作者「じゃんけんします」
大和「いいだろう」
作者「はい、じゃーんけーん」
すっかり勝利を確信している2人だったが……
エリーゼ「草薙に大和」
作者「うわ!」
大和「これは」
突如モニターに映ったエリーゼを見て作者は驚愕し大和はエリーゼのドレス姿を見てため息をついた。
大和「やはりドレスよりサンタさんの方が……」
エリーゼ「一度だけ慈悲を与えましょう。 今すぐ無条件降伏しなさい」
作者「ワハハ、何を言ってやがる! 追い詰められて気でも狂ったのか?」
大和「その通りだ。 降伏するのは君達の方ではないのかな?」
エリーゼ「草薙……残念です。 私を生み出した多少の恩に報いようと思いましたが私が甘かったようです」
作者「へ?」
エリーゼは2人を見下した目で2009年で一番冷酷な声で彼女の18番を言い放つ。
エリーゼ「罰です」
作者「な、なんだ?」
大和「ん?」
2人が前を見ると要塞が割れていく。中から出てきたのはさる有名な砲である。
作者「あ、あれはまさか有名な!」
大和「い、いかん!反転180度! 全速でこの場を退避だ」
慌てる2人に再びエリーゼが裁きを下す
エリーゼ「原子レベルまで分解しなさい変態共」
閃光がほとばしり超巨大砲からさすまじいエネルギー砲が発射される。
ビシャアアアアアアアアア
作者「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!」
大和「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
光は万能戦艦大和を飲みこみ原子レベルまで分解。
光が消えた時、そこにあったのは砲が通り過ぎた後だけだった。
エリーゼ「さて、パーティーを続けましょうか」
「「容赦ねぇ……」」
そう思ったのは果たして艦魂達だけだろうか?
「幸せです……」
フレンチトーストを口に入れ顔をほころばせたエリーゼを見れたのは幸せだったのだろうか?
いずれにしても称えてほしい。
偉大なる戦士達は紀伊が続いていればいつの日かまた帰ってくることだろう。
変態の誓いと共に……
そして、最後にメリークリスマス! よいクリスマスを
番外編 終わり